日本ビルファンドが公募増資を発表、4物件/193億円を取得

新年早々にNBFが公募増資を発表。

取得物件は東五反田スクエア、龍角散ビルと既にポートフォリオに入っている新川崎三井ビルと広島袋町ビルディング。4物件とも共有や区分。

8700億円の不動産を保有するNBFとしてはかなり小型のファイナンスとなった。

J-REITがこんな状態なので仕方なく小型にしたのか、三井不動産の決算を作るためにはフロンティアも控えてるのでこの規模にしたのか。

松山のシュロス日銀前や品川の三菱重工ビルも合わせると600億円の大きな物件取得だと言われるとそうなのだが、はっきり言って拍子抜け。

もちろん三井不動産らしくしっかりとしたファイナンスにはなっている。
4物件の取得タイミングを少しずつずらして、分配金15,100円を維持してきたし、48%まで上がったLTVは47%と少しだけ下がった。

でも、三菱重工ビルを取得した時点でどう考えても予想分配金15,100円を超える=公募増資で希薄化してコントロールするのは見えていたし、特にサプライズはない。

むしろ、このオフィスが悪い環境でどこまでポートフォリオに良い物件を入れてくれるかが注目されていた中で、ポートフォリオの核になりそうもない物件の、しかも区分所有権とかちょっとその場しのぎ過ぎる。正直、褒めるところがほとんどない。

ただ、金融庁の空売り規制後、初めての公募増資なので株価がどう動くか分らない。この1ヶ月間はJREと一緒に下げ続けただけにあと5%も下がらないんじゃないかなあと楽観視したり。このPOがあっさり公募価格割れを起こして塩漬けというのはイメージできない。

いずれにせよ、2012年1月~3月は機関投資家の売りと公募増資による需給悪化をどう凌ぐかが勝負。