3473 さくら総合」カテゴリーアーカイブ

スターアジアがさくら総合へのTOBを制す!

夏の暑さも一巡したのでしょうか。inzaiです、おはようございます。今年は夏らしいこと何もしなかったかな。。。

さて、5月10日のスターアジアがさくら総合リートに敵対的買収を発表!さくら総合リートからのレスポンスはなし、産業ファンドがPOを発表!から始まったスターアジアリートによるさくら総合リートへの買収は、ホワイトナイト投資法人みらいの参入により委任状合戦に発展し、昨日10時から始まった第一投資主総会を経て、第二投資主総会に引き継がれ夜19時に無事決着。スターアジアの完全勝利と相成りました!

9時間に渡る総会の流れはこんな感じです。Twitterで追えるなんて素晴らしい世界になりました。志賀先生、なんちゃらソルジャーさん、その他の皆さん、そしてスターアジアグループの皆さん、お疲れさまでした。あと他のREITの方もちらほら潜り込んでたようですね。

16時から第2総会へ。

本音言うとスターアジアが勝ったのは意外でした。なんだかんだで個人中心の美人投票になりますしみらいのメインスポンサーである三井物産がネームを活かして勝つのかなと思ってましたが、さくら総合の経営陣が上場以来なにもしてこなかったどころが投資主に損失すら与えた事実、みらいと合併したところで三井物産というネームを活かしきれない現状が酷評されたというところでしょうか。スターアジアはすごく頑張って頭使ってますし、メザニン投資とかすごき評価してますし、不動産のプロだけあって勝負に行っても大事なところはぎりぎり外さない感じは個人的にも好きですしサイズが小さい間はこっちのが上手く運用できるでしょうけど、ある程度大きくなれば金利コスト含めて物産パワーが炸裂したと思うんですがね。いや、物産のネットワークは立派過ぎて、さくらの物件クオリティでは「物産さんのお願いでもそんなところにテナントで入るのは無理ですわ」ときっちり断るテナントも多そうか。

と言うことで、議決権行使助言会社のISSがスターアジアの提案全てに反対を表明したように、手続き面含めて雑なところがあり、実際の決着も投資口数ベースでは全投資口数の45%程度の参加者しかおらず、これが投資主の総意とは思えないところもあるのですが、決着は決着。スターアジアの方が合併条件良かったのはホワイトナイトに対抗したからで、そういう意味ではTOB手続きを経て、さくら総合の投資主がしっかり報われたのは資本市場が機能した何よりの証拠。さくら総合の投資口価格もほぼP/NAV1倍まで上昇してますしね。。。あれ?なんでスターアジアがTOB仕掛けたんだっけ?

ちなみに5月10日から昨日までの投資口価格推移は東証REIT指数が+10.52%、さくら総合が+11.44%、そしてスターアジアが+4.70%。次はスターアジアがこの買収に対して評価される番ですね。

 

さくら総合リートからのレスポンスはなし、産業ファンドがPOを発表!

セルインメイは終わったのかこれからなのか。inzaiです、こんばんわ。J-REIT以外は利益が伸びない相場が続いてますがこれはちょっとアレな感じですね。手仕舞いが始まるとしたら、みんなの体力が減っているこういう時。最初は喜んで押し目拾ってたのに余力がなくなってアレ?というあの嫌な感じ。

さてJ-REIT初の敵対的買収提案となったスターアジアからさくら総合リートへの宣戦布告。さくら総合から何もリリースが出ません。敵前逃亡なのか、投資主総会すらやらないのか、準備しているけど時間を要しているのか。スターアジアと直接話をしている可能性もありますね。

投資口価格の動きはこんな感じ。発表翌日は大きく上昇したものの、翌日はマチマチ。上にも下にも大きく動いてます。合併すればプラスなんでしょと思いつつ、そこまで辿り着けなければ決して少なくない投資主総会費用を負担することになるわけで、思惑交錯状態。普通に考えればスターアジアはTOB規制に該当するアクションではないのでさくら総合リートを買い増す以外の選択肢はないはずなんだけどどうなんでしょう。

さくら総合リート
5/10 86,500
5/13 89,900(+3.9%)
5/14 90,300(+0.4%)

スターアジア
5/10 108,500
5/13 110,800(+2.1%)
5/14 109,500(-1.2%)

あと産業ファンドが公募増資を発表しました。7月決算銘柄がこのタイミングで、というのは本来は収益的に厳しいのですが、元々計上予定だった売却益と利益超過分配でカバー。それにしても2020年1月期も含め公募増資前に締結している譲渡契約に基づく売却益をこのタイミングで希薄化させるってどうなんでしょうね。内部留保しているものならともかく、全部利益として分配予定だったものを目減りってのはなー。

取得物件は、増築ポテンシャルのある新川崎のR&Dセンターをかなりお手頃な価格で取得している一方、またしても物流施設を償却後4%フラットで取得。信じられないかもしれませんが、2016年7月時点で産業ファンドの分配金利回りは3.25%まで低下しており絶好調だったのに、なぜか2017年に入ってから物流施設を高値で取得しまくり分配成長は鈍化。投資口価格は大きく調整してしまいました。少しは反省している感もありますが、それでも物流施設をそこそこな安くはない価格で取得し、巡航分配金成長率は4%。ぎりぎり及第点というのは今の産業ファンドの限界なのでしょうか。

スターアジアがさくら総合リートに敵対的買収を発表!

最近は10時就寝、6時起床の超健康生活。着々とおじいちゃんへの道を歩んでいるinzaiです、おはようございます。

J-REITで初めてのTOBが発表されました。スターアジアによるさくら総合リートの買収。ほんとにさくら総合リートと合併したいか?という疑問はさておき、これまでの10ほどあるJ-REITの合併事例では運用会社、レンダー含めて関係者が合意の上で進めた案件しかなったのに対し、本件はそこそこガチの敵対買収に見えます。

とは言え、運用会社であるさくら不動産投資顧問の投資運用部長は2018年8月に着任しており、実はそれまではスターアジアの投資運用部長だった方です。何だか怪しいですね。不正競争防止法は大丈夫なんだろうか?

そんな色眼鏡はさておき、本件は、可能であるけど誰もやらんやろと思ってたスキーム。スターアジアがさくら総合リートの投資口の3%以上を保有し、その場合に認められる投資主総会招集権、1%の保有で認められる投資主提案権を行使し、資産運用委託契約を解約を請求するものです。仮にさくら総合リートが投資主総会の開催に応じない場合、内閣総理大臣の許可を得て招集することが出来ます。全て投信法に明記されております。

ただ、ここから先は良く分かりません。投資主総会にはみなし賛成という、投票しないなら賛成ねという制度があるのですが、これがどこまで適用されるのか。矛盾する議案がある場合はみなし賛成は適用されないのですが、さくら総合リートは解約不承認(現行契約の継続)の議案をカウンターでぶつけるのか、あるいは解約された場合に、スターアジア不動産投資顧問との新規契約にカウンターをぶつけるのか(この場合、さくら総合リートも資産運用契約を改善したものを提案できる)。まあそのあたりは弁護士さんが調整するのでしょう。最終結論としては、さくら総合リートは投資主の50%以上が個人投資家なので票読みは難しいです。

スターアジアの主張は彼らの資料に詳細が記載されてますが、①札幌の物件売却益と運用会社の判断によるPO失敗コストを相殺させたことが投資主の利益の反している(運用会社が余計なことしなければ400円以上の分配金増加だった)、②しかも相殺させたのに売却に関する資産運用報酬が費用計上されている。上場時は上場のために決算数値を作る必要があり自主的に資産運用報酬を削減してたのに、投資主に迷惑をかけた場合は資産運用報酬を削減しないのはおかしい、③さくら総合リートは上場してもうすぐ3年なのにファイナンスの物件取得もしてないのでスポンサーは無能、あたりがスターアジアの主な主張でしょうか。

あと、資産運用報酬(さくらはスターアジアより25%高い)、セイムボート出資(ガリレオ2.1%、スターアジア17.9%)、資産規模目標(さくらは上場時は3年から5年で1000億円→その後、毎期の決算発表の度に現在から5年以内に1500億円(視点が定まらない)→最新の資料からは削除された)など、数値面でも突っ込まれどころが多いさくらに不利。

実際、スターアジアの投資主価格は上場時10万円から10.9万円まで上昇。さくら総合リートは9.1万円から8.7万円に低下しているし、さくら総合リートの分配金はコンフォモールを無駄に売却したせいで1年で9%ほど減少する見込み。

でも、スターアジアの分配金も2020年1月期の予想分配金は2,770円と、2017年7月期の4,340円から36%低下しているので、なんだかなあという気もします。さくらはダメかもしれませんが、スターアジアとの合併が最適なのかと言われると悩ましい。BSやローンスターあたりもちょっかいだして来そうですが、もし競合がいないとするとそれほどにもアレなポートフォリオであることが明示されたことになってしまいますね。

個人的には、日本管財がガリレオを追い出すために仕掛けたとしたら面白いなあと思ってます。

 

 

さくら総合リートの紹介

平成最後の更新がさくら総合で良いのか。inzaiです、こんにちわ。年号の切り替えに思い入れはないけど、決定までのストーリーを知ると日本語ってほんと面白いよなと思います。先祖代々が積み上げてきたものを調べるだけで知的好奇心が満たされるってほんと楽しい国だし、歩けば歴史的遺産に当たる東京ってほんと恵まれている。

さて、4月26日付のJ-REIT分析ではサラッと流した3473さくら総合リートをもう少し掘り下げます。

まず、リート名からだとスポンサーが誰なのかさっぱり分かりませんが、ここのスポンサーはオーストラリアのファンド運用会社であるGalileoと東証一部上場の日本管財が50%ずつ(議決権は100%Galileoが保有)。

元々は両社が2006年にオーストラリアに上場させた日本特化型ファンドであるJapan Property Trustが母体で、Galileoが運用する他のファンド(米国商業リート)が上手く行かず売却するなどバタバタしている間に、リーマンショックが来て何もできないまま時間だけが経過し、2016年にオーストラリアでの非上場化とJ-REITとしての再出発を決定。2008年から2016年の間、物件売買はゼロという無作為ぶり。そういう意味ではJapan Property Trustが「母体」というかそのままオーストラリアから日本にスライドしてきたことになります。非上場化の過程でも、当初は株価が安すぎて色々難航してた気がしますが(株価を引き上げた皺寄せは全部さくら総合の投資口価格に反映されました)、もう資料が残ってないので正確なところは忘れてしまいました。

なお、上述のGalileoが運用していた米国商業リートはCentro Properties(今のVicinity)に売却された後、リーマンショックのクレジットクランチでブラックストーンに売却。リーマンショック前のオーストラリア勢の海外展開ぶりは凄かったですが、すっかり成りを潜めてしまっており、Vicinity含めて全員がNZ以外は海外展開しないって言うのでほんとトラウマなんでしょうね。最近はアジア勢の海外展開が激しいですが今後どうなることやら。

そんなこんなで今のGalileoはオーストラリアで住宅開発を手掛けるのみで日本事業はおろかファンドマネジメント事業さえやってない会社です。

一方、日本管財はそれほど有名ではないかもしれませんが、東証一部時価総額800億円強でビルメン、PM業を中心に不動産の全分野に進出しているプレーヤー。地味なイメージとは異なりオーストラリアのマンション管理事業は業界No.1でマーケットシェアを持ってます。かなり昔からオーストラリアに進出しておりその縁でGalileoと日本特化型ファンドを手掛けることになったとか。なお、日本管財のアセットマネジメントビジネスは東京キャピタルマネジメント(TCM)名義でリートの運用会社に出資しているのもTCMです。

なので、このリートは、金主はファンド事業もやってないGalileo、その他雑務は日本管財というフォーメーション。この時点でかなりアレな感じです。

ポートフォリオは18物件。総じて立地も築年も厳しいです。オフィスはオフィスエリアにはありますがエリアの端の物件が多く平均築年数は30年弱。稼働率ほぼ100%とアップサイドも限定的。商業はローカルの大型が占めており、人口動態は元より、ロードサイドの競合出店で状況が変わるような危うさ。例えば、岸和田のラパークは周辺一帯が一戸建てメインで人口密集度が低い上、大阪人の心の故郷とも言える岸和田競輪場に面しており、そこの展開次第。最近の大阪は、主要駅の駅前開発が進んでおり、都心に近い人気エリアの駅前マンションに人が集まる傾向があり、そんな中で一戸建て中心の岸和田が人気エリアになる日は遠そう。そもそも岸和田と言えばだんじり祭りのイメージをお持ちの方が多いでしょうけど、そのまんまの雰囲気です。住みたい街になる日は遠い。学生時代からラパークの餃子の王将に通ってた私が言うのですから間違いありません。他の商業も似た感じだと思われ。住宅はトーセイ並み。J-REIT初の工場は良く分かりません。テナント代替性は低そうですがなんとなく大丈夫そう。要はアップサイドが期待できないポートフォリオですよ、と。

そんな将来性が低く物件取得のトラックレコードも皆無な彼らが注目を浴びたのが2018年6月。複数の大規模物件から成るポートフォリオを取得するぜ!札幌の商業施設の売却代金もそれに充当するぜ!とびっくりコミットメント。そんなこと言ってる暇あれば取得のリリースを出せば良いのに、という投資家もいたとかいないとか噂がありますが、8月にさらにびっくりニュースで、やっぱり物件取得できないわ、札幌の売却益は分配するね、めんごとプレスリリースを発表。前代未聞。なにこれ、こんな自由なプレスリリースありなの?物件取得できそうって言ったけど物件名も業績のインパクト開示してないからセーフなの?フォワードコミットメントしてなかったのはある意味で幸い(フォワコミしてないから買えなかったのかもしれませんが)ですが、流れてしまった物件はあのリートが買ったらしい、とか、やはりLTVを無茶しようとしたんじゃないかとか(それ以外で流れる理由ないし)、そういうことを総合的に勘案すると、あの程度の物件を買う段取りもできないリートってのはちょっとしんどいなと。

あと自分のポートフォリオに運用会社が入居しているリートは基本的に信頼してません。

そんなさくら総合ですが、日本管財はまじめな人々なんでガリレオがいなくなれば化けるかもしれないし、ちゃんとバリュエーションさえ見ればそこまで怖くもないので私は嫌いではありません。

 

森トラホテル、マリモ、ポジションなどなど

逆張りがどうにも当たらない。inzaiです、こんにちは。お御籤は久々に大吉を引いたので明日からは運気が巡ってくると信じたいのですが、もうちょっとやられるんだろうなーと雰囲気です。まあお御籤なんて宗教の最たるもんですからね。真剣に考えを積み重ねた結果、何かあと一押しが欲しい場合に縋るものであって毎日をふわふわ過ごしている人にとってはノイズでしかありません。それでも救われたことが1度や2度じゃないので毎年神頼みしているわけですが。

マーケットの焦点はほぼ100%、1月20日の大統領教書演説です。マーケットとしては新しいポジションを作りにくいし、せいぜい既存のポジションの細かい調整がメインです。含み益があれば残すし、踏まれていれば閉じるし、マーケットのボラティリティに耐えられるよう動かすくらい。ただ、2日に書いたよりもモメンタムが残っており、その後はジリジリと価格調整ではありますが安値を割り込んでないので、まだ大きな調整には早いかなと。

トランプ大統領がどういう体制を築こうかとしていることはほぼ固まりつつありますが、何をどのくらいの強度でやろうとしているかは未知数です。選挙で勝利してからここまでは経済人らしいバランス型、都合の悪いことは忘れて上手く良いとこ取り出来ておりますが、人選を整えるためにそれしかないだろうし、株高も上手く作用しました。自動車工場の国内誘致も成功しましたし、何よりも選挙で勝ったという事実が彼に余裕と責任を与えた印象があります。

ここからドル高、金利上昇、需要縮小、不安定な海外情勢に立ち向かわなければならない中で、彼の路線を次に繋ぐために4年間でやろうとしていることは非常に多いです。まず手を付けたのは、非常に分かりやすく、手を付けやすい供給サイドへのプレッシャー。日本の賃上げと同様に、企業にあれやれ、これやれと交渉しました。悪いようにしないし、輸入車には関税かけてやるからとかネゴの方法も色々あるでしょうし、何よりもギブアンドテイクは彼が得意とするところでまず結果を出しました。需要サイドに働きかけるのは非常に難しいですが、それが問題になるのは株高が落ち着いた後かなと。

外交は経済、軍事をフル活用してゴリゴリやるようで今は全面的にあらゆるチャネルを開いている状況。マイケル・ピルズベリーを重用した時点で中国への政策はこれまでよりもきつくなるのは明白で、それ以外の国とどう付き合っていくのか。リーマンショック後はやったもの勝ちの世界になっており、摩擦を嫌う先進国の弱腰をストレスに感じていたのは米国民のみならず日本も同じじゃないかとは思ってますが、「本気出せば勝てるだろう」と思っていた状況が本当にそうなのか。思ったより力が均衡してればみんな軍事に傾いてそれはそれで景気良くなりそうですけどね。対中国の面では対立を幸いにして貿易止めて保護主義に傾けやすいしですし、この辺はトランプ大統領がフルに利用してきそう。中国に経済人に戦争は出来ないだろうと足元見られなければいいですが。

そういうことを考えると足元の雇用増加、株高が落ち着いた後に国内の不満が高まった後に打てる手は少ないことから、不満が出る前に前にドンドン新しい手を打っていくのかなと思います。比較的わかりやすいところから取り組むのでしょう。

20日は少なくともグローバルな平和が掲げられることはなく、改めてMAGAを強調し、インパクトを考えるとダウ3万ドルとかまず出てくるのかもしれません。懸念されているドル高是正、4年間でインフラ投資を〇〇兆円、国内回帰のこの辺が小粒になる可能性はなく、実現できない場合は共和党に責任を擦り付けるか、少なくとも全力で取り組むことをアピールしてくるはず。外交は米国が一番であれば、360度付き合うが、味方と敵を明確にするぜ!とか言うのかなあ。優等生的内容なら売りでマーケットは決算など企業収益に移行、これまで通り過激なら一段高でその後は下落。一段高で上昇相場継続となると、低金利誘導、景気刺激策強調を更にコミットした場合でしょうか。トランプ大統領の基本スタンスは引き締めだし、財政の縛りがある中でどうやって実現するの?という向きもありますけど、既に経済戦争に入っているのだから、米国として使えるものは全て使っていくというスタンスも普通にありかと。完全にニュートラルなスタンスで臨むつもりです。

ポジション的には、円キャッシュ50%、米ドルキャッシュ5%、米ドル債券/優先株/REIT10%、J-REIT8%、日本株10%、新興国株式/債券/REIT13%、あとは欧州株やコモディティです。米ドルものを増やしたいのですが、金利が下がれば価格が上昇して、円高に振れるので何ともやりにくい。米株は何とも難しいけども、いつまでもゼロというのも気持ちが悪いので何とかしたい。。かと言ってここに来て順張りもなあ。基本的に逆張りで入っていきたい人間です。

さて、J-REITは大発会から3日連続でファイナンスが発表されました。2016年は4日連続でファイナンスだったので火曜日も続くかどうか。投信へのフローは鈍化しているので、例年通り、ファイナンスで重くなる展開かと思っていたのですが、意外にしっかりしてます。円安で海外が買っているのか。グローバルREIT全体が好調なので年末にかけて出て行った資金の戻りも大きいのか。

ファイナンスは森トラホテルのIPO、POはコンフォリアとJPR。森トラホテルは突っ込んできたようなそうでないような。相変わらず投資家を舐めたスキームと言うか、10万円でスポンサーが投資してREITを組成しておき、IPOでは15.8万円で売り出し。物件の取得価格が鑑定価格をそこそこ下回っていても、そのエクイティファイナンスだったら何の意味のないよね?大手REITのPNAVが1倍というわけではないので、完全にアンフェアというわけでないものの、次のファイナンスが投資家にとってディスカウント増資でも気にしないというスタンスなんでしょうか。なんだかなー。森トラリートの反省点が生きてないのかなあ。

あとのファイナンスはJPRとコンフォリア。JPRは東京スクエアガーデンを買います。文句なしの良いビルで、日本橋から京橋にかけてはガンガン再開発が進んでオフィスの集積地になるのでポテンシャルもあります(供給過多には目を逸らしつつ)。コンフォリアはまあ鑑定会社の都内レジでCR4%下回るのはさすがにやばいっしょという意思が伝わってきます。でもグロスも満室稼働で6%は余裕で切ってきます。物件価格は案の定お高め。ディールサイズが小さいのがREITの良心だと思ってます。

あと気になることと言えば、小型株のリバーサル。大江戸温泉リートが若干早めに動いて、マリモ地方創生リートもジリジリ上がってきました。正確には大型REITが頭打ちになって、住宅REITもバリュエーションきつくなって、最後の最後に小型株が来たなという感じ。一部の何考えているのか分からないREITはやや出遅れ。いや、もうなんというか、小型REITはトランプ爆誕でどうなるのか分からないと書いた時期がボトムでした。配当利回り7%、ディスカウント率30%超えて下げ止まり。あの時は相当悩んだし、配当利回り3.5%の中堅銘柄の2倍の収益が取れるのは経済性には十分と思ってはいたのですが、ロジックが思いつきませんでした。金利が低いのと価格がストレッチした状況では、現物価格に立脚するのは難しい。ただ、株価が上がったからと言って小型銘柄への見方は変わっておらず、リスクオフには弱く、リスクオンには最劣後というのは今後も同じかと。

マリモなんかはファミリーや駅から遠いところの影響は受けそうですし、家電もちょっと不安ながら、パッと見は住宅メインのREITっぽいので収益は安定してそうですし、短期的な配当金も現在のファンダメンタルズベースだと下振れ要因が考えにくい。何かあった場合にサラリーマン的に言い訳が難しい銘柄の最たるもんですな。

あと、地方の大江戸温泉は行ったことないので分かりませんけど、ブログでも度々言及してる通り1万円で食事付き、送迎も完備というのはコミュニケーションとしては良さそう。ただ、未だに周りに大江戸温泉に行ったことある人間がいないという事実。個人的には食事を犠牲にするというがなあと言う気持ちはありますが、旅館のように外れがないのは大きいのかあとも思います。醤油味しかしない煮物とか冷えた天ぷらとかマジ勘弁。大江戸温泉にお酒持ち込めるなら大江戸温泉のが良いという気持ちは良く分かります。

そんなかんなで3連休も終わりです。日経先物、ドル円、中国株はジリ高、シンガポールREITはミックス、ASEAN株式は若干のマイナス。まだ動かないよなあと思いながら目を離せません。疲れる。