東証REIT指数は何とか2,000ptを維持してますが

2カ月半ぶりのブログ更新。inzaiです、こんにちは。ブログの更新を停止したわけじゃなく、単にやる気がなくなったわけでもないです。如何せんJ-REITも株式も割高感があったので、4月から現金比率を高めたいと思いつつ、でも株式市場はジリジリ上昇したり軽く調整したりで方向性が出ないのでやることも書くこともないと思ったらもう年の瀬になってしまいました。「要はやる気なかったんじゃないか」と言われるとそうかもしれません。

しかし、次の局面が見えにくかった株式市場もいよいよ動き出す時期になってきました。ずっと続いていた金融緩和が終わります。マーケットとの会話を重視するFEDが拙速なテーパリング終了で株式市場を壊すわけがなく、金融緩和終了の影響は利上げによってボディブローのように効いてきます。それが始まるのが2022年です。

マーケットはもうちょっと早く織り込みに行って混乱することもあるかなあと思ってたのですが、2021年の夏に高値を付けに行くよもやよもやの展開で、コロナ後に全財産をREITと株にぶっこんだ自分としてはいつキャッシュポジションを増やそうかずっと悩んでました。4%の配当金+売却益課税でがっつり持っていかれることを考えるとおいそれとポジションを落とす気にはなれず、かと言って今更追加投資する気にもなれず、エマージング株やグロース株を売却して、出遅れセクターに資金を移してエクスポージャーは維持。

ただ、株式市場と言うものは調整局面に入ると30%は下がるものだという失われた30年が心身に染みている者にとってはそろそろ何かやらんと如何なと。J-REITも夏に高値をつけて、しかもその中身が住宅REITや物流REITがクソ高いバリュエーションまで買われるという中身の悪いものだったので、来年上期に高値を付ける可能性も低い。しかもJ-REITを大きく動かすお金は不動産をちゃんと見てない人なんで、金融緩和で大量のお金が流れ込んだセクターである不動産は、利上げで逆回転すると説明できる、すなわちショートセルしやすい。

東証REIT指数2000ptから10%下がったところがP/NAV倍率1倍で利回り4%の安心ゾーンですが、金利上昇で鑑定価格が下がるとすればそこから更に10%下がある。日本の低金利環境が大きく変わるとは思いませんが、もうずーーーっと低金利環境なのにキャップレートが下がり続けたのが日本の不動産市場なので、低金利環境が変わらないから不動産は下がらないとはまったく思えないのです。

すぐに東証REIT指数が1650ptまで下がるとは思えませんが、3年かけてジリジリ下がる可能性と3年かけてインフレで東証REIT指数が2500ptまで上昇する可能性を考えるとどう考えても前者の可能性が高い。

利回りはどうかな、売却益で3年くらいは維持できますが、3年後は次の3年後を見るわけで外部成長も内部成長も出来なくなったJ-REITが昔のように利回り5%になることもあるんでしょうか。仮に利益水準がここから10%下がって利回り5%だと東証REIT指数は1,330ptになってかなりお買い得感が出ます。でも今はホテルの利益貢献がゼロなので、利益が5%下がって、利回り4.5%とすれば1550ptくらい。それくらいが今後5年間の下値目途でしょうか。バリュエーションの高い物流がどこまで調整するかで指数の居所が大きく変わるので指数だけで語るのは難しいのですが、今から20%下がっても、利回りが年間4%取れれば5年間でトントン。最悲観シナリオのために持ち株全部売ってそこまでキャッシュを寝かせておくのは逸失利益が大きいかもしれない。

インカム取りつつあまり負けたくないなら社債やエマージング債券がバランス良いかもしれません。キャピタルゲインはほぼ間違いなく勝てないけど、トータルリターンはプラスを維持できそう。でもそれだったらバイ&ホールドするより、ポジション落として、J-REITなり投信なりで下がったところを買う方がパフォーマンスは良いでしょう。

株もREITと同じ話で、リオープン銘柄は歴史的な安値なのでここから20%下があるとは思えない(これからファイナンスする銘柄はある)。でもPER70倍~100倍で参入障壁が低く成長ドライバすぐなくなってしまう銘柄も沢山あるので指数で語るのは難しい。2021年に大きく資金流入のあったグローバル株式市場なんで2022年はボラが高そうでそこに日本株がどういう形で巻き込まれるか、バリューis Kingと呼ばれる時代が来るのか。

いずれにしろ来年以降の金融緩和縮小を全く織り込んでないほどマーケットは馬鹿じゃないですしこの半年で株は上がり続けるものではないと身に染みているが、流動性のある商品に限っては自分だけは真っ先に逃げられると思っているのもまたマーケットなので年初からのボラティリティには留意したいです。上がるようなら真っ先に売りたい、とみんな思ってそう。