会社で来年度の企画書を打ち続ける→家でPCゲーム→会社で(略という日々を2週間続けたら、右肩が動きにくくなったinzaiです。おはようございます。もうほんと五十肩ってこんな感じなんだろうなと。あと、右肩よりも胃のおかしな痛みの方が気になるところですが、たぶん原因は同じなんでしょう。
さて、ゴールドマンの件。
なんだかんだいっても、株価への影響は3/14に124.52ドルで始まったものが120.37ドルで引けた(前日比▲3.3%)だけ。
そっから2日間は行ったり来たりで、金曜は122.93ドルでほとんどSP500と変わらない動き。年初から35.9%上昇していることを考えると、アグレッシブな利食いが出たわけでもなく、ニュースとしての価値はほとんどなかったとことになる。そういう意味ではタイトルは「GS、800億円吹き飛ぶ!!」くらいにしとけば良かった。
実際、業界の人間と話していても「何を今さら感」がありあり。
むしろ、巨人の契約金の話の方がインパクトでかいです。どうみてもあの情報漏えいは違法でしょう。しかも、ニュースが正しいとすると、あの契約書にアクセスできる人間は極めて限られており、犯人は誰が見ても清○氏じゃないかと。最初の期初会見のときもそうですが、何であんなやり方なんでしょうね。脇が甘いというか、あそこまで捨て身になるなら、もっと会社のルールに沿って正々堂々戦えば良いのに。あと、ナベツネ追いこんだ後をどうしたいのか分からない。自分が後釜になりたいわけでもなさそうだし。
そういう意味で、GSが社内で顧客のことをどう表現してようと彼らは厳しい業界のルールの中でやってるわけで、批判するようなことはないです。SECに和解金払ったりしてますが、あれは黒に近いグレーゾーンが結果的に黒になっただけですし(こういう考え方が批判されるのは承知ですが)、国内大手の証券会社が社内で「お客様は神様です」と思ってるかというとそうではないでしょう。
確かに、GSやMSといった外資系証券会社はがっついてます。手数料払わない顧客には冷たい一方、払いの良いお客さんに対する優遇っぷりは半端ない。バイサイドの人間なら誰しも「うちの会社は金払ってるけど、俺は何の権限もないから気を使う必要ないよ?」という局面を経験したことはあると思います。
国内証券会社が「どこで再会するか分からないし、なんとなく皆と仲良くしておこう」というスタンスなのに対し、外資系はお金だけ(と言いきると語弊もあるのですが)で投資家をランク付けしますから、上から下までそのルールが浸透してます。彼らのクビも手数料次第ですから当たり前です。変に情を入れると悪いことをしようとする奴も出てきますしね。
ただ、個人的にはその方が付き合いやすいです。仕事の付き合いだから、情報の出し入れもシビアに出来るし、自分の価値も分かるんです。さほどお金払ってない時でも、話を聞きにくるようになると、それなりに認めてもらってるんだなと。
逆に「外資系はすぐにお金の話をするから嫌だ。疲れる」という投資家も少なくありません。例外なくサラリーマンタイプで、会社の看板で仕事してると思ってない人間が多く、かと言って冷たくされるとグチグチ言うのですが。誰とは言いませんが。
不安なのは、マスコミがセンセーショナルに取り上げることで、今の日本がこういう「建前と本音で使い分ける」ことを悪と看做すんじゃないかということです。AIJの騒動もあったので大きく取り上げているだけと思いますが、そんなんじゃいつまで経っても個人投資家が育たない。全てのアナリストが誠心誠意をもってレポート書いてるんじゃないんだよと。仕事だから、締切とニーズに追われて、自信もないのにそれっぽいことを書いてるんだよとそろそろ認識してくれると日本も変わるんだろうけどなあ。