現物不動産投資とREIT投資のどちらが良いか(Twitterまとめ)

今年のヤクルトは一味も二味も違いますね、inzaiです。試合前の打撃練習だけでもテンションがだだ上がりです。山田、バレ、エイオキ、そして村上!

何かと議論になる本日のタイトル。Twitterで少し盛り上がっていたのでこれ幸いにまとめてみました。現物不動産投資否定論者=REITの方がマシじゃね、という呟きは多いのですが、REITを否定して現物不動産投資を薦める人が思いの他少なく、なんともバランスの悪いまとめに。もっと公平感を出したかったのですが、良くも悪くも不動産投資推しの垢は、不動産投資がNo.1!迷うことなく不動産!というノリなのでやむかたなしか。

もちろんTwitterで多い意見が正しいとは限りませんし、不動産投資で不労所得を得ている人を何人も知ってる一方、なぜ銀行が(ほぼ個人向けの)債権回収専門の子会社を抱えているかと言うと、それだけ不動産担保融資で息詰まる人が多いからで、どこまでいっても現物不動産投資は事業なんだなあと。

この二つが両立しないわけではなく、REITのファンドマネージャーやアナリストでもレバレッジ効かせて現物不動産やってる人は少なくないです。特に外資系はクビになったら退職金も年金も次の職も確保されてないわけで保険代わり、と言うか、そもそもあの方達そのものが個人事業主みたいなもんなので、事業の分散という観点ですかね。そういう意味で参考になりそうなサラリーマン系の方の借金はせいぜい1億円~2億円で「分散が不十分なので退去されるとダメージが大きいけど売ろうと思えば売れるものをやってるけど、最近は買えない」という方が多い印象。

そういった株式のプロでかつ投資現物不動産投資もやってる方が口を揃えるのが「とにかく最初の1件、2件で失敗しないこと」。「失敗」とは不動産事業が費用持ち出しになり、借金が返せなくなることですね。買った後にテナントが退去して、支払利息と管理費が持ち出しになり、借金を返すために物件を売っても借金額に満たなければ終わりです。

初めてであってもきっちり種銭を用意できれば業者の信用がなくても取得機会は増えますし、最初さえ乗り切ればレバレッジも使いやすくなるとのこと。最初からフルレバだと空室リスクが大きすぎるので業者の固定型MLに限られるし、何よりこの現物不動産素っ高値の時期だと、業者の言い値で買おうものならまず売却損が出ます。そもそもレバレッジかけて倍々ゲームできる世界で、わざわざ初心者に物件回ってきませんからね。初心者は、上流の方々が「要らんわ」と判断したリスクが高いものしか買えないので、「とにかく最初の1件、2件で失敗しないこと」とはそういう意味です。

と言うことは、いま無理して買っとけば、これから不動産市場が軟調になった時に自分も出物が買えるんじゃ?と無駄にポジティブになったりもするのですが、それはみんな考えているし、そこで出物になるのは自分自身である可能性の方が高い。なんせ2009年から10年間、いくらでも不動産投資の機会があったのにやらなかった程度の才覚しかもってないわけですからね!

では、現物不動産が難しい時期なのは分かった。ではREITはいつ始めても良いかと言われると難しいところで、この水準てのは決して美味しい水準ではないけども、それでも素寒貧になる可能性はとても低いので、勉強しながらやる時期としては悪くないかなあと。J-REITの利回り10%台がゴロゴロしてたリーマンショックの時期と比べても意味はないですけど、2012年ですら、大和ハウスリートのIPOでさえ分配金利回りは6%超えていたし、ジャパンホテルリートだってインバウンドの兆候出ていたけど投資口価格2万円(現在は8.8万円で利回りは4.15%)。J-REITは有り金全額突っ込んで借金を背負うことはないですけど、4%の利回りのためにそこまで行くかと言われると悩ましい。

ちなみに公平感のために説明しておくと、前述の外資系の方は2011年あたりから初めて、借金10億円、グロス8%とのことなので、少なくとも年3500万円くらいはインカムあると思います。方やREIT投資(ジャパンホテルリート)でボーナスを追加投資していくだけだと、2012年500万円(現在利回り18%)、2013年100万円(利回り9.5%)、2014年100万円(6.5%)、2015年以降は100万円(4.2%)で、分配金はすべて再投資したとしても、インカムは年160万円に留まります。比較衡量のためには、ここから税金、将来の修繕費、空室リスク、流動性などなど多くのファクターを考慮する必要がありますが、トラブルの心労等をどう考えるかは人それぞれ。Twitterでの現物不動産やめとけREITにしとけと言ってる方も、結局は現物不動産投資を続けているわけですからね。

なお、間違いなく言えるのは、個人がJ-REITの公募投信を買う必要はまったくないと言うこと。最大手のJ-REIT投信のJ-REITリサーチオープンのコスト(8ページ目)は、購入時2.7%、解約時0.3%、信託報酬1.08%です。これで分配金利回り2.9%の日本ビルファンド(NBF)とか買ってるんですよ!仮に購入手数料かからなくても、2.9%のNBFを買うために1.08%の投信買って(部分的にしても)利ザヤ1.8%とか正気の沙汰とは思えない。タカラレーベンリートを9.3万円で買えば利回り7%弱なので4倍近くのリターンが出ます。利回り商品の投資ってのはどこまで行ってもインカムリターンによる元本回収の蓋然性の高さを競うゲームなので、投信を買う選択はないよなあと。

もちろんNBFにはなくてタカラレーベンリートにあるリスク要因も沢山ありますので、両者が同じリスクでリターンが違うというつもりはありません。