月別アーカイブ: 2012年2月

フロンティアで大口取引35億円&JPRが大手町の底地を取得

フロンティアが5443口@65万円で取引。時価が68万円だったのでそこに下落するまでに5000口捌ければ証券会社の勝ちです。

しかし、今日は場で750口しか約定がなく、立会外含めてもせいぜい合計1200口。残り4000口はオーバーナイトかなあ。事前にヘッジしたと思うけど、まだ大量にポジションもってるだろう。担当者のことを思うと胃が痛いです。

それはそうと、JPRが大手町の底地を360億円で取得。再開発でみずほグループが集約されるオフィスビルが建つはずなんで、手堅い不動産とは思うけど利回り3%後半はちょっとギリギリと思います。4%あればグッドディールなんだろうけども、そこは東京建物、JPRには優しくないですね。

というわけで今日もメモですいません。今週一杯こんな感じかと。

東京海上の通貨選択型J-REITが爆売れ&日本リテールが博多リバレインを売却

一昨年の上昇相場の主人公、昨年の下落相場のダークヒーローだった東京海上アセット(販売会社:野村證券)の通貨選択型J-REITファンドがいきなりお金を集め始めました。

2011年9月から販売再開したものの、泣かず飛ばず(たぶん投信の販売規制の議論が盛り上がったせいじゃないかと)だったのに、先週だけで50億円くらい集めてるんじゃないかと。他の主要J-REITの残高がほ市場変動を除けばぼ変化なかったことを考えると、国内の主役は完全にこの人。

販売会社が期末前に積極営業に出たのか、外国人の買いで盛り上がったところに自発的に集まったのか。年度末まで続きそうな勢いです。しかも、今日も日銀買ってるし。まだ出番じゃないよ。3月まで待ってください。

そんなこんなで新年度に入ったら分かりませんが、下値は意外に固いかも。ポートフォリオは十分含み益出ているが、簿価が低いので手放すのがもったいくらい配当利回り高いんで悩ましい。

それはそうと、日本リテールファンドが最大の問題物件を売却。2007年8月に東神開発(高島屋が入ってるショッピングセンターを運営している会社)に半分売った時は72億円だったのに、5年後の2012年にもう半分を売却したときの値段は18億円。

18億円・・・?

減損じゃん。いや、時間の問題だったけど、鑑定価格27億円に対し、ずいぶんと気前良く安く売ったなあという感想です。信じられないのは三菱UBSリアルティか鑑定会社なのか。

というわけで、浅い内容で申し訳ないですが、まだまだ仕事が残っているので。。。

J-REIT 分析 2012年2月26日②

思ったより仕事がバタバタにつき短縮版でお届けします。

今日の上昇も踏まえて今週のランキング。利回り、騰落率は前週末ベースです。コメントは先週のそのままです。すいません。

ここからは資金が回転してレジREITまで回らない限り相場は長続きはしないと思料。そういう意味でどっちに転んでも保守的な銘柄がランク上位になってしまう。

しっかし、今日の大和証券オフィスと積水ハウスのアップサイドは当然っちゃ当然だけど、ここまで素直に買い上げるとは思ってなかったのが本音。両方とも好きな銘柄だったけど、タイミング逃した感じ。

あと、米国系証券会社がこのタイミングで賃貸不動産業のレーティングをトップに引き上げてたが、さすがに大丈夫なのか?と心配になる。まだまだいきまっせーなのか仕込んだ連中の利食いのためのレーティングなのか。こんなところからJ-REITは買えませんわー。

ランキングはMIDがイン。主要企業が関西に本社移転の噂もありーので(たぶん本社機能2本立てにするだけで、全移転ではないだろうけど)ちょっと面白いかなと。来年度2回配当取れるので、6%前半のEXITでじっくり狙ってもいいかなと。

あとはホテル銘柄ですが、合併の問題がありそのまま計算すると利回りが狂う。それはそれで勘違いで株価が動いてくれるといいなあと。

1位 : 8984 大和ハウス・レジデンシャル投資法人 503,000 523,000 3.98% 6.12% 83,960
大和ハウス系の住宅REIT。負ののれんもあるし、今のところスポンサーのやる気も十分。決算月の2月で50万円超えるかどうか注目でしっかり抜いてきた。値が軽くなってるのは良い。利回り6%前半は可もなく不可もなく。

2位 : 3269 アドバンス・レジデンス投資法人 141,600 146,000 3.11% 6.16% 159,140
伊藤忠系の住宅REIT。多額の負ののれんで、もはや株というよりも債券と言っても過言じゃない分配金の安定。配当落ち後もあまり株価崩れてないので、まあじっくり狙う。

3位 : 8956 プレミア投資法人 267,800 282,700 5.56% 7.17% 55,607
NTTがメインスポンサーとなったオフィス・住宅の複合REIT。しょっぱいオフィスが重荷でNTTがどうやって挽回するか。住宅は業界No.1のKEN(スポンサーでもある)が担当。25万円から下は固かった。そろそろ4月を意識して。

4位 : 8966 平和不動産リート投資法人 41,500 45,100 8.67% 6.87% 31,385
平和不動産系のオフィス・住宅の複合REIT。平和不動産に何が出来るのか、あまり期待持てないが、うまく合併を乗り切った印象。評価急上昇だが、スピード速い。買い板も厚いが売り板もそこそこ。米系ファンドからか?

5位 : 8968 福岡リート投資法人 522,000 525,000 0.57% 6.15% 64,601
福岡の大企業(+日本政策投資銀行)のほとんどがスポンサーの総合型REIT。福岡地盤で格付AAの企業って5本もないらしい。2月決算だが、今買うなら配当落ち後でも。

6位 : 8977 阪急リート投資法人 346,000 365,500 5.64% 6.57% 31,214 競争激しいが、大阪の商業施設は良い物持ってる。決算は悪くなかったし、開示内容は玄人好みでピカイチ。じり高で利回り7%切ってきた。

7位 : 3227 MIDリート投資法人 190,500 204,100 7.14% 7.21% 37,478
関西電力系のオフィス中心のREIT。大阪の京橋のオフィスが大きな不安。動き遅いし、スポンサーは原発対応で一杯一杯か。新社長になって初めての決算発表を控えたが何も変わらず。

8位 : 8985 日本ホテルファンド投資法人 204,300 216,100 5.78% 6.85% 12,540
ジャパン・ホテル・アンド・リゾートと合併予定。トラブル続きだったので、これで一段落か。とりあえず4月の合併の際にリリース出ることを期待。

9位 : 8981 ジャパン・ホテル・アンド・リゾート投資法人 186,600 193,600 3.75% 3.99% 20,467
日本ホテルファンドと合併を発表。ホテルも競争激しいが割安だと思う。株価上昇にはもっと時間かかるが長期的な目線で。順調に株価切り上がっている。

10位 : 8952 ジャパンリアルエステイト投資法人 685,000 710,000 3.65% 4.46% 347,332
建物は立派なんだが…の三菱地所系オフィスREIT。ついに増資を発表。翌日は下落したが、マーケットが追い風となり持ち直し。片山社長もってるなあ。NBFとのギャップ開ければ。

なお、ランキング及びコメントは現時点の好みを表現したものであり、本ブログの情報を用いて行う判断の一切について責任は負いません。どうしても自分の責任で投資したくない方は証券会社や有料の情報をご参考いただくしかないと思います。

J-REIT 分析 2012年2月26日

みなさーん、儲かってまっかぁ!!この水準で含み益が10%あると気が楽ですね。安定利回り7%+キャピタルゲインというのは仕込んだ甲斐があったというもの。

こんばんは、inzaiです。突然、2日間の海外出張となりバタバタでした。準備と後処理に追われ、ブログは結局一週間まるまるご無沙汰。

その間、東証REIT指数は4.99%上昇し、935.32ptに到達しました。だれそうなところで日銀がエネルギー注いでくれましたね。AIJ投資顧問のニュースなんて無問題。1月末くらいからJ-REIT市場は歯車が上手く噛み合ってます。

今週の騰落率トップ10は以下の通り。中期的なリターンリバーサル継続で、高利回り銘柄が相場を引っ張ってます。オフィス銘柄の中で資金流入がバラついてきた感じでしょうか。

1位 : 8975 いちご不動産投資法人 8.72%
2位 : 8966 平和不動産リート投資法人 8.67%
3位 : 8976 大和証券オフィス投資法人 8.49%
4位 : 8957 東急リアル・エステート投資法人 8.34%
5位 : 8954 オリックス不動産投資法人 8.29%
6位 : 8963 インヴィンシブル投資法人 8.19%
7位 : 8982 トップリート投資法人 8.01%
8位 : 8972 ケネディクス不動産投資法人 7.98%
9位 : 8973 積水ハウス・SI 投資法人 7.40%
10位 : 8987 ジャパンエクセレント投資法人 7.23%

すいません。ちょっと急用。今夜か明日には続き書きます。

家は買うべきか否か論争 「完済に辿りつけるか難しい時代」(Newsポストセブン)

明日は記事書けないのでダラダラJ-REIT分析してたらYahooニュースにこんな記事を発見しました。

要約すると、こんな感じ。

・不動産の価格はもう上がらない。むしろ下がる(日銀が聞いたら「インフレやるっつてんだろ!」と激怒しそうですね)。

・不動産価格は下がるけど、ローンの額面は変動しない。なのでその差額分は損失。しかも利息の払わないといけない。

・なので政府は賃貸住宅を国民に進めるべきじゃないか。

記事内でコメントしている神戸大学大学院の平山洋介教授が誰なのか分かりませんが(というか学者は国交省の各委員会に参加してるレベルじゃないと知らないのですが)、まあまともなことを仰ってるんじゃないかと。

最初、住宅REITの回し者かよと思いました。良いぞ!もっとやれ!!

冷静になってみれば、三井不動産や野村不動産は分譲マンションでも稼いでいるのでそんなわけないのですけど。

ちなみに個人的にも何がなんでも持ち家という時代じゃないと思ってます。

だからこそアドバンス・レジデンス、大和ハウスレジデンシャル、日本アコモデーションファンドとい
う先行してシェア伸ばしている住宅REITを高く評価してます。

ただ、かと言って絶対に賃貸というつもりはなく、マンションについて言えば、分譲と賃貸どっちが有利かと言われると経済性としては(純粋にお金の話。住み心地など自己満足は別の次元の話)どっちも変わらんというのが、今のところの結論です。世の中うまくできるもんです。

不動産に詳しくない方が本などで仕入れた知識をもって色々と考えて時間を掛ければ、よほどの悪質業者につかまらない限り、経済性に大きな差はないと考えてます。

ちょろっと勉強しただけで掘り出し物件を探せるほど不動産は甘くないですが(競合が沢山いますから)、それなりに優良業者も多いので自分の目で確かめれば大きな失敗はないはずです。

なので賃貸か分譲かいう議論はケースバイケースという結論にしかなりません(おススメは後述)。しかし、認識していただきたいことが3点あります。

・そうは言っても、不動産は一生の買い物です。勉強したくない方には賃貸をお勧めします。今の世の中、見えないところや既に存在しているものについてちょっと甘すぎるのも事実です。ダメと言えない日本人。勉強したくなるまで待った方がいいです。時間と予算に迫られて買うのは愚の骨頂かと。賃貸マンションも多いですし必要ないものは買わないというスタンスは大事です。

・「何が何でもこのエリア、この物件」と思わない限り、新築マンション(財閥系、大手ゼネコン施工以外)は避けた方が良いです。新築が割高というのは目新しい話しではありません。新築マンションの広告費、モデルルーム費用、そして企業の利益が上乗せされるのは企業活動として当然のことです。ただ、その対価として得られることの大半が「雰囲気」であることは問題かと。あと、いわゆる大手以外のマンションは5年後の姿を保証できません。悪い前例はいっぱいあります。そもそも、この時代にこっそりマンション用地を取得するなんてレアケースです。なぜ大手がそこにマンションを作らないか何か理由があるわけです。

・普通の賃貸マンションしか住んだことないと分からないかもしれませんが、分譲マンションと賃貸マンションのグレードは全然違います。一度、分譲マンションに住むと賃貸には戻れないほどです。分譲賃貸といわれるマンションが人気なのも理由があります。ジムや豪華なエントランスはあってもなくてもどうでも良いです。新築マンション作るときにインパクトあるから付けてるだけです。

なお、都心に住むなら、グレードの高い中古マンションをリノベーションすることをお勧めします。70㎡~80㎡くらいなら壁紙、タイル、絨毯の交換、水回り(キッチン、給湯器(メーカー推奨期限は10年)、トイレ)の更新、ドアの建て付け修理なら200万円かからないはず。やったことないですが、フローリングも全て剥がすともうちょっとかかるかも。

本質的に、居住不動産は資産ではなく消費材です。将来の価値はゼロ(何も残らないという意味ではなく、残余財産とコストの合計がゼロ)になること前提にするべきだと思います。

ざっくりですが、住みたいエリアが決まっているのであれば、頭金ゼロで30年ローン借りたときに、ローンの支払い+固定資産税+管理費修繕費(30年平均の管理費修繕費で!10年過ぎたら上がってきます!!)が相場家賃よりも低ければマンションを買ってもいいかもしれないと思います。

※都心(ターミナル駅まで15分)、人気住宅エリア、75㎡前後のファミリー、今の低金利、家賃補助のない普通のサラリーマンが前提です。江戸川区、練馬区であれば25年くらい。

若干、厳し目の水準ですが、仲間内で話をするときに「手放しで褒めるような値段で不動産買ってる人は見たことない」と話をすることも事実です。聞かれれば、「その値段は高すぎる」と止めることもありますが、「買いたいと思いこんでる人には何言ってもしょうがない」経験を何十回もすると、「どうせマスコミのいう年収5倍説を信用するんだろ」という気持ちになるんですね、これが。