月別アーカイブ: 2012年1月

インサイダー取引って逮捕されるのな

経産省幹部の話。

インサイダー取引って課徴金だけかと思っていたら、金商法違反なんだから罰金、懲役もあるんですね。言われてみれば当たり前だが、逮捕もされる。

しかし、モラルの低さ云々以前にレベルがとても低い。妻名義だったら大丈夫という認識も、内規が本人名義のみを対象にしてたことも酷い。インサイダー関連の新聞報道見ていれば、名義なんて関係ないことくらい分るだろうに。「あれ?この内規ザルじゃないか?」と思わなかった法務担当もコンプラ担当も大概だが、本人も内規を守っていれば法律違反でも大丈夫とでも思っていたのだろうか。

ただ、一方で東電やインペックスの増資はもちろん、NBFの12月の株価にしても、客観的に見ていると「真面目に調査したらアウトじゃね?」というのは沢山ある。それを「織り込み済み」として株価を予測するのもまた楽しいし、正直なところ12月の時点で「1月に公募増資するから」と言われても積極的にポジションを落としたいとは思わないけど、どこかの誰かがみんなで「右向け右」やってるのは事実なんだろうなあ。

REITにとって難しいのは、ずっと株価が下落していたNBFがPOのリリース後に上昇しているのに、株価がしっかりしていたADRはリリース後に下がっているという事実。結論変わらないんじゃ、と考えたりしたり。投資家にできることは安く買うことだけです。はい。

(追加)
そういえば、スイス国立銀行(スイスの中銀)のヒルデブランド総裁も奥さんがインサイダー取引やって辞任してましたね。政策によるフラン急落を見越して50万ドルのスイスフラン売り/ドル買いで、6万ドルを稼いだとのこと。信用失墜は免れないものの、犯罪ではないんでしょうね。これは。

アドバンス・レジデンスが公募増資を発表。158億円を調達し、15物件/234億円を取得

NFLのプレーオフは本当に盛り上がる。昨夜のブロンコスの新星ティーボウ 対 昨年の覇者スティーラーズの重鎮ロスリスバーガーも本当に熱かった。

ティーボウのやんちゃな走りっぷりにロスリスバーガーが苦笑いし、ランオフェンス一位のブロンコスをスティーラーズの”鉄のカーテン”がシャットダウン。ロスリスバーガーが負傷する前半終了直前までは引き締まったナイスゲーム。ブロンコスのディフェンスは完全にロスリスバーガーの古傷狙ってたけど。

で、今日はのんびりNBFの分析でもするかと思いきや、アドバンス・レジデンスが公募増資を発表。匿名組合出資している5物件に加えて、10物件をスポンサーである伊藤忠とマーケットから買う模様。公募増資してもおかしくない時期だったが、NBFと比べて株価が堅調なので、見送ったのかなと思っていたが。

ADRは資産総額3300億円の住宅REITなので、234億円の取得はまあ巡航ペースのサイズ。LTVも下がるので、いずれ上記のほかに匿名組合出資している地方4物件の住宅も買う余力もある。一緒に買えばよかったけど、ファイナンス付けたばかりなので、とりあえずは様子見なんだろう。

ただ、足元の株価調整が今一つなのと、大和ハウス・レジデンシャルと比べるとちょっと利回りが低い。負ののれんがあるので配当は安定しているが、他のREITは手を出さないであろう小粒な物件もいくつか買っているのと、都心物件の利回りの低さが気になる。

いま、賃貸マンションはみんなが欲しがるので、相当無理して物件を集めた印象。TKで買った物件は日本レジデンシャルからの引き継ぎ物件みたいなものだし、商社である伊藤忠の限界もちょっと見えたかなあ。

14万円でも配当6.4%は悩ましい。大和ハウス・レジは7%まで利回り上昇したので、それくらい欲しいのが本音。

なお、NBFの株価がしっかりだが、そろそろ限界かな。値決めの月、火にはそれなりに調整か。利回り5%あれば十分と思う。

(追加)
デンバー対ピッツバーグはまさかのオーバータイムだったのな。。しかも、ティーボウのパス一発!試合としては見るべきだったのだろうけど、その時間まで起きてられないわな。。。

NBFは前日比変わらず

この時期はNFLのプレーオフで毎日が寝不足。昨夜、ひかりTVではセインツ対ライオンズの5000ヤードパサーの対決で大盛り上がり。

NFL史上2人しかいなかった5000ヤードパサーが今期はいきなり3人も登場、しかもセインツのドリュー・ブリーズとライオンズのスタフォードがプレーオフ初戦で対決。それで盛り上がらないわけがない。

ブリーズは途中までパス17回中15回成功と好調で、スタフォードはそれ以上にパスを決めまくる空中戦。QB目線のリプレイでは如何にピンポイントなところに通しているか良く分かる。早い時間帯から4thダウンコンバージョンを果敢に攻めたセインツが最後は押し切ったが、今期のベストゲーム。ブレイディとの5000ヤードパサーの対決が待ち遠しい。ちなみに僕はブレッドソーからのペイトリオッツファンです。

ちなみに公募増資を発表したNBFは寄付で1.5%ほど下げたものの、売り込む動きはなく、むしろ売り板がスカスカになる時間帯もあったほど。マーケット全体が軟調な中で独歩高とはいかないが、引けの買いで前日比トントンまで持って行った。

数字だけ見ると、配当金を維持する程度の公募増資の割には底固い動きだったが、12月に入ってからのNBFの弱さを見ると慌てて買い戻しが入った印象はなくて物足りない。ちょっとバランスが崩れると62万円くらいはすぐに下がるかなあ。

UBSはNBFのレーティングを中立から買いに引き上げたらしいですね。さすが攻めるなあ。

日本ビルファンドが公募増資を発表、4物件/193億円を取得

新年早々にNBFが公募増資を発表。

取得物件は東五反田スクエア、龍角散ビルと既にポートフォリオに入っている新川崎三井ビルと広島袋町ビルディング。4物件とも共有や区分。

8700億円の不動産を保有するNBFとしてはかなり小型のファイナンスとなった。

J-REITがこんな状態なので仕方なく小型にしたのか、三井不動産の決算を作るためにはフロンティアも控えてるのでこの規模にしたのか。

松山のシュロス日銀前や品川の三菱重工ビルも合わせると600億円の大きな物件取得だと言われるとそうなのだが、はっきり言って拍子抜け。

もちろん三井不動産らしくしっかりとしたファイナンスにはなっている。
4物件の取得タイミングを少しずつずらして、分配金15,100円を維持してきたし、48%まで上がったLTVは47%と少しだけ下がった。

でも、三菱重工ビルを取得した時点でどう考えても予想分配金15,100円を超える=公募増資で希薄化してコントロールするのは見えていたし、特にサプライズはない。

むしろ、このオフィスが悪い環境でどこまでポートフォリオに良い物件を入れてくれるかが注目されていた中で、ポートフォリオの核になりそうもない物件の、しかも区分所有権とかちょっとその場しのぎ過ぎる。正直、褒めるところがほとんどない。

ただ、金融庁の空売り規制後、初めての公募増資なので株価がどう動くか分らない。この1ヶ月間はJREと一緒に下げ続けただけにあと5%も下がらないんじゃないかなあと楽観視したり。このPOがあっさり公募価格割れを起こして塩漬けというのはイメージできない。

いずれにせよ、2012年1月~3月は機関投資家の売りと公募増資による需給悪化をどう凌ぐかが勝負。