【利回り4パー教】J-REITが下がったと思ったら戻ってきた【久々に登場】

そう言えば久々にアレに登場します。そうアレと言えばアレです。解禁されたらここでも宣伝しますのでどうぞよろしくお願いします【PR】。inzaiです、こんばんわ。

仕事が忙しくてブログが更新できなかったのですが、J-REITが大きく下落しました。
10月24日は1852ptと今年の夏の調整を下回り3月以来の安値に。
特に物流リートや住宅リートなどの(対して利益成長は期待できないのに)低利回りだった銘柄が大きく売られました。相対的にホテルや商業は経済再開期待もあり好調。オフィスもファンダメタルズはダメダメですがさすがにここまで調整していれば売り込む人はちょっと少ない感じに。

東証REIT指数の利回りは3.94%、これにはホテルREITの回復が反映されてない(ホテルREITは未だに業績予想を出してない)ので、それを織り込めば久々に利回り4パー教の登場となりました。
利回り4パー教の引力については改めてここでお話しすることもないのですが、
下手なテクニカル分析より効きます。こうかはばつぐんだ!

冗談はさておき何が起きたのか。

1つは海外金利の上昇に伴うポジションの調整で、歴史的な下落となった欧州REITが9月末に底を打ち、米国REITは10月中旬に底を打ち、金利が安定していそう言えば久々にアレに登場します。そうアレと言えばアレです。解禁されたらここでも宣伝しますのでどうぞよろしくお願いします【PR】。inzaiです、こんばんわ。

 

仕事が忙しくてブログが更新できなかったのですが、J-REITが大きく下落しました。
10月24日は1852ptと今年の夏の調整を下回り3月以来の安値に。
利回りは3.94%、これにはホテルREITの回復が反映されてない(ホテルREITは未だに業績予想を出してない)ので、それを織り込めば久々に利回り4パー教の登場となりました。
利回り4パー教の引力については改めてここでお話しすることもないのですが、
下手なテクニカル分析より効きます。こうかはばつぐんだ!

冗談はさておき、その後、素直に戻ってきたことに鑑みると何か一時的な要因があったようで何が起きたのか。

1つは海外金利の上昇に伴うポジションの調整。歴史的な下落となった欧州REITが9月末に底を打ち、米国REITは10月中旬に底を打ち、金利が安定しているため最後の逃げ場となっていたJ-REITはやっぱり最後の最後で調整に見舞われました。直接の影響を受けないとしてもグローバルリート全体で運用されている資金もあるので他国が安くなったらやっぱりJ-REITは売られちゃいます。それでも他の国と比べるとJ-REITの今年のパフォーマンスは圧倒的に良いので、来年に円高、増税、利上げがあるときっついの来るかもしれません。

理由の2つ目は公募増資。このブログでも度々触れてますがJ-REITは公募増資を定期的に実施するように商品設計されてます。なので1年を通じてコンスタントに増資があればマーケットへのインパクトは少ないのですが、今年は年初からウクライナ-ロシア問題、金利急騰、コロナの第7波と立て続けにJ-REIT市場にプレッシャーがかかり続けたため公募増資がかなり控え目でした(結果的にJ-REITは好調だったのでやってもよかったのですが)。それが8月あたりから徐々に落ち着き始める一方、来年の黒田総裁退任で金融緩和の風向きが怪しくなってきたこともあり、今出来る人は今ろうという雰囲気に。小さくない金額の公募増資が相次ぎました。需給悪化懸念のピークを越えたのが三菱物流リートの公募増資の指数イベント日である10月25日。そこまでズルズルと下がってしまいました。

3つ目は推測の域を出ないのですが銀行からの売り。彼らは基本的に逆張りで買ってくるのですが、米国金利上昇による外債ファンドの含み損を中間期を過ぎてからJ-REITの売却でカバーした可能性があります。足元の戻りを見ると買い戻した可能性もあり東証の統計では出てこないかもしれません。あと何気に100億円単位で売買して市場を大きく動かしつつけた謎の人が25-30億円単位で売り続けてやっとポジション調整が終わったという噂話もあったりなかったり。

まとめるとファンダメタルズはそれほど動いてなく、需給がマーケットを動かした典型的なマーケットとなりました。もうちょっと長い目で見ると言いたいことは色々あるのですがそれはアレか、またの機会に整理したいと思います。

米債の利回りが4%に!新たな利回り4パー教の仲間入り!

もうすっかり「J-REIT ブログ」で検索してもヒットしないサイトになってしまいました。inzaiです、こんばんわ。

ググれなくても大して問題はないのですが、自分のサイトを見たい時に地味に困ります。yieldyieldと打てばいい?いや、yieldyieldって地味に打ちにくいですよね。誰だよ名前考えたやつ(私です)。

さてさて、債券市場や株式市場が良い感じに調整してきました。本日の東証REIT指数は3カ月ぶりの1900pt割れか!?という下落。6月に下落した時は日銀の政策変更期待で、今回は海外の金利上昇が要因でしょうか。日銀のマイナス金利政策は遅くとも来年4月の黒田総裁の退任後には解除、早ければ3月にもなんて話は出てますので、今の下を掘る動きは予行演習みたいなもの。来年のGWはどんな景色が見れるのでしょうね。いずれにせよJ-REITには大して明るい話はありません。

なんで悲観的なのかと言うと、海外市場が異常な状況になっているからです。特に金利。欧州は今夏まで日本と同じくマイナス金利政策を続けており、中核債券たる独10年債は年初までゼロ金利だったのに今や2%超えてきました。UK10年債、米10年債利回りは4%を超え、利回り4パー教の仲間入りです。

もともと、マイナス金利政策は失敗、で決着してはいたのですが、その解除の副作用が急激な巻き戻しによる債券市場、通貨市場の混乱を引き起こしたわけで、人類はあと50年はマイナス金利なんて馬鹿なことはやれないでしょうね。

いや、金利が正常化して上昇していくのは問題ないんですよ。QTも加わればスピードが多少速くなるのは仕方がない(アメリカは18年に利上げとQTをゆっくりやろうとして失敗したから)。しかし、ここまでインフレが暴走し、金融政策がまったく効かないというのはロシアのウクライナ侵攻を考慮しても想定外。はるか過去の話と思われたインフレ懸念は現代でも同じように問題でした。

金利代替プロダクトであったREITはその影響をもろに受けてます。米国REITは年初から30%下落、英国REITに至っては40%下落で、高成長セクターだった物流REITは年初来で半減する有様。金利が動かないJ-REITはほぼ無傷で9月中旬まで耐えてましたが、ここまで世界の金利が上昇すると、対岸の火事ではいられません。少しずつ下落する機会が増えてきました。

そもそも内部成長がまったく期待できないJ-REITより、まだまだ成長余地の大きい海外REITの方が利回りが高いと言うのは、異常な状態です。むしろよくここまで我慢できたのが奇跡に近い。黒田総裁の退任と共にマイナス金利政策解除が既定路線となった今、円安からインフレの影響をもろに受けている日本にとっては金利をどこまで引き上げられるかがテーマ。下がり切った金利を前提としたぬるま湯に浸りきったJ-REITがどんな形で金利上昇を乗り切れるのか、考えれば考えるほど不安しかないです。

利回り4パー教の観点からは、ダウンサイドの大きいよりJ-REITよりクラッシュ気味な海外REIT、そして新たに4%の仲間入りした米債、そして利回り4%を大きく上回る米ハイイールドやEM債の方がリスクリターンは良好に思えます。こういう環境下ではJ-REITは下値を探りそう。ただ、金融緩和の下では、割高に見える時に買われないことはあっても必ずしも売りが出てくるわけじゃないのが難しいところ。下がれば下がるなりの理由はありますが、押し目は相変わらず強いでしょう。長期的にこの流れは不可逆でも、日銀が明確に政策変更するまでは逃げ場も沢山あるのではないかな。

 

金利上昇が止まらない

あまりに更新頻度が低く、ついにGoogleの「J-REIT ブログ」検索からも落ちてしまいました。inzaiです。こんばんわ。

今や上位にいるブログは「J-REITでFIRE」ばかり…

目を覚ませGoogle!!
J-REITでFIREできるはずがないだろう!

J-REITに20年間投資してきた自分が断言する!J-REITでFIREできるのは歴史的な大クラッシュ時にたまたま退職金が転がり込んできたおっさんだけです!

それはさておき神風が吹いたとしか思えないほど株式市場&金利市場&海外REIT市場とは全く別の動きを続けていたJ-REITも久々に-2.6%と大幅調整となりました。日銀も2月22日以来の出動です。12億円だけね。

昨年来の鬼門だった2000ptを超えても、ETFがずっと売り越しでも、先週木曜まで9勝1敗と違和感バリバリの近況だっただけにやっと調整きたなという感じです。でも、米国REITが3日で10%安、13日夜だけで5%下げたのに比べるとJ-REITの調整は微々たるもの。大手の海外REITなんかはコロナの時の安値まで来てる銘柄もありますし、REITが大きく買われるようになったのは金融緩和の低金利環境で債券代替として。そういう意味では国債利回り、債券ファンドのいくつかはコロナの時なんて目じゃない水準まで売られているのでJ-REITの強さはまさに異次元と言っても過言ではないです。

じゃあこれから大きく調整するかと言うと難しいところ。単純に米国REITに連動するなら年初から25%調整しているので、これを当てはめると東証REIT指数1550pt。あと20%下げなければいけません。で、利回り4.6%。利回り4%教的には十分な数値です。そこまで行くと有難いけども、日銀が金利を必死になって抑えつけているし、海外マネー、好調な現物不動産をそこまで行くかな。

いや、海外はJ-REITよりもTOB活発でもクラッシュしているので現物不動産と比べることに意味はないのかもしれないし、金利もいつまで抑えつけられるか。黒田総裁がいつ体調不良で辞任するか分からんし、金融政策のツケが物価上昇と言う形で急速に国民感情を損ねていることを考えると参院選に一抹の不安が、、いやないでしょ。野党があんな感じで自民党が負けるわけない。

ファンダメンタルズは微妙。ホテル以外は材料がないです。オフィスは賃料も空室率も下げ止まりつつありますが、むしろ足元は供給の踊り場というだけで数年にわたり二次空室、三次空室が出てくることを考えるともう1発、2発食らうこともありそう。住宅は安定感あるし売却益計上でダウンサイドはカバーできるけどあの利回りが低すぎる。商業はなんともだが、インフレで海外の商業は総崩れになってて、この流れは日本にもありそう。物流は供給増あるけど価格調整が進んでいるのでなんとかなるかな。ホテルは材料あると書いたけどインバウンド&リオープニング初期はビジネスホテルは食い合うのでまず期待裏切られる。その後にどこまで伸ばせるか。いずれにしろハイシーズンとローシーズンのギャップが大きくてブレる。

どのREITも頑張ってて、特に大手は良い意味で前例を打ち破ってこの苦境を乗り越えようとしている。そこはすごく評価してる。特にNBFと東急リート。素直にしゅごい。しかし、株はどこまで行ってもグロースを追い求める商品なので、利回りだったら債券で良いし、成長性だったら株でいい。特に今は優良株が安くなりつつある。あと海外REITは金利コストが1.2倍になるくらいで叩き売られているのに、J-REITはちょっと金利が上がると金利コスト2倍ですからね。その辺も心配。先行きがすっきりしたらJ-REITに投資する必要ない局面も来るんじゃないかと心配してます。

クラッシュする海外物流REIT

GWは如何お過ごしでしょうか。inzaiです、お久しぶりです。世界の金融市場が金利上昇で激震している中、J-REITがなかなか調整する兆しを見せないこともありブログ更新がすっかり遠のいております。

魔のGWを乗り越え5/6の東証REIT指数もまさかもプラス。しかし変調が出ているとすれば物流REITでしょうか?5/6のワースト3は三井不動産ロジ、日本プロロジス、GLPの主要物流REIT。この3銘柄が2%下落してても指数がプラスという異常事態。

背景には6月からインバウンド観光解禁ネタもあるのでしょうけど、欧米の物流REITがクラッシュしているのも一因でしょう。

世界最大手のPrologisがこんなチャート。

欧州最大手のSEGRO。

いずれも4月28日比で20%の大幅下落です。

4月28日になにがあったか。そうAmazonの決算ですね。コスト高で冴えない決算での言い訳か、20年、21年に設備と人員拡張を最優先で進めた結果、もう設備投資は不要、と言うかかなり余剰のキャパを抱えているとCFOが明言しました。実際、22年1QのAmazonの設備投信は大きくペースダウン。

物流セクターのファンダメタルズは絶好調ですが、アマゾンの存在感が他社の焦りを誘発していたのも事実。アマゾンが止まれば逆回転の可能性すらあります。特に日本の物流施設業界は10年前には10社いるかいないかだったのに今や70社が参入する超過熱状態。今後の供給ペースは過去最大級が2年連続。昨年から大型物件のリース不調の話も聞こえてましたが、Amazonのペース鈍化も背景にあったのでしょう。

仮に物流REIT大手が下落すれば、賃料下落が止まらないのに利回りが低水準なままの住宅REITが引きずられる可能性もあります。頼みのホテルも既に2019年比で10%~15%ディスカウントのところまで回復。そうすると指数を牽引する主体が不在となります。さてどうしたものか。

 

 

 

J-REITは利回り4%が近づいてきました

J-REITは10日続落、と言う記事を書いてから(結局11日続落となりました)2カ月ぶりの更新となります。inzaiです、こんにちわ。

その間、強烈なインフレ(米CPIが過去最高の上昇と言うことはもはやハイパーインフレなのでは?)、それに伴うFedの利上げスタンスの強化、追随するようなECBの金融緩和縮小の前倒し、そしてロシア―ウクライナ戦争。年初から下がっていた世界の株価は一段安となりました。

J-REITもあっさり利回り4%を超えと思いきや、意外なことに言うか、これまで通りと言うか、下げ渋りました。特段ポジティブな話はなく、むしろ、来年の黒田日銀総裁の任期満了と、株式市場が大嫌いと言うかそもそも何か勘違いしてしまってる岸田首相からすると何かしらネガティブな人事が実施されることはほぼ間違いないのですが、そんな状況にも関わらずJ-REITはそれなりに底堅い。地銀も個人も売ってこない。意外なことに海外も売ってこない。一人だけ変な奴が暴れてるけど。

それでもこれだけ株式市場が下げてくると、J-REITも少しずつ下げてきて3月9日には1842ptに。これは1月20日のクラッシュの1839ptに面合わせ。その後は何とかリバウンドしてますが、ここを割ると底割れトレンドですし、3/11の米国はリスクオフ気味なので油断は出来ません。

では1820ptを割るとどうなるか?

そうです、ついに利回り4パー教の出番となります。この水準でもホテルやオフィスの収益貢献はかなり保守的なので5年タームで見れば十分に利回り4%とも言えますが、いよいよ予想利回りベースで4%の局面がやってきます。

この水準に来るのは2021年1月以来でしょうか。長かった…J-REITが魅力的ではなくなって1年2か月、ブログを更新する必要もまったく感じず、定例コンテンツですら更新しない状況が続きましたがようやくちょっとやる気が出てきました。ブログを振り返ってみると、奇しくも不動産専門コンテンツである全チンに登場させてもらってから、J-REITが上昇してこっちのブログ更新が止まったのですね。

まず、言いたいこととしては、東証REIT指数は9カ月に渡り2000pt以上で推移していたわけですが、この間に取得して10%近い含み損を抱えている皆さま、大変お疲れ様でした。この間に受け取った分配金はグロスでせいぜい5%でしょうか。株式ほどではないにしてもミドルリスク商品であるJ-REIT投資にも関わらずトータルでは完全に損ですね。そして2000pt以上、いや2100pt以上で売り抜けて待ってた皆さま、素晴らしい投資判断です。機会損失の怖さを我慢してた甲斐がありました。利回り4パー教の教義が少しでもお役に立てていれば幸いです。

ここからのJ-REIT投資のリスクがないかと言われると、金利上昇での不動産価値の減少、インフレ不況での不動産賃貸収入の低迷は無視できないリスクです。特に後者は、現在のJ-REIT物件は、未曽有の好景気のために質の高いビルに入れなかったテナントの移転ニーズを掴まえているのも事実なので、逆に企業が節約モードになると、駅から遠くても少しでも安いところに、となるかもしれません。アベノミクス以降、必要経費をケチるのはジリ貧にしかならないという教訓もありますが、基本的に日本人は節約を美徳と思っているので、あっさりそっちモードになる可能性もあります。

それでも、VCやPEがこれから食らうであろうリスクに比べれば微々たるもの。不動産への投資家需要は強いし、ちゃんとした立地にちゃんとした物件を持ってるJ-REITは運用してよし、不動産売却してよしの展開、しかも上場歴の長いREITは着々と売却益を将来の安定分配のために留保してます。東急リートなんて利益ゼロでも1年間は分配金を維持できるくらい頑張って資産入替してますし、王者NBFでさえ140億円を超える内部留保を持ってます。

利回り4%はリスクあるからもっと保守的に、という気持ちも分からなくはないですが、コロナショックで買えなかった方、東証REIT指数2000ptで売った方はそろそろ検討してもいいのかもしれません。当面、ボラティリティは凄く高いでしょうから欲張っても面白い状況ではあります。