J-REIT 分析 2012年8月26日①

前回のJ-REIT分析からはや1ヶ月。お盆挟んだりしてマーケットがまったく動かない時期もありましたが、先週からやっとボラが出てきた感じです。日経平均が9000円超えたところで下げ渋っているうちにJ-REITが追い上げてきました。グローバル市場が大きなイベントを迎える前で上か下か悩ましいところですが、ポジションで言えばリスクオフのままの人が多いと思われ、その調整の意味もあるのでしょう。

さて、J-REITマーケットでは、前回の分析(7/21)からの東証REIT指数の騰落率は+3.7%で、足元では979.11ptまで来ております。利回りは5.3%とボチボチなところ。

この期間のパフォーマンスTOP10は以下の通り。

8976 大和証券オフィス投資法人 13.59% 4.60%
8961 森トラスト総合リート投資法人 9.28% 5.22%
3249 産業ファンド投資法人 7.74% 5.12% 78,332
8973 積水ハウス・SI 投資法人 7.29% 5.75%
8954 オリックス不動産投資法人 7.20% 6.02%
8953 日本リテールファンド投資法人 6.60% 5.39%
8955 日本プライムリアルティ投資法人 6.29% 5.55%
8987 ジャパンエクセレント投資法人 6.09% 6.09%
8952 ジャパンリアルエステイト投資法人  5.67% 4.04%
3240 野村不動産レジデンシャル投資法人  5.46% 5.66%

悪材料を消化した形で森トラ、中規模オフィスへの懸念で売られていた大和証券オフィス、オリックス、エクセレントの戻しが顕著。あとはマーケットなりに日本リテール、JRE、JPRが堅調といったところ。NBFは11位です。

一方でワースト5は、主要テナントが退去したTOP、懸念のあるグローバルワンが軟調。東急、森ヒルズは7月決算銘柄なのでテクニカルな面もあると思います。

3234 森ヒルズリート投資法人 -2.35% 5.23%
8957 東急リアル・エステート投資法人 -2.54% 5.74%
8975 いちご不動産投資法人 -3.51% 6.68%
8958 グローバル・ワン不動産投資法人 -6.10% 5.19%
8982 トップリート投資法人 -11.06% 6.39%

で、オヌヌメ銘柄ですが、指数が1000pt間近まで来ていることを考えると利食いを考える時期と認識してますので、出遅れ銘柄、今週の決算落ち銘柄が対象になります。

他の銘柄紹介は明日以降、適宜アップいたします。

3269 アドバンス・レジデンス投資法人 156,300 156,600 0.19% 5.75% 172,260
伊藤忠系の住宅REIT。押し目待ちに押し目なしだが、オフィスが先行して上昇している分、住宅にもいずれ資金が流れ込む場面はあるはず。そこを一旦の利食いとするか、そのまま配当狙いでホールドし続けるか。今年の山場なような気がします。

8984 大和ハウス・レジデンシャル投資法人 549,000 561,000 2.19% 5.74% 90,060
大和ハウス系の住宅REIT。負ののれんもあるし、スポンサーのやる気も十分。賃貸マンションの繁忙期で稼働率は注目。心配していない。まだポートフォリオ改善を続けており、大手のこういう筋の通ったところは安心感あります。8月決算銘柄で、53万円くらいまでの調整を希望。希望で投資できるのが個人の強み。

8964 フロンティア不動産投資法人 639,000 657,000 2.82% 5.48% 149,468
三井不動産系の商業REIT。最近の取得目線が甘く、社長代わって良くも悪くも「らしさ」が消えつつある。そんなにブレるREITじゃないので、5.5%くらいの利回りで低ボラティリティ銘柄として狙うのはあり。

3279 アクティビア・プロパティーズ投資法人 461,000 464,500 0.76% 6.47% 95344
東急不動産をスポンサーとする商業/オフィスREIT。はっきり言ってオフィス物件は不安の種だが、商業は安定感抜群の良い物を持っている。45万円で拾いたいが、他の銘柄に比べるとかなり置いて行かれた感あり。低めのLTVで上場した分、何か仕込むことになると思う。下方リスクは限定的。

8958 グローバル・ワン不動産投資法人 492,000 462,000 -6.10% 5.19% 44,768
近・新・大を掲げる(ほぼ)独立系オフィスREIT。今年度に入ってから軟調だった株価は、7月からさらにボロボロ。インデックスを大きくアウトパフォームしている。シティグループが天王洲から出ていくということで、エリアの落ち込みが懸念されたのかもしれないが、それとは別に本当にここの主要テナントも出て行ってしまうのかも、と思わせる株価。

8987 ジャパンエクセレント投資法人 377,500 400,500 6.09% 6.09% 75,554
興和不動産系のオフィスREIT。決算が思いのほか良かった。テナントの分散が他のREITよりも効いてないが、安定するときは本当に安定している。1年くらいは大丈夫なんじゃないかと。それまでに興和不動産と新日鉄都市開発の合併も何か見えてるでしょう。

なお、ランキング及びコメントは現時点の好みを表現したものであり、本ブログの情報を用いて行う判断の一切について責任は負いません。どうしても自分の責任で投資したくない方は証券会社や有料の情報をご参考いただくしかないと思います