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J-REIT 分析 2012年4月1日

年初からの熱気からすれば当然とばかりの月末お化粧で、東証REIT指数は989.64pt。最終営業日となる金曜日は13時からガッツリ買いが入りました。

週間騰落率トップ10は以下の通り。新日鉄都市開発と興和不動産の合併で4月銘柄のトップリートで11%の大幅高。2月の好決算で早めに上昇していたエクセレントも8.19%上昇で4位。野村レジデンシャルはよく分かりませんが、良い物件入れ替えを見せた森ヒルズが2位。当ブログの最近のオヌヌメ銘柄でした。

1位 : 8982 トップリート投資法人 11.03%
2位 : 3234 森ヒルズリート投資法人 9.45%
3位 : 3240 野村不動産レジデンシャル投資法人 8.71%
4位 : 8987 ジャパンエクセレント投資法人 8.19%
5位 : 8955 日本プライムリアルティ投資法人 7.45%
6位 : 8956 プレミア投資法人 7.27%
7位 : 8968 福岡リート投資法人 6.45%
8位 : 3227 MIDリート投資法人 6.27%
9位 : 8959 野村不動産オフィスファンド投資法人 5.91%
10位 : 8976 大和証券オフィス投資法人 5.89%

一方、気になったのがパフォーマンス下位銘柄。3月決算銘柄だから当然とも言えるのですが、ちょっとそれだけ片づけるわけにはいかない雰囲気もあります。

平河町の固都税を他の物件のリーシングアップで埋められなそうなグローバルワンが下方修正(当期1.3万円→来期1.2万円)で最下位なのは良いとして、森トラ、JREがワーストパフォーマー。特に金曜日はNBFとJREが手酷く売られてましたが、足元ではこれまで相場を引っ張ってきた大型オフィスから2番手オフィスや総合型に資金シフトする感じがあります。上昇相場の第2サイクルに入ってきた感じ。

29位 : 8952 ジャパンリアルエステイト投資法人 -0.55%
30位 : 8961 森トラスト総合リート投資法人 -1.48%
31位 : 8986 日本賃貸住宅投資法人 -1.60%
32位 : 8985 日本ホテルファンド投資法人 -2.94%
33位 : 8958 グローバル・ワン不動産投資法人 -3.84%

で、今週のオヌヌメ銘柄です。先週のオフィス銘柄の動きを見ると、まだもうちょっといけるなあと思うのですが、大型オフィス以外を利回り5%以下まで買い上げるのは違和感、というか時期尚早じゃないかと。いずれにせよ、外し所を狙い一週間かと。

1位 : 8984 大和ハウス・レジデンシャル投資法人 527,000 544,000 3.23% 5.88% 87,331
大和ハウス系の住宅REIT。負ののれんもあるし、スポンサーのやる気も十分。賃貸マンションの繁忙期で稼働率は注目。心配していない。まだポートフォリオ改善を続けており、大手のこういう筋の通ったところは安心感あります。

2位 : 8985 ジャパン・ホテル・リート投資法人 19,267 18,700 -2.94% 6.60% 13,022
日本ホテルファンドとジャパン・ホテル・アンド・リゾート(JHR)が合併。存続会社が日本ホテルファンドだが、名称はJHRに。株価が上がってしまったので、ちょっと戦略練り直しかも。

3位 : 3269 アドバンス・レジデンス投資法人 150,200 157,100 4.59% 5.73% 172,810
伊藤忠系の住宅REIT。押し目待ちに押し目なし。そんな2月3月。多額の負ののれんで、もはや株というよりも債券と言っても過言じゃない分配金の安定。金曜日の決算発表はぼちぼち。配当4500円からどこまで積み上げるか。期待している。

4位 : 8973 積水ハウス・SI 投資法人 345,500 347,000 0.43% 5.85% 39,929
積水ハウス系の住宅REITだが、商業のシェア高いが(これ以上は増やさないらしい)、まさかの浜松プラザを一部売却。大規模なPOすれば一時的には株価下落だが、中期的には間違いなくプラス。個人的(こんなブログで何言ってんだという話ですが)に超注目銘柄。急いで買うこともないですが。

5位 : 8954 オリックス不動産投資法人 376,000 386,000 2.66% 5.70% 109,792
オリックス系のオフィス中心(大規模ではないが中小型でもない)で、商業、物流、住宅も保有する総合型REIT。LTV上げて来てるだけに、今年に仕掛けるなら8月か。ちょっと投資家にに嫌われてる動きだが、決算発表前のエクセレントにも似ているような。。

6位 : 8964 フロンティア不動産投資法人 662,000 678,000 2.42% 5.66% 131,532
三井不動産系の商業REIT。博多の商業(VIORO)を東京建物から100億円で取得。横浜のサミット(底地)もそうだがちょっと高い。社長代わって良くも悪くも「らしさ」が消えつつある。LTV上げてきたし、POは6月かな。上昇鈍いので織り込みつつあるんだろう。

7位 : 8966 平和不動産リート投資法人 45,400 47,950 5.62% 6.47% 33,368
平和不動産系のオフィス・住宅の複合REIT。うまく合併を乗り切った印象。最近、株価は息切れ。いちごもそうだが、利回り6.5%が遠く上がりきれない。今回の上昇局面で出だしは良かったのになあ。地所との提携で何をやるか、それが全て。

8位 : 8960 ユナイテッド・アーバン投資法人 91,500 94,500 3.28% 5.82% 198,770
日コマを吸収した丸紅系の総合型REIT。負ののれんがあるので今後3年は分配金5500円極めて固いが、アップサイドないのが弱点。上昇相場に付いていけなかったが、その後の値持ちは意外に良い。95000円と言ってたらほんとに其処で止まってしまわれた。10万円はかなり重そう。

9位 : 8977 阪急リート投資法人 383,000 395,000 3.13% 6.08% 33,733
競争激しいが、大阪の商業施設は良い物持ってる。決算は悪くなかったし、開示内容は玄人好みでピカイチ。梅田のポテンシャルは新宿に次いで日本2位、らしいです。40万円くらいまでは怖さもない。

10位 : 3240 野村不動産レジデンシャル投資法人 390,500 424,500 8.71% 5.70% 64,072
野村不動産系の住宅REIT。最近は住宅全般が重かったが、40万円をきっちり超えてきた。ここまで来たら5.5%付けないと気が済まないか。

8951 日本ビルファンド投資法人 749,000 786,000 4.94% 3.84% 481,818
安定感のある三井不動産系オフィスREIT。J-REIT唯一の利回り3%銘柄だったが、調整中。今回のリバウンドでしっかり80万円抜けるか。

8952 ジャパンリアルエステイト投資法人 733,000 729,000 -0.55% 4.35% 400,250
建物は立派なんだが…の三菱地所系オフィスREIT。NBFとのギャップで3月銘柄。配当落ち後の調整あるも押し目もしっかり。分かりやすかったので、短期で利ザヤ抜けた人も多かったかも。

8953 日本リテールファンド投資法人 119,500 122,900 2.85% 5.99% 231,076
三菱商事系の商業REIT。GMS(イオンなどの郊外型商業施設)も都心型商業も不安。減損懸念の強かった博多リバレインを売却し一段落。ラウンドワンが横浜西口と堺という基幹店の売却を発表。またリテールが公募増資で買うんじゃないかと。

8955 日本プライムリアルティ投資法人 221,400 237,900 7.45% 5.38% 170,099
東京建物系のオフィスREITと一般的に言われるが、商業も結構多い。東京建物の「虎の子」の土地を取得。6月POですかねー。足元のボラは激しいが24万円は超えられず(メモメモ)。

8956 プレミア投資法人 309,500 332,000 7.27% 6.11% 65,304
NTTがメインスポンサーとなったオフィス・住宅の複合REIT。しょっぱいオフィスが重荷でNTTがどうやって挽回するか。住宅は業界No.1のKEN(スポンサーでもある)が担当。息の長い上昇トレンドだが、4月決算銘柄でまだ資金が流れて来ている。

8957 東急リアル・エステート投資法人 416,500 438,000 5.16% 5.02% 74,188
東急電鉄系のオフィス、商業の複合REIT。良い物件だけに目を奪われるとろくなことにならない。決算はイマイチ。11000円/期がボトムと思いきや不安が残る業績予想に。

8958 グローバル・ワン不動産投資法人 573,000 551,000 -3.84% 4.54% 53,392
近・新・大を掲げる(ほぼ)独立系オフィスREIT。大手町ファーストスクエア埋まるのか注目。大手町FSは3万円台だろうなあ。平河町の固都税を内部成長でカバーできず。不安的中と言わざるを得ない。

8959 野村不動産オフィスファンド投資法人 465,000 492,500 5.91% 5.04% 150,273
野村不動産系のオフィスREIT。財閥系デベを追いかける業界2番手だが、1番との差は大きい。市況が上向けば怖いものはなんてない。年初からの動きではNBFには随分と差を付けられた感じだが、4月銘柄&2番手オフィス人気を感じさせる動きに。4月は荒れそう。

8961 森トラスト総合リート投資法人 742,000 731,000 -1.48% 5.23% 176,902
(良い意味で)孤高のデベ、森トラストのオフィス中心のREIT。汐留ビルはJ-REITで一番のビル。契約が固すぎて配当金は上昇しない。株価の動き見ていると完全にNBF、JREの次ぐREIT扱い。こちらも3月終わってからで良いじゃないか。

8963 インヴィンシブル投資法人 6,810 6,800 -0.15% 5.88% 9,168
住居中心の総合型REIT、オフィス、シニア、商業も。…ちゃんと運用してくれ頼むから。あと変なファイナンスは勘弁で。投資主総会の仕切り直し、資産運用会社の減資。投資家なめんなと言いたい。

8967 日本ロジスティクスファンド投資法人 701,000 701,000 0.00% 4.91% 103,748
三井物産系の物流専業REIT。低LTVと高い配当利回り。安心感あり。八千代のテナントは契約延長をゲット。次の一手はLTV上昇かPOか。GLPのIPOも噂されており意識したい。利回り5%割れてから重い。紹介記事アップしました。右の一覧からどうぞ。

8968 福岡リート投資法人 558,000 594,000 6.45% 5.39% 73,092
福岡の大企業(+日本政策投資銀行)のほとんどがスポンサーの総合型REIT。福岡地盤で格付AAの企業って5本もないらしい。今年は地方も面白いかもと思ってるが既に利回り6%切ってきた。本質的には安定型なのにグロースの見込める銘柄を同じバリュエーションってどうなんだろう。

8972 ケネディクス不動産投資法人 286,800 303,500 5.82% 6.13% 86,968
スポンサーであるケネディクスよりも信頼されていた時期もあったが、スポンサー共々苦しい時期。新社長は未知数。中堅オフィスREITのリバウンド局面で、30万円でお疲れ様感もある。4月に入ったら売りも出てきそう。

8975 いちご不動産投資法人 35,700 36,300 1.68% 6.34% 30,594 良く分からない、いちごグループのオフィス中心の複合REIT。負ののれん+金利コスト低減で期待を持てるREIT。順調に株価回復。物件売却も進めておりやることはやってる。

8976 大和証券オフィス投資法人 208,700 221,000 5.89% 4.62% 87,471
大和証券に何ができるのか良く分からないオフィス専業REIT。利回りだけでは売買できない銘柄で潜在能力は高い。なんだかよく分からないが、多かれ少なかれ間違いなくアップサイドはある。こういうREITは無暗に買われるので、底値の感触がつかみにくくて厄介。

8979 スターツプロシード投資法人 113,300 117,200 3.44% 6.42% 12,655
スターツって良い企業だと思うが如何せん華がない。個人投資家のシェアが高い異色の住宅専業REIT。住宅REITの序列では一番下と思いきや、ケネディクス・レジデンシャルがもっと小さくIPO!時価総額は負けてますが、要はケネディクス・レジが(略。

8982 トップリート投資法人 430,500 478,000 11.03% 5.15% 74,090 スポンサーは立派だが、何をやってくれるのか良く分からないオフィス中心のREIT。晴海トリトンは厳しいが、やっぱりオフィス人気でると買われる。物件を買い増してPOの準備万端といったところか。新日鉄都市開発の動きが気になる。

8986 日本賃貸住宅投資法人 37,500 36,900 -1.60% 6.56% 49,107
極端な話、そこそこの物件であれば何とかなるのが住宅の良いところ。金利コストの改善も期待。最近の株価は足踏みだが、じりじりと再び上ブレ。ポートフォリオの入替が順調なのはいいこと。

8987 ジャパンエクセレント投資法人 390,500 422,500 8.19% 5.78% 79,705
興和不動産系のオフィスREIT。決算が思いのほか良かった。昨年は悪いニュースが続いたが、1年間は落ち着きそう。興和不動産と新日鉄都市開発の合併でまだまだ行きますよ的な状況か。

3226 日本アコモデーションファンド投資法人 516,000 534,000 3.49% 5.28% 103,976
三井不動産系の住宅REIT。月初4営業日ほどで前月末の稼働率をリリースする拘りはかなりすごい。三井不動産の新年度入りでPO候補その一。株価は出遅れていたが、金曜日の一日だけでかなり取り戻した。上昇相場のこの局面、買うものないから仕方なくという感じが。

3227 MIDリート投資法人 212,200 225,500 6.27% 6.53% 41,407
関西電力系のオフィス中心のREIT。大阪の京橋のオフィスが大きな不安。動き遅いし、スポンサーは原発対応で一杯一杯か。安定感もあるし利回り7%は魅力だが19万円台からかなあ。東電の対応見てたら、パナソニックが関電に喧嘩売るとは思えない。

3234 森ヒルズリート投資法人 301,500 330,000 9.45% 5.27% 76,402
森ビル系の総合型REIT。IPO時からの懸念物件だった六本木ファーストを外して愛宕グリーンヒルズを入れてきた。上値を確認したところで軽い調整モードだったが、売る人がいない状況下で、利回りの稼げる2番手オフィスとして買われている。

3249 産業ファンド投資法人 441,000 450,500 2.15% 5.86% 63,355
三菱商事系の物流・インフラ系リート。ここまではあっさり上昇したが、アップサイドがないREITだけに6%の壁に激突。とはいえ下落相場に強いREITでまだ怖さもない。

なお、ランキング及びコメントは現時点の好みを表現したものであり、本ブログの情報を用いて行う判断の一切について責任は負いません。どうしても自分の責任で投資したくない方は証券会社や有料の情報をご参考いただくしかないと思います。