大正義GLP、利益超過分配で利回り確保!!

利益超過分配、いいじゃなぁーい。って言ってたら、周りでそんなこと言ってるの自分だけだったinzaiです。こんばんは(本日2回目の更新ですが)。

会計上の利益以上の分配を行う利益超過分配。既存のJ-REITでは、同じ物流REITである日本ロジスティクスの藤田前社長が積極的に発言してましたが、結局実現せず。それをIPOのGLPが第一号で行うことになりました。

REITってのは減価償却費は会計上の費用となりますが、これは現金支出を伴わない費用です。なので会計上の利益を100%配当に回しても、償却費相当分はREITの中に留保されます。この隠れた内部留保を借入金の返済に回したり、追加の物件取得資金にすることがJ-REITでは一般的です。

ただ、世界的に見た場合、この隠れた留保を配当するのは珍しくありませんってか多数派ではないでしょうか。たとえば、2010年~2012年までに内部留保した資金で物件を買った場合、2010年から保有している投資家が新規取得の寄与を受けるのは当然としても、2012年からの投資家も等しく利益を享受できるのがフェアなのか?

J-REITは投資口の保有年数で配当金を変動させてませんが(事業会社だと年数に応じて株主優待の中身に優劣つけてる例はあります)、仮に償却分を全て配当していればこの不公平は生じないわけです。

でも冒頭の通り反対派多数。現物やLPやってた人間からすると全然抵抗ないのですが(むしろキャッシュは吸い上げてなんぼ)、財務バッファとして多いに越したことのないこの金額が減ることを良く思わない人も多いです。確かに切り下がった簿価の分だけ次のファイナンスで調達してもらう意識もあるような順回転を前提とした手法ではありますが、漠然としたずっと先の将来のリスクをあたかも目先のリスクとして認識するのはどうなのかなあ。留保資金を用いてスポンサーから高値で物件買って手数料も支払うよりは良いと思うんですけどねって言うと極論かもしれませんが。