J-REIT分析 2013年8月18日(年末に向けて)

ほぼ2週間ぶりのブログです。こんばんわ!!!

 

空元気のinzaiです。そもそもポジション傾けたくないなあという基本スタンスにこのボラティリティ。どうしろと言うのか。前向きにポジション作ろうかという気持ちもあったのですが、ここまでトレンドが出ないとどうにもなりません。

 

どこの新聞のように「アベノミクスで不動産株が買われました」「短期的な利益確定で売られました」「アベノミクスで(ry」というコメントを交互に繰り返して許されるなら何も苦労はしないのですが、そんなことやってたらゴリゴリと利益と精神が削られていくので、こんな時は休むに限ります。

 

6月末にエマージング株とコモディティをばっさり切ったのはブログの通りでして、その判断は中国株以外は間違ってなかったと思ってますが、本音で言えばその中国が誤発注で爆騰としたときはちょっと後悔しかけてました。短期的には買い時だけど中長期的には改めて仕込み所を探る時期と思ってたのにー、と。ただ、その後の不良債権増加の銀行決算を見るとまあ逃げて間違いではなかったのかなと(心ブレまくり)。

 

とはいえ、星野リゾートが上場したあたりからほとんどポジションポジション取ってませんので、年末に向けてそろそろ真面目に分析でも始めようかなっという今日この頃です。

 

NBFなどの6月決算銘柄の決算発表がほぼ一巡し今年前半を振り返る材料が揃いましたが、J-REITってのは何と言うかこう貪欲さに欠けるなあと。特にNBFとJREは海外投資家の期待を大きく裏切る取得ペースの遅さ。この投資口価格水準なんだからガンガン買っちゃえよYOU!と言った投資家がいるのかいないのか知りませんが、NBF、JREともに何も目ぼしい動きがないままもうすぐ9月になってしまうなんで誰も思ってなかったでしょう。

 

JPRなんて何かを勘違いされたかのような株価水準で10年に一度のチャンスで産業ファンドのように開発案件買ってスポンサーの負債を一掃してしまえば良かったのに坊主。なにか本命物件のリーシングアップを待ってたのかもしれませんが、投資家の期待に答え続けないと落ちてしまう株価だけどそれはそれで構わないと思ってたのか。

 

ここ5年で酸いも甘いも経験したJ-REITらしいと言えばJ-REITらしい投資行動ではあるんです。内部留保を作れないJ-REITからすると株価が高いところでファイナンスしたところで次が難しくなるだけ。それだったら中期的な目線で毎年一定の水準で物件を買っていくほうがREITに資する。そう割り切ってしまうのもあり。そしてJ-RETIからすればそれこそが有言実行。外国人の期待に戸惑っていた社長の方が多いという話もまま聞きます。LTVを水準を引き下げつつ、市場が温まってきたところでずっと我慢してた売り主から出てくる物件を拾う。それがもっとも安全運転なのは分りますが、このままだと1500pt超えで指数安定は期待薄かなと思います。

 

なんだかんだ言ってもアメリカと比べて不動産のマーケット層が薄いのがJ-REITにとって良くも悪くも思い切った行動を妨げてます。US‐REITは中堅でも2000億円単位で私募ファンドのバルク買うとかそんな規模の話は2週間に一回は聞きますが、日本ではそんなの出てきませんもん。入札やっても同じような連中がいて大きな案件になればなるほど、入札よりもババ抜きに近い感じになってしまう。古いところだとJTの東品川、今年だと日本プロロジス、ソニービル、渋谷フラッグ、軍艦ビルなんかが代表的な売買事例でしょうけど、お金出せばこのくらいのビルがガンガン買える国ではない。渋谷フラッグの価格を出せるならどの物件でも買えると思うんですけど、売主の心の底では「いま売ったら同じレベルの物件は二度と買えないかも」という気持ちがあるんでしょうか。

 

J-REITの投資家需給で言えばやはりNISAに注目したいところ。確実に税負担がありそうな高配当型は一定のニーズがあるはずなので、グローバルREITともどもお金は流れるんじゃないかと。ここでノーロードのインデックスファンドなんてまず売れないはず。J-REITに回すお金は余った資金を回すのか保有している投信を解約するのかでシナリオは変わってきますが、ここら辺で仕込んでおけば1月2月はおいしい思いをできそうなんで、個人的にはそこで確定した利益をNISAに回そうかなと思ってます。百万円で得られる利益なんてたかだか知れてますし、上がっても上がらなくてもその分の調整は4月以降にありそう。

 

個別銘柄の動向を見ていくと先日決算発表したNBFは今年12月期が17300円で来年6月期がドカンと落ちて16000円。これは三井生命がお茶の水から出ていく影響などもありますが、むしろ大口2件を考慮してもこの程度というのは安心感があります。ファイナンスするのかどうかは、テナントの埋め戻しの感触を試しつつになるんでしょうけど2年後17500円ってのは堅い水準なのかなかと。

 

一方、JREは有楽町電気ビルジングが固定資産から棚卸に振り替えられたときは「まじ勘弁」と思いましたが、非上場REITが買ってくれたんで良しとしたい。どうせ東新宿か西新宿のオフィスが区分で入ってくるでしょうから投資家の期待が急速に改善するとは思えないので、いいとこ16000円くらいか。NBFとJREがマーケット引っ張ってくれないとなあ。

 

住宅REITは消費税次第、最近株価が重たいのはこの影響が大きいんじゃないかと。5%くらいは配当金を圧迫するイメージでしょうか。案外きつい。分譲マンションはまちがいなく息切れするでしょうが投げ売りはもうちょっと先。そんなに心配はしてません。

 

と書いてきましたが、やっぱりセクター毎に話をしてもしょうがありませんね。やっぱいつも通りオヌヌメランキングの方がしっくりきます。

 

あと、なんだかんだ言ってもアメリカ様次第ですよ。利上げモードはまじ辛い。J-REITよりもシンガポールとオーストラリアに直撃するだろうからそれから考えても遅くないでしょうし一巡すればREITも再び配当商品として魅力的になると思うんですがまだ我慢でしょうか。