今年はどんな年にしようかなあと考えたのですが、最初に頭に浮かんだのは「投資で損はしたくない」。潜在意識下では昨年の利益は十分過ぎる、再現は不可能だろう、だから守り姿勢だということなんでしょうか。我ながら衝撃を受けました。損したくないなんてこれまで思ったことなかったので、心のどこかが変質している、そんな気持ち悪さを覚えました(恐怖という感情とは常に戦っているのですが)。
投資ってのは、金儲けの手法としては面倒なことが多いので、儲けたいという気持ちがベースにないと出来ません。儲かる手法を取るのか損しない手法を取るのかは人それぞれで、私はどちらかというと後者なんですが、それだって儲けたいという大前提があるからです。それだけに初詣で「損したくない」って思い浮かんだことは今でも何とも言えない違和感となって残ってます。
正直、自分の中で一つの達成感のある数字に届いたというのもあり、ここから増やすことの目的は「アーリーリタイアに向けて」以外なにものでもないので、大きな投資方針の切り替えが必要と言うのも事実なんですが、環境の変化に心身が追い付いていけず色々なものがチグハグになっているこの現実をどう処理するか。
それはそれとして、今年はどうするか。自分のポートフォリオのウェイトが小さいのはコモディティ(原油以外の金、プラチナ、穀物あたり)とエマージング株ですが、米国の利上げサイクルでどんな動きするのか正直、短期的にも長期的にもレンジがよく分かりません。主要エマージング国のファンダメンタルズもシクルカルとして悪くはないんですが、いまひとつ押し目という感じがしない。調整入っているものの崩れたわけじゃないので価格水準としてちょうど真ん中くらいにいるんじゃないかと言う気がします(今年利益出そうとしたらの話)。昨年の暴落の印象が強くここで投資をするということが順張りなのか逆張りなのか、それすら良く分からない。
日本株とドル円、1月はそのまんま保有継続。4月の消費税増税の影響は大きいと思ってますし、日銀がマーケットの期待に応えて追加緩和することはない、という意味では降りても良いのですが、黒田さんを楽観しつつある株価的にはもう一発、期待先行でいけるかなと。まだ理性は保っているレベルの価格水準です。この水準から2015年3月末への期待剥落と黒田ショックで下げるなら押し目入れてもいい。でも黒田さんが何も言ってないのに株価が熱狂するなら去年のようにジリジリ降りていきたいなと。2年連続で50%を超えるような指数リターンなら無理に追いかけなくても資産は増えていきます。
J-REITはニュートラル。もうこのままのファンダメンタルズで良いんじゃないかと。不動産価格が上昇している中(きっと今年も上昇する)で大きな外部成長はもう期待しない。年間数%の利益成長で2020年までPBR1.1倍から1.3倍の間をウロウロしてくれればそれでOK。J-REIT6.5に対して不動産株3.5なのでもうちょっと不動産株増やしておきたかったなあ。あと、どちらかと言えばシンガポールREIT、US-REITにより注視したいです。
リスクは心理的なインフレ→金利上昇のコンボですが、こればっかりは逃げるタイミングもどう逃げるかも分りません。皆さん何年も悩んでますし、もしそういった将来があれば「な、言ったとおりだろ?」とみんなが思うほど発生確率の高い未来であり、対応策はポジションクローズしかありませんが、いつか来るか分らない未来に備えていればおまんま食いあげです。逆張りで耐え切れなくなったときにドカーンといくのでしょうけど、まだみんなリーマンショックのことは忘れてないしセーフティネットもあるので、そうそうそんなことはないかなと。
あーでも、日本含めた国際関係がきな臭いので、どっかの資源が止まる→インフレ→金利上昇はありそう。そうなるとトップライン、マージン悪化を自社株買いで耐えてる米国株はちょっときついかな。中国は言わずもがな。あと債務増加している中堅国も金利上昇で色々駄目になりかねない。一番怖いのは不可逆のところまで突っ込んでいる企業クレジット。ちぐはぐな動きになりつつありますが利益率悪化が顕著になると、両輪が逆回転しかねない。来年の今頃も状況変わらず同じようなコメントを書いてられると良いな。。。テイパリングのスピード落としてくれるだけでかなり助かるんだけどなあ。。。