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FIT終了でインフラファンドはどうなるのか

今さら肥後橋の土地で何か作りたいと言われても困る。inzaiです、こんばんわ。

突然報じられたFIT制度終了の新聞記事。タカラレーベンインフラも恐らくただちには影響ない、というプレスリリースを出しており、何がなんだかという感じもありますが、そもそも、2017年に、設備認定されていても電力会社と接続契約を締結していない権利は消滅させられてますし、FIT単価は多くの方の想定セカンダリー価格を大きく下回っておりFITは実質的に使えないよという状態だったので何を今更感があります。

それでもインフラファンドやレノバ等の再エネ関連はそこそこ下げました。政策に売りなしと対極の報道なんでさすがにダメージゼロとはいきませんでした。FITがなくなる=FITは愚策だったと同義なわけで、そんな制度の恩恵をフルに享受しているインフラファンドに不安になる気持ちはよくわかる。

ただ、大手企業がメガソーラーやってるわけでそこがあっさり42円から10円に下げられて黙ってるとは思えないし、施設を選別的に下げるなんてこともまず出来ない。と言うか、既稼働施設を止めるには無制限出力抑制を発動すれば良いだけで(もちろん政策的に実施できるかは疑念がある)、それをすっ飛ばして契約消滅させることはないかと。ただ、上場インフラファンドは本当に有期でバリュエーションしなきゃならんのでそこら辺は見方が変わるかも。いずれにしろ盲目的に突っ込むプロダクトではないですからね。

Twitterまとめ(2018年5月13日)

ユニゾ、タカラレーベン・インフラ、投資法人みらいが公募増資。このご時勢に出物なぞあるはずもない。でもファイナンスが何よりの投資家への宣伝になりますよね。

 

1月ももうすぐ終わり&REIT決算

今シーズンはあまり日本酒を飲んでいない。inzaiです、こんばんわ。一時期は狂ったように家でも外でも日本酒まみれでしたが、確実に美味しいお酒を飲める店をいくつか確保すれば、それ以上はチャレンジする必要もないのかなと思ったのと家で飲むとやはり太る。日本酒のアミノ酸はエネルギー源としては最高なだけに飲み過ぎは危険。しかし、ほんと良い店が増えました。ただし、京橋スクエアガーデンの獺祭BAR、あれだけはほんと意味が分かりません。すぐに撤退するかと思いきや今でも続いているということは戦略変更でもあったのでしょうか。

さて、早いものでもうすぐ1月が終わります。トランプ大統領の一般教書演説を控えて動きにくくどうなることかと思いきやイベント前にゆっくりリスクオフが進んでゆっくりリスクオン。根拠なく上でも下でも良いから波乱を期待していただけ、といわれると耳が痛いのですが、ダウ2万ドル乗せがこんなに淡々としたものになろうとはまったく想像してませんでした。どっちでも良いから動いてくれればアクション取れる準備してたのに、、きっとそういう人多いのでしょうね。ぶっちゃけ月初と大統領関連以外、ほとんど記憶が抜け落ちてます。

値動きだけで言うと1月は中国の好調なPMIから始まってエマージング、フロンティアの株価はそこそこ好調。ECBは無風だけどユーロは若干の買い戻し。全体としてはトランプ旋風のリバーサルの感が強く、大きな流れでのマーケットの長期的な展望を織り込みに行った反動に留まった感じ。そもそもドルのレパトリに備えるのならドルの需要はまず減少すべきなのに、ドル高が進むこと自体があれなわけで、しかも米債も売られてこれってのは相変わらずこの世界は分かりやすそうで分かりにくいです。この辺は新興国債券にちょっとロングで入っただけで、あとは債券ものにうっすら利益が乗ったくらい。

一番不思議なのが日本株の水準で、円安一巡感があるのに、株価は総じてしっかり。そら3Q、4Qの数字は強いんでしょうが、年末あたりはその反動で微妙なリアクションになるはずで、為替のフォローがないと厳しいはずなのに、円安止まっても株価しっかり。米ドルの割高&リキャップ自社株買いストーリーの歪さはもう数年前からの話なんで気にしませんけど、日本株もそんな雰囲気になってきましたな。

トランプは相変わらず滅茶苦茶な言っており政治家としてはゼロ点なのかもしれませんけど、経済人として考えれば別に間違ったことを言っていても修正すれば良いだけだし、アメリカが「ごめんね」と言えば他の国は許さざるを得ませんし、移民関連は不可逆的な行動をしつつありますが、大統領が変わればなかったことにできるし、そもそも外交なんて自国経済&自国資源だけでやっていける国が最強と考えれば、米国は最後の最後には逆切れできるというカードもあります。ほんとの意味で外交ってゲームでしかありません。

そう考えるとやはり米国中心に考えざるを得ないけど、そうなった時には米国の経済も大きく変わるわけで単純に株買いとは言えない複雑さもあります。要は引き続きどっちつかずの投資スタンス。

一方、J-REITは何とも言えない値動きが続きます。12月は投信への資金流入とセットで一斉に地銀が動き出してきて、1月は頭からファイナンスラッシュで価格は下げたものの、25日MAにサポートされて若干気持ちの悪い底堅さ。利回りが3%前半まで低下している1月権利落ちの住宅REIT群がどのような調整を見せるかが今後の肝かと。さすがに3%割ることはないだろうし、これから3月の配当株の権利取得に向けてそっちに流れるお金も多いとは思うけども、どうなることやら。

決算はどれもそこそこ強くて、天王洲が埋まって大きく配当金を伸ばす見込みの阪急リートが堅調。天王洲埋まらない前提で色々と頑張っていたところに追い風が吹いてある程度は織り込み済み。グロースだけで買われるフェーズに入ってます。あとは明日の浮動株化イベントの影響が大きいはずの平和不動産リートも好調。浮動株化イベントはないのかなと思いきや27日から大型銘柄は一気に順張りの傾向が出てます。さすがにこのタイミングからやってくるとは思ってませんでした。これがあと4ヶ月続くと思うとうんざりします。行き過ぎてくれるとありがたいのですが、そうはならずレンジでいったり来たりとかそういう相場は苦手。

あと面白かったのは初のインフラファンドの決算となったタカラレーベンインフラファンド。IPOはP50で太陽光買っておりこういう方針なのかなと思いきや、次の取得はP75。トップラインを引き下げたと思わせて利回りは4.5%から4.3%に低下。しかも従来はスポンサー負担だったオペレーターフィーはファンドが払うことになってるし意味分からな過ぎて面白いです。手探りだからしょうがないけどもうちょっと覚悟決めているかと思ったらそんなことなかった。そこはタカラレーベンクオリティ。出来高が急減していることを考えるとマーケットは消化不良なのでしょうか。次はしれっとAMフィーを引き上げそうですね。投資主総会マターとはいえこれまで否決事例ないですもんね。これやられたら本当にしんどい。

月刊プロパティマネジメント 2017年 02 月号 [雑誌]

最近のIPO銘柄まとめ

NBFがファイナンスしなくてああ残念と思ったらオリックス不動産リートの公募増資が飛び込んできたり、産業ファンドが決算期変えてきたり色々あります。inzaiです、こんばんわ。

改めてどのREITもあれやこれやと考えているようで産業ファンドは決算期を6月12月から1月7月にすることで、2月にPOしてたのを3月POにずらして、売主の決算期末に合わせることができるとかそういう話なんでしょうか。それだったら日本リテールファンドもずらせば良いのに。そうすれば両REIT連続で決算説明会できるし、社長の海外IRも一回で済みます。ってか、産業ファンドとMCUBSと被ってるから産業ファンドをずらしたんですかね?本家ずらすの?あと何気に日本ユニシスが退去した東雲を継続保有するために内規も変えてきてますね。三菱商事と言えどさすがにどうにも出来ませんでした。何にせよ埋まりさえすれば配当金に繋がるから良いのですが、大きな空ビルがあって分配金横ばいってちょっと歪。そしてヘッジ損失の計上で利益超過分配金。ヒューリックから買った圏央道の外の物流施設のCR。盛りだくさんです!

オリックス不動産リートの方は何とも素敵な物件取得。外苑前8分の何とも言えない外観の商業施設でダイアログインザダークという良く分からないテナント(たぶん)が入ってるのと天神の外れのチェーン店メインの商業ビル。共にスポンサーからの取得でなかなかよろしいお値段です。後者はともかく前者はもうちょっと鑑定データ開示しても良いと思います。事情あってのことなんでしょうけども。これなら北朝鮮ネタで書かれまくってるくるるの方が良いのではないでしょうか。

さて本題。最近のIPOの感想。

スターアジア
外資系ファンドのIPOはまたも不調に。壊滅的とは思わないけど中長期的な目線で考えるとデベとガチで勝負ってのは辛いです。財閥系デベですら動けないときにポート作って目指すのが理想なんだろうけどその場合はそんな面倒なことやらずリートに物件売却してEXITした方が手っ取り早いです。一応説明しておきますと私はSIAもインベスコもそんなに嫌いではありません。むしろNBFと準大手オフィス銘柄のスプレッド格差より準大手オフィスとこの辺の銘柄のスプレッド格差の方が小さくて良いかと思ってます。ただ、既に一人前になったREITとこれから資産倍増させないと収支合わないREITでは世間の見方は厳しい。

ラサール
上手く行きそうで株価が上がりきらない。短期的に大きなリスクがあるとは思いませんがいずれテナント退去のニュースが出る前に(ポートが小さいとちょっとした退去でもリリース出さなきゃならんので)一回くらいファナンスしたいところです。さすがにもはや物流施設を高値買いしてくれる人もいないだろうし今ならスポンサーからそこそこの価格で引っ張ってこれそうだけどそれでも優先交渉権持ってない以上はスポンサーは売ってくれないのでしょうか。
いちごホテル
可もなく不可もなく。ファイナンスでの追加取得物件はほぼ想定通りのクオリティで株価も悪くない推移。ホテルの需要と供給のミスマッチのピークは過ぎたけどそれだけに諦めたオーナーによるいちごリノベーションのニーズはまだまだ強いはず。インヴィンシブルの決算で連想されて大きく動いたりするかもしれませんが、ホテルリートの中では一番利回りが低いのも事実。ただ、個人的にはいくらリノベ可でも限度があると思ってます。

マリモ
焦って上場する必要あったのか。スターツやトーセイと同じでしっかりとした不動産会社であることは疑い無いものの、上場のステータスがそんなに欲しかったのか。とても惜しいです。何がダメかというとそもそも何から手を付けていいのかまるで分かりません。あの多様なアセットの面倒を見るのは大変ではないか。アセットが違えばやり方も違うし出張費も必要だし、どんなREITを目指すのか難しいところ。総合型ってどうしても「これじゃなくても良いんじゃね?」となってしまいます。

さくら総合
ガリレオって懐かしい響きです。日本管財も良い会社だと思いますし、あの規模で昔からオーストラリアでビジネスやってるということはそれなりにちゃんとした組織であることは疑いがありません。ただしコア不動産である新宿三丁目とか岸和田も高いけどポテンシャル的には良いとしてその他の落差が大きいです。そもそも大手REITなら売却候補物件になるようなノンコア物件が主力という時点で厳しい。

三井不動産ロジ
特に突っ込むところもなく。

大江戸温泉
利回りがちょっとアレな感じですが一万以下という目の付け所が好きです。地元の温泉関係者のブログでは総スカンですが逆に言うと痛いところを突いているわけで、エリア全体が沈んだらどうしようもないものの、ビジネスモデルは評価します。周りの温泉も大江戸温泉と連泊プラン出したりすれば良いのにね。私はよく高級旅館とビジネスホテルを梯子します。あーでも地元に大江戸なんちゃらって旅館は出来てほしくないかも。

タカラレーベンインフラ
何かと渦中の太陽光発電ですが、国が大きくビジネスモデル、というか甘い蜜を吸うのは許さんという方向に舵切っているのでこういうちゃんとした会社の太陽光ファンドはそれなりに上手くいくのではないかと思ってます。派手さはありませんし、しょせんソーラーパークには見劣りする、言ってみればNBFに対するスターツやいちごオフィスくらいの存在感ですけど、日本賃貸住宅くらいにはなれるんじゃないか。REITと違ってバリュエーションが少々面倒でした。それは大江戸温泉も似たり寄ったりですけど。