前々からちらほらあったのですが、「J-REIT どこでうっている」という類の検索ワードが急に増えました。
J-REITを保有する方からすると、「証券会社に口座開いて、8951とかコード入力して買えばいいじゃん」と思うのかもしれませんが、私も海外のETFを買おうとして苦労した経験があるので、良く分からない商品を手探りで買う時の大変さは良く分かります。
私の場合は100万円分の米ドルMMFを購入して、タイミングを見計らっているうちに、現在に至るなんですけどね…いや、水資源のETFが欲しかったのですが、欧州債務危機でも価格調整があまり進んでなくて、びびってしまいました(遠い目)
76円でMMF買ったので円安に振れた分の利益は享受できたのですが、ダウが欲しければ東証のETFで十分なわけですし、狙ってない利益なんて結果論ですしね。
それはさておき、J-REITってどこで買ったら良いの?という質問は簡単なようでいてとても奥が深いです。
ここで「あーなんとなくややこしい」と思われたら、2度とJ-REITに興味持ってもらえないわけですし、そもそも「日ロジとかNBF買いたいんだよね」というレベルの意識の方に長い説明は不要です。
ちなみにJ-REITとは東証に上場している34銘柄の不動産投資信託のことを指し、「J-REITを買う」というのは4パターンに分類できます。
①個別銘柄を買う
→気になっている、もしくはおススメされた銘柄が分かっている場合です。大半の銘柄の最小売買単位は20万円~で、主力銘柄となると50万円以上します。株と同様に売買できるので、証券会社に口座作れば、日中はいつでも買えます。日本ホテルファンド(コード8985)は年1回しか配当ありませんが、それ以外の銘柄は年2回配当があります。ただ、配当時期が3月と9月というわけではないので要確認。あと、配当利回りは銘柄によって3.8%~6.5%と大きく変わります。
②J-REIT全体に連動するETF(上場投信)を買う
→東証には2本のJ-REITのETFが上場してます。四半期分配型(コード1343)と隔月分配型(コード1345)です。間接的に全J-REIT34銘柄を保有していることになるため、毎月分配金が発生しますので、それを隔月か四半期にまとめて受領することになります。最低売買単位は10万円前後で、こちらも株と同様に証券会社の口座を作れば売買できます。①に比べると手数料がかかるため、利回りは両方とも4.5%くらいです。
③J-REITに連動する投資信託を買う
→34銘柄を間接的に保有するという意味では②と同じですが、1日に1回しか売買できません。その代わり、証券会社はもちろん、銀行でも投資信託口座を開くことで売買できます。ネックは手数料が高いことで、②よりも0.2%~1%以上高いです。
配当利回りは10%以上とアピールしてるものも多いですが、残念ながら①や②よりも多くの配当金を受領できるわけではありません。むしろ手数料が高い分、少ないかも。利回り10%とすると、配当金が4%、残り6%は自分が払った金額が戻ってきているだけのイメージです。なぜ、そんなものが配当利回りとしてアピールできるのか?単に日本の制度でそれが許されているから。腐ってますよね。
④信用取引で個別銘柄を買う
→上級者向け。やってることは①と同じですが証券会社からお金を借りる分、多くの金額を保有できます。ざっくり3倍。当然、証券会社に借入利息を払いますが(1%~3%)、配当利回りはそれより高いことが多いので、配当利回り6%の銘柄を3倍買えば、金利が2%でも、18%-6%=12%と高利回りを確保できます。トライするなら信用取引のルールを熟読の上で。とても心臓に悪いです。こちらは証券会社で信用取引の口座を開設する必要があります。
・・・全然、初心者向けの文章ではありません。。とりあえず証券会社に口座を開いて、個別銘柄にするかインデックスにするか決める。それだけで良いのですが、冒頭にループの文章ですね。表現が難しい。。。
なお、個人的には①と②の組み合わせが一番バランスが良いと思います。私は楽天証券使ってます。相場にどっぷりの方なら④でもいいかもしれませんが、責任はまったく持てません。③を選ぶ方は申し訳ないですが、色々と勉強された方がいいかもしれません。
でも、J-REITって良く分からんというのは、原因は中途半端な商品性にあるんです。
J-REITと不動産株を区別するかどうかというのは色々悩ましい問題で、米国のように不動産株は全てJ-REITにしてしまうのか、もしくはJ-REITはオルタナの一商品として今のまま中途半端な商品とするのか、もしくは34業種目とTOPIXに入れてしまうのか。
TOPIXの1セクターとすればお金は入ってきますが、オルタナとしての位置づけは失われるし、かと言ってこのままでは新しい道が開けない。
ほんと、頭の痛くなる問題です。