BREIXTとJ-REIT

消化不良のまま何となく大丈夫じゃないか、という非常に危険な空気のまま月曜を迎えることにげんなり。inzaiです。こんばんわ。

EU離脱がリーマンショックそのものなのか、パリバやベアスターンズのような兆候に過ぎないのか、その場合、本丸はどこになるのか。考えることが多すぎます。

平和を維持するために複雑になり過ぎた世界情勢に対する不満が爆発した形で、UKのみならず米国、イタリア、スペイン、フランス、オランダ等々の国々で同じことが起きております。これを治めるには、現在の状態が以前よりも良好であることを証明しなければならないのですが、SNSの普及もあり自分より幸せな人間の存在がより鮮やかに確認できる現代では一度ドン底に落ちるまではこのトレンドは反転しないでしょう。

既存体制への不満、それが未来永劫続く不安、既得権益に対する嫌悪感、妥協に妥協を重ねた結果として身動きが取れなくなっている国際社会に取り残される懸念。景気が悪い国ほどその傾向が強くなるのは当然のことで、このままジリ貧になるくらいなら何を変えたいという気運が台頭するのはあまりにも当然です。まさに日本の民主党政権で起こったことですが、世の中の仕組みを知らない素人が政権握っても何も出来ないことは歴史が証明しております。

米国がブリカスぶりを発揮したUKに救いの手を伸ばした場合に、EUと米国の間で何が起きるのか。また、EU内の対立は一休憩ですが、発言権の増すドイツは南欧諸国に対するハードルを上げるのか下げるのか、ハードルを下げたところで反EUの気運が下がるわけもなく、かと言って財政健全化を進めないとEUの体力は落ちる一方なわけで、通貨ユーロを採用している優良国が出て行かれるとそれこそ解体待ったなしです。解体される時は南欧諸国がデフォルトする時でそれはそれは未曾有の大惨事。冷静に考えると、その前に南米やASEANでの通貨危機、デフォルトが先かもしれません。外貨準備はたっぷりありますがこれから減る一方ですからね。下げ止まりの絵が見えない限りリスクは取れません。関税引き上げなんかやろうものなら貿易細って世界大戦に突入。過去とまったく同じパターンになります。

そういう意味ではゲームチャンジャーになり得るのは米国、中国、ロシアあたりですが、この辺の話はまたいずれ。

で、J-REIT。

こちらはとりあえず休憩です。リーマンショックの時と同じで有象無象のREITが上場し始めたと思ったらこれですよ。REITなんて誰でも運用できるやん的なノリで大江戸温泉リート、さくら温泉リート、イデラリート、マリモ地方創世リートあたりが準備完了という状況だったのである意味では僥倖です。適度な利回りで上場してくれれば何とかなります。マーケットの多様性も大事なのですが1回もPOファイナンス出来ないようなIPOだとそれはそれで困るので。

既存のREITは外国人の売りが止まるまで休憩。ここでナンピンする気はまったく起きません。この16日の記事の通りフェアバリューが近づいてきたなあという雰囲気があるのみです。