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本日の騰落率トップはJPR(2018年6月1日)

東証リート指数 1723.08pt 前日比-0.64%
日本プライムリアルティ投資法人 前日比+1.52%
積水ハウス・リート投資法人 前日比-1.82%

どこまで売りが出るのか。止まる気配がない。ってのは久々の感触です。前日のMSCIイベントはしょうがないにしても、本日の日銀の国債買入減額を受けてJ-REITはリスクオフモード。パリティショックの時に増やした買入額を元に戻しつつあるだけで、すわテーパリングという流れではなく実質的には現状維持というのが本質なのでしょうが、最近はすぐにワーストシナリオを想定して、それに応じたポジションを取ってしまうことが多いマーケットです。イタリア、スペインと大きく揺らいだので皆さん余裕がないのでしょうね。

今日のトップはJPR。昨日の大幅安からのリバウンドとは言え、NBFが再び安値更新したのに比べると粘ったように思います。ただJPR以外の騰落率上位は面白いことに分配金利回り4%以上の銘柄がずらり。要はリバーサルだったと。

そんな中、なかなかグロース材料が見当たらない積水ハウスリートがちょっとずるっと行った感じ。焦れて我慢できない投資家も多かったのでしょうね。

本日の騰落率トップはアドバンス・レジデンス(2018年5月31日)

東証リート指数 1734.13pt 前日比-0.41%
アドバンス・レジデンス投資法人 前日比+0.99%
日本プライムリアルティ投資法人 前日比-2.35%

MSCIのイベントで引けにかけて主力ががっつり売られました。プロロジス、日本リテールファンド、NBFも本日はトップという勢いだったのに最後にドカンと下落。日本株全体から3000億円~4000億円の流出が想定されており予定通りの売り圧力とは言え、久々にインデックスイベントでズルッと来ました。明日から6月、仕切り直しになるか否や。

本日トップはギリギリMSCI JAPANに入ってないアドバンスレジデンス。MSCIに入ってないからと言ってイベントで上がるわけでもないと思うのですが強い動き。伊藤忠がスポンサーで住宅REITとしては最大手。元々は大きくなりきれない住宅REITだったのにリーマンショックの後に当時の最大手住宅REITだった日本レジデンシャルリートを買収してから一気に成長。スポンサーと協働で物件を仕込みつつ、セカンダリーや物件入替えも積極的に実施し、今では三井不動産系の日本アコモデーションより利回りが低いことも珍しくなくなりました。

ぶっちゃけ一番好きなREITです。スポンサーにおんぶだっこで思考停止気味なREITが多い中で、スポンサーと対等にものを言ってる印象ですし、アドバンスレジデンス名義で学生コンペや地域活動などにも取り組んでおり、米国REITに近い経営になっているのではないかと。プロパー社員が会社の質を左右するのに、働いてて楽しくないだろうなあと思うREITが多い中で、ここは社員を長期的に育てるという目線も大事にしていて好感が持てます。内部留保が沢山あって安定しているから、という理由だけで好きになったわけではありません。雇ってくれないかなあ。ウェブサイトに求人でないんですよね。

ワーストはJPR。ずっと40万円を維持してましたが利回り3.5%てのはちょっときつい。ここから買い上げるにはそれなりのストーリーが必要です。というわけでMSCIのイベントもあって大きく下げてしまいました。

 

本日の騰落率トップはJPR(2018年5月17日)

東証REIT指数 1738.69pt 前日比+1.08%
日本プライムリアルティ投資法人  前日比 +2.00%
投資法人みらい  前日比-0.39%

本日のトップは5月8日以来のJPR。8日時点で410,000円だったのに今日は407,500円。NBFの利回りが3.1%台まで低下してきたのでオフィス系REITも後を追うように上昇傾向にあったものの、最近はJPRのように重さが目立つ銘柄も出てきました。POを発表したケネディクスオフィス、決算発表したグローバルワンともに2期先の分配金を確認したら売りが出てくる展開で単純なSell the Factなのか利回り感が物足りないのか。

スポンサーの東京建物は1Q決算で経常利益の50%進捗。もともと目黒のマンション販売を見込んでいたのでサプライズなし。株価も変動してません。利益予想は前年比横ばいなのでREITとの協働作業は何とも言えないです。

本日のワーストは投資法人みらい。昨日に公募増資の価格決定だったことを考えれば下げ幅は穏やか。POしてもそれほど下げなかったです。この銘柄はグロースよりダウンサイドリスクのが重要なんでこんなもん。こういう運営もありっちゃありです。


本日の騰落率トップはJPR(2018年5月8日)

東証REIT指数 1743.32pt 前日比+0.61%
日本プライムリアルティ投資法人  前日比+1.86%
日本アコモデーションファンド投資法人  前日比-1.03%

右のウィジェットが右下に行ったまま治らない。どうしたものでしょうか。目次やカテゴリがかなり不便なことになってます。見苦しくてすいません。

それはそうとGW明けで休養たっぷりなのかJ-REITは今日も上昇。年初来高値かなと思いきやリスクパリティショック直前には1770ptまで行ったのですね。その水準までもう少し。警戒感が出てきても不思議ではないけど本日発表の投資法人みらいのPOは80億円と控え目だし、3年連続POのユニゾがこんな急落した価格水準でファイナンスに踏み切ったことに比べると、J-REITってほんと手堅い運用してて安心感あります。

本日のトップはJPR。数あるみずほ銀行系REITの中で、勢いはヒューリックにあるでしょうけど、本家本元と言えば東京建物系のJPR。大手町のみずほ銀行の土地もJPRが保有してます。分配利回りは3.5%と大手から抜きん出てNBFに肉薄してきました。足元の稼働率は低下気味だしポートフォリオにおけるオフィス比率は75%と案外控え目ですが、商業と言っても渋谷のタワレコや有楽町のイトシアも含まれます。景気が悪いと収益性が低くて文句言われますが、こういう市況になると良いもの持ってるかが重要。ほんとマーケットって勝手。なお、JPRの決算説明会資料の構成はピカイチです。今の状況、今後の推移が良く分かる作りになってます。

本日のワーストは日本アコモ。ずっと上昇してたのでそろそろお休みでしょうか。


森トラホテル、マリモ、ポジションなどなど

逆張りがどうにも当たらない。inzaiです、こんにちは。お御籤は久々に大吉を引いたので明日からは運気が巡ってくると信じたいのですが、もうちょっとやられるんだろうなーと雰囲気です。まあお御籤なんて宗教の最たるもんですからね。真剣に考えを積み重ねた結果、何かあと一押しが欲しい場合に縋るものであって毎日をふわふわ過ごしている人にとってはノイズでしかありません。それでも救われたことが1度や2度じゃないので毎年神頼みしているわけですが。

マーケットの焦点はほぼ100%、1月20日の大統領教書演説です。マーケットとしては新しいポジションを作りにくいし、せいぜい既存のポジションの細かい調整がメインです。含み益があれば残すし、踏まれていれば閉じるし、マーケットのボラティリティに耐えられるよう動かすくらい。ただ、2日に書いたよりもモメンタムが残っており、その後はジリジリと価格調整ではありますが安値を割り込んでないので、まだ大きな調整には早いかなと。

トランプ大統領がどういう体制を築こうかとしていることはほぼ固まりつつありますが、何をどのくらいの強度でやろうとしているかは未知数です。選挙で勝利してからここまでは経済人らしいバランス型、都合の悪いことは忘れて上手く良いとこ取り出来ておりますが、人選を整えるためにそれしかないだろうし、株高も上手く作用しました。自動車工場の国内誘致も成功しましたし、何よりも選挙で勝ったという事実が彼に余裕と責任を与えた印象があります。

ここからドル高、金利上昇、需要縮小、不安定な海外情勢に立ち向かわなければならない中で、彼の路線を次に繋ぐために4年間でやろうとしていることは非常に多いです。まず手を付けたのは、非常に分かりやすく、手を付けやすい供給サイドへのプレッシャー。日本の賃上げと同様に、企業にあれやれ、これやれと交渉しました。悪いようにしないし、輸入車には関税かけてやるからとかネゴの方法も色々あるでしょうし、何よりもギブアンドテイクは彼が得意とするところでまず結果を出しました。需要サイドに働きかけるのは非常に難しいですが、それが問題になるのは株高が落ち着いた後かなと。

外交は経済、軍事をフル活用してゴリゴリやるようで今は全面的にあらゆるチャネルを開いている状況。マイケル・ピルズベリーを重用した時点で中国への政策はこれまでよりもきつくなるのは明白で、それ以外の国とどう付き合っていくのか。リーマンショック後はやったもの勝ちの世界になっており、摩擦を嫌う先進国の弱腰をストレスに感じていたのは米国民のみならず日本も同じじゃないかとは思ってますが、「本気出せば勝てるだろう」と思っていた状況が本当にそうなのか。思ったより力が均衡してればみんな軍事に傾いてそれはそれで景気良くなりそうですけどね。対中国の面では対立を幸いにして貿易止めて保護主義に傾けやすいしですし、この辺はトランプ大統領がフルに利用してきそう。中国に経済人に戦争は出来ないだろうと足元見られなければいいですが。

そういうことを考えると足元の雇用増加、株高が落ち着いた後に国内の不満が高まった後に打てる手は少ないことから、不満が出る前に前にドンドン新しい手を打っていくのかなと思います。比較的わかりやすいところから取り組むのでしょう。

20日は少なくともグローバルな平和が掲げられることはなく、改めてMAGAを強調し、インパクトを考えるとダウ3万ドルとかまず出てくるのかもしれません。懸念されているドル高是正、4年間でインフラ投資を〇〇兆円、国内回帰のこの辺が小粒になる可能性はなく、実現できない場合は共和党に責任を擦り付けるか、少なくとも全力で取り組むことをアピールしてくるはず。外交は米国が一番であれば、360度付き合うが、味方と敵を明確にするぜ!とか言うのかなあ。優等生的内容なら売りでマーケットは決算など企業収益に移行、これまで通り過激なら一段高でその後は下落。一段高で上昇相場継続となると、低金利誘導、景気刺激策強調を更にコミットした場合でしょうか。トランプ大統領の基本スタンスは引き締めだし、財政の縛りがある中でどうやって実現するの?という向きもありますけど、既に経済戦争に入っているのだから、米国として使えるものは全て使っていくというスタンスも普通にありかと。完全にニュートラルなスタンスで臨むつもりです。

ポジション的には、円キャッシュ50%、米ドルキャッシュ5%、米ドル債券/優先株/REIT10%、J-REIT8%、日本株10%、新興国株式/債券/REIT13%、あとは欧州株やコモディティです。米ドルものを増やしたいのですが、金利が下がれば価格が上昇して、円高に振れるので何ともやりにくい。米株は何とも難しいけども、いつまでもゼロというのも気持ちが悪いので何とかしたい。。かと言ってここに来て順張りもなあ。基本的に逆張りで入っていきたい人間です。

さて、J-REITは大発会から3日連続でファイナンスが発表されました。2016年は4日連続でファイナンスだったので火曜日も続くかどうか。投信へのフローは鈍化しているので、例年通り、ファイナンスで重くなる展開かと思っていたのですが、意外にしっかりしてます。円安で海外が買っているのか。グローバルREIT全体が好調なので年末にかけて出て行った資金の戻りも大きいのか。

ファイナンスは森トラホテルのIPO、POはコンフォリアとJPR。森トラホテルは突っ込んできたようなそうでないような。相変わらず投資家を舐めたスキームと言うか、10万円でスポンサーが投資してREITを組成しておき、IPOでは15.8万円で売り出し。物件の取得価格が鑑定価格をそこそこ下回っていても、そのエクイティファイナンスだったら何の意味のないよね?大手REITのPNAVが1倍というわけではないので、完全にアンフェアというわけでないものの、次のファイナンスが投資家にとってディスカウント増資でも気にしないというスタンスなんでしょうか。なんだかなー。森トラリートの反省点が生きてないのかなあ。

あとのファイナンスはJPRとコンフォリア。JPRは東京スクエアガーデンを買います。文句なしの良いビルで、日本橋から京橋にかけてはガンガン再開発が進んでオフィスの集積地になるのでポテンシャルもあります(供給過多には目を逸らしつつ)。コンフォリアはまあ鑑定会社の都内レジでCR4%下回るのはさすがにやばいっしょという意思が伝わってきます。でもグロスも満室稼働で6%は余裕で切ってきます。物件価格は案の定お高め。ディールサイズが小さいのがREITの良心だと思ってます。

あと気になることと言えば、小型株のリバーサル。大江戸温泉リートが若干早めに動いて、マリモ地方創生リートもジリジリ上がってきました。正確には大型REITが頭打ちになって、住宅REITもバリュエーションきつくなって、最後の最後に小型株が来たなという感じ。一部の何考えているのか分からないREITはやや出遅れ。いや、もうなんというか、小型REITはトランプ爆誕でどうなるのか分からないと書いた時期がボトムでした。配当利回り7%、ディスカウント率30%超えて下げ止まり。あの時は相当悩んだし、配当利回り3.5%の中堅銘柄の2倍の収益が取れるのは経済性には十分と思ってはいたのですが、ロジックが思いつきませんでした。金利が低いのと価格がストレッチした状況では、現物価格に立脚するのは難しい。ただ、株価が上がったからと言って小型銘柄への見方は変わっておらず、リスクオフには弱く、リスクオンには最劣後というのは今後も同じかと。

マリモなんかはファミリーや駅から遠いところの影響は受けそうですし、家電もちょっと不安ながら、パッと見は住宅メインのREITっぽいので収益は安定してそうですし、短期的な配当金も現在のファンダメンタルズベースだと下振れ要因が考えにくい。何かあった場合にサラリーマン的に言い訳が難しい銘柄の最たるもんですな。

あと、地方の大江戸温泉は行ったことないので分かりませんけど、ブログでも度々言及してる通り1万円で食事付き、送迎も完備というのはコミュニケーションとしては良さそう。ただ、未だに周りに大江戸温泉に行ったことある人間がいないという事実。個人的には食事を犠牲にするというがなあと言う気持ちはありますが、旅館のように外れがないのは大きいのかあとも思います。醤油味しかしない煮物とか冷えた天ぷらとかマジ勘弁。大江戸温泉にお酒持ち込めるなら大江戸温泉のが良いという気持ちは良く分かります。

そんなかんなで3連休も終わりです。日経先物、ドル円、中国株はジリ高、シンガポールREITはミックス、ASEAN株式は若干のマイナス。まだ動かないよなあと思いながら目を離せません。疲れる。