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J-REIT分析 2014年3月2日①

いまさら感ありますがビットコイン作った奴って頭良いですね。供給量のコントロールと言い、取引手法と言い、今のPCスペックだからこそ可能な現実経済に足を突っ込んだ壮大な経済ゲームシステムという印象ですが、ゲームっぽくないところもまたミソじゃないかと。通貨と言う意味ではIMFのレポートの通り何の信任もない取引ツールであり議論はそこで終わりなんですが、そもそもドルも円も元も通常使用の時には何の信任に基づいているかなんて考えないので大した問題じゃありません。使えるかどうかだけですもんね。ビットコインは最終的な供給量決まってるので、パンパンになったら(要はリスクフリーで入手する方法がなくなったら)次のビットコインができるだけというのは投機先として大きなデメリットじゃないかと思いましたが2040年くらいまで大丈夫と言われると杞憂っちゃ杞憂なのかもしれない。本当に通貨に投資する時は信任のは重要なファクターであり、テクニカル分析とかファンダメンタルズ分析なんてのは要は信任の有無を判断するツールでしかないのですが、ビットコインはそもそもそういうのとは関係ないですし。もう3月であることに衝撃、inzaiです。こんにちわ。

久々のJ-REIT分析です。昨年は2月3月に10弱のファイナンスがあった気がするのですが2月はまさかのゼロ。PO、IPOのスケジュール見てると証券会社が忙しすぎんよー、というのが最大の理由な気もしますが、ピカピカ物件の取引が減少してるのも大きいと思います。売る方も簡単には売りたくない、売り惜しみじゃないんでしょうけど次の案件がないのに無理して売る必要もないってのはちょっと根が深い問題じゃないかなあと。そいや最近ひさびさに自宅近辺の中古物件のちらしを見るようになったのですが、ほんまか!?というようなものがチラホラ出てきます。うちより徒歩5分以上遠くて、20年以上古くて、面積も15㎡ほど小さいマンションがちょっとだけ安い価格で売り出されているのを見ると来るとこまで来てるなあと。ここから価格が上がらないことはあってもイコール下がるわけじゃないので心配するようなバブルとは思ってませんが...

でJ-REIT分析。左から価格、利回り、時価総額(億円)です。

8951 日本ビルファンド 582,000 2.64 8,055
三井不動産をスポンサーとする日本最大、もちろんオフィスリートとしても最大の一兆円ファンド。上場来の社長が交代してもうすぐ3年目くらいな気がしますが投資家としては振り回された期間でもありました。この規模まで行ってしまえば丁寧にファイナンスでDPU作らなくても数年単位で帳尻合っていれば良い気がしますが、急にそんなことされても困るというのも一方で本音でありまして株価がアンダーパフォームしたものそれは無関係とは言えないかなと。とりあえずは汐留、お茶の水あたりのリーシングに注力するようですがそもそも稼働率も高いところで安定しているし、賃料上昇がいつどのくらいってのがマーケットが本当に期待しているところなんでしょう。ソニーのビルもういっちょ買ったりしないかしらん。

8952 ジャパンリアル 551,000 2.75 6,547
賃料上がるでーってスポンサーがずっと言ってますが安売りしないだけでPLにはなかなか反映されてこないジレンマ。最前線でやってる本人からすると下がらないだけで御の字という感じなのかもしれませんが。。棚卸に替えた電気ビルジングを非上場REITにはめ込んでくれたことはGJでした。あれがJ-REITに来た日にはねえ。西新宿、東新宿の方がなんぼましかという話です。

8953 日本リテール 200,800 4.05 4,635
高値買い物件を整理して仕切り直しか。きっとイオン物件も売っちゃうんでしょうね。何を買うかと言われるときっと地方の高利回り商業施設と都心の商業ビルなんでしょうけど個人的にはそういう廃棄ロスを商品にするようなスーパーの総菜みたいなやり方はそろそろ止めてほしい。三菱商事先生は開発継続してんのかな。

8954 オリックス不動産 128,700 3.69 2,172
社長が変わりました。えーって思いました。ちょっと年配っぽい方がいらっしゃるようですが、REITビジネスって重鎮より腰の軽い社長の方がうまくいくことが多い気もしますんでちょっと心配。他のREITもそうですが如何にも管理職やってましたって感じの出向者でうまくいった事例が少ない。J-REITで一旗揚げちゃるくらいの方がいい。何がどう株価に繋がってるかいまいち分からないのですがそういう気がします。

8955 日本プライム 352,500 3.42 2,908
決算発表して一歩進んで一歩下がった感じ。それなりに順調な成長を見せたんですが年末以降の株価の切り上げでほぼ織り込んでいた模様。利益水準が下がるかもと思ってた人は誰もいなかったんでしょうね。どっかでいらんこと話してしまったのか。ここからはヒューリックリートとの競争を意識するのかもしれない(投資家が)。

8956 プレミア 394,500 4.81 863
NTT都市開発の業界ポジション的にはもうちょっと評価されてもいい気がしますが、おっとりした会社だけに稼働率の改善をそこまで期待する人が少ないのか。まとまった退去は一巡しつつあるもののUDXとかどうなるか分りませんし、NTT子会社をじゃんじゃん誘致してくれるなんて誰も期待しようになっちゃったのか。じっくりPOして財務立て直すしかありません。そろそろ住宅を売れば利益出そうな気もしますけどどうなんでしょうね。

8957 東急リアル 124,400 4.02 1,216
やーーっと株価が上昇してきました。あれだけ都心の物件持っててこんだけ鈍いってことは駄目なところに強く意識が行ってるってことなんでしょう。バリュエーションなんて減点制ですもんねえ。まあこのREITの場合はNAVが改善してもあまり意味がないという痛いところもありますが利回りがケネディクスに負けているのは悔しいでしょうね。

8958 グローバル・ワン 691,000 5.49 670
そろそろ来期に向けて物件取得が出るころだと期待したい。大掛かりなPOとかしないかなあ。アベノミクスで持ち直しつつある森ビルとのネットワークが弱まっていると嫌な展開になりますが、こればっかりは待つしかない。

8959 野村不動産オフィス 430,000 4.65 1,602
がんばろう!分譲マンションが好調過ぎて投資家分譲向けビジネスいらないかもしれないけど頑張ろう!PMOはこれからどんどん供給されるんでしょうけど今のNOFの株価だと全部買うのはちょっときつい。

8960 ユナイテッド 155,500 3.54 3,701
決算良かったですね。でもあれだけハードル上げておいて社長交代はないわwと思いました。丸紅って不動産強いのか弱いのかよく分からないんですが、あの物件取得力はどっから出てくるのか。経営陣が優秀なのか商社らしい総合力で勝負しているのか。ここからやっと配当金を伸ばせるフェーズに入ってきました。

8961 森トラスト総合 840,000 4.12 2,218
ソフトバンク本社買ったときはJREを食っちゃうくらいの勢いがあったのに今は昔。森トラの次期社長はREITに興味ないというのはほぼマーケットコンセンサスですが、最後の大型取得となった渋谷のH&Mは今はあの値段では買えないでしょうねえ。よく決断したと思います。あのタイミングとあの立地、マーケットのサイクルをきっちり見極め切ったところでしょうか。ただ株価がここまで低迷し続けるとは思ってなかったと思いますが。正念場の来年に向けて何かやってくるのか。

8963 インヴィンシブル 18,550 5.01 292
時価総額が60億円まで下落したときはどっかの銀行に話持っていたら融資してくれるんじゃないかと思ってましたがファイナンスで何とかここまで持ち直しました。他のREITとは一線画した運用です。

8964 フロンティア 552,000 3.60 2,738
三郷。三郷かあ。良いんじゃないでしょうか。20000円見せてくれるとろことかほんと減点する材料がないREITです。

8966 平和不動産リート 81,200 4.11 716
地道な努力を続けてここまで株価が上がって来ました。昨年のPO価格が7万円ちょっとだったのでマーケットにはまだまだ利鞘が抜ける機会が多いなあと思います。ポートフォリオ構成なんかはプレミアと似たような感じでスポンサーはこっちの方がはるかにマイナーなんですけどね。内部留保ってのがそれだけ評価されてるってことなんでしょう。仕切り直したREITの強み、そして過去の投資家の犠牲にアーメン。
8967 日本ロジスティクス 227,600 3.25 1,889
ザREITって感じのREITです。やっとここまで評価されてきました。LTV考えるとGLP、日本プロロジスと比べようもないくらいに成長余地あるんですけどね。J-REIT初の開発とか見てると物産と商事のイメージそのまんま現われているれてる感じ。

8968 福岡リート 171,400 3.76 1,183
地味ですが福岡商業の仁義なき戦いは手打ちと言う感じもあり安定運用が評価されてここまで来ちゃいました。九州の物件、投資家は少なそうですが住宅見てるとそれなりに興味持ってる投資家は多そう。ホテルとか沢山ありそう。

8972 ケネディクス 505,000 3.77 1,679
いや、まあ良いと思うんですけど過去の借金を返しただけでそれが未来永劫続くわけじゃないと思うんですけどそんな株価でいいんだろうか。あと2年は大丈夫と思いますし、他の投資家が敬遠しがちな中小型オフィスをガンガン買っていけるところは強み。今後も景気サイクルに左右されるんでしょう。

8973 積水ハウス・SI 529,000 4.05 844
大口投資家が売ったようですね。株数だけ見ていると特に運営に影響でないあの会社なんでしょう。商業ポートフォリオの整理も一段落してここからはガチで成長しなきゃいけないフェーズです。でも坪13000円超えでNOI利回り4%後半のマンションがダウンサイド見ずにここまで評価される時代が来るとは思ってませんでした。

8975 いちご不動産 64,000 4.78 657
こちらは利回り5%を切ることはなくなりましたがこの水準から抜け出せません。平和不動産リートとそこまで差を付けなくてもいいんじゃないかとも思いますがどうなんでしょう。

力尽きたので今日はここまで。長いなあ。あとニュースも少ないしボラティリティも小さいので書くことが思いの外少ないです。

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J-REIT分析 2014年1月5日

年明け早々、マーケットは荒れ模様ですが皆さんご機嫌いかがでしょうか?inzaiです。2日にどーんと下がって、3日は何もなかったかのような落ち着きぶり。心が弱っている時は本当に嫌な動きですが、調子いいと平然と逆張りできるので買ってる人間は勝ち続ける環境ですね。去年からずっとこんな感じ。ロングから入って負けた記憶がありません。

さて、新年一発目のJ-REIT分析。環境変わった中でもっと違うやり方、アプローチがあるんじゃないかなとスカスカのお頭を捻ったのですが何も出てきませんでした。自分はひょっとして白痴じゃないかと思ってましたが本当に白痴かもしれません。というわけでいつもどおりの内容です。今年は月一回くらい更新したいですが、オヌヌメしたいからこそ書くもんであって、個別銘柄の分析をタラタラ書くってのは本来の趣旨とは違うんだよなあ、違うことに時間使いたいよなあと思いつつあんまり間を空けると自分の記憶にまったく残らなくなってしまうので、やっぱり月一回くらいは更新したいところです。

株価水準があれな感じなので特にランキングは付けませんが、大和ハウスリート、産業ファンドあたりがちょっと出遅れ感あるかなと。正反対な両者で、大和ハウスリートはそろそろ本気出してくれなきゃ困る、後者はひっくり返ったマーケットの評価をもう一度ひっくり返さなきゃ困る、的な意味で。全体に突っ込むべきところまで突っ込んだきたなあと思いますがファンダメンタルズは堅調なので押し目も浅いかなと。でも1600ptで安定するのは色々と足りてないような。オフィス含めてより詳細なデータを分析していかないと何かを見落とすのが2014年のマーケットになりそう。

では恒例のコメント。数字は株価、配当利回り(機械的な計算)、時価総額です。8000字超えってどうなのさ?

8951 日本ビルファンド 612000円 2.72% 8470億円
三井不動産系のオフィスREITで時価総額、資産総額は日本最大のREIT。昨年、不動産市況が盛り上がったのは間違いなくNBFが前半頑張ったからですが、年後半は自戒の意味もあったのかみるみるトーンダウンしていきました。正直、J-REIT市場はよく大崩しなかったもんだと思います。US-REITのような肉食経営をするには不動産のマーケットサイズもスポンサーとの関係もまったく違うということなんでしょう。とりあえず今年の目標は配当金8500円(分割前17000円)維持をどこで見せられるかどうか。2013年は年明け早々にPOしてきましたが今年はどうなんでしょうか。三井不動産の開発スピードを考えると物件はなくはないけど決算からするとそんなに大きなのは要らないはず。今年も外部から買えるんでしょうか。

8952 ジャパンリアル 564000円 2.70% 6702億円
三菱地所系のオフィスREIT。12月後半から急速に株価が持ち直しました。三菱地所がオフィスマーケットにそこそこ強気な見方を示した影響も大きいと思いますが、その前に急速に失速してた分の戻しも大きい。投資家としてはここ2年、地所の口三味線に乗せられた感もあるが3度目の正直と頑張ってほしいのも事実。この株価ならそこそこピカピカの物件が出てきても配当金維持できるが非上場REITに電気ビルヂングをはめ込んでしまったのでJREだけ露骨に優遇するのも難しいだろうなあ。個人的には東新宿より西新宿の方がまだマシですがどうなることやら。

8953 日本リテール 214200円 3.81% 4944億円
イオンリートの上場もあって株価は重かったものの(マネジメントが過度に悪材料されて不必要に売られた感もあるが)最終日に大幅高で一気に取り戻した。4.2%は売られ過ぎと思いましたが、これはこれでちょっと行き過ぎ感もある。イオンリートとなんちゃって裁定ゲームできるかどうか未知数。前回のPOが派手で賛否両論あったようですが、個人的にも今度はしっかり地に足をつけたファイナンスを期待します。

8954 オリックス不動産 131700円 3.61% 2222億円
オフィス中心、商業(都心、地方も)、住宅、物流などの総合型。REITここ1年、劇的に上手くいってましたが社長交代。経歴見る限りオリックスのエースっぽい人が来るようですが、ここから大きなアップサイドを狙うのは難しいし変にいじらなくても良かったんじゃないかと。スポンサーから降ってくるJ-REITの社長は比較的長い人が多いのですが、子会社の一つと考えるとプレミアといいこのくらいの期間での回転はまあ自然なのかもしれません。新社長が打倒JPRくらい言ってくれると面白い、ってかそういうのを目指すフェーズに入ってると思います。

8955 日本プライム 337000円 3.56% 2780億円
オフィス中心ですが、商業もそこそこ保有している東京建物系のREIT。正直、スポンサーのREITに対する態度がぶれるのでどこまで信用していいのか分からないのですが、このREITがないと東京建物としても困るのも事実なので、景気良い時はREITに厳しいけど景気悪くなるとREITに優しい、そんな感じでいいのかなと。このREITもスポンサーから外部成長が期待されてましたが足踏みしたのが2013年でした。今年は頼みたいところ。多少無茶しても大手町の底地を思えばまだお釣りがきますが、オフィス3番手を維持するためにはトップ2に近づく努力を見せてほしい。

8956 プレミア 407000円 4.66% 890億円
NTT都市開発系のオフィス、住宅のREIT。4割住宅なのになんで配当金が落ちていくのか、それはオフィスが(略。こちらはオリックスより一歩早くエースが降ってきましたが、10月中堅オフィス4銘柄(トップ、野村オフィス、ケネ)の中では、決算発表後の株価推移がかなりいまいちでした。誤解された部分もあると思うのですが、あそこまでエンジン回してこれが精一杯かという気持ちもまた事実。LTVがもう少し低ければ劇的に株価が改善すると思うのですがそこまで余裕ないのもまた事実。

8957 東急リアル 649000円 3.84% 1269億円
東急電鉄(東急不動産と一緒にされるのは遺憾なんでしょう、きっと)の商業、オフィスREIT。何もしてないのに株価が戻ってきました、と言ったら怒られそうですが、なかなか表面に見える部分でないのもまた真なり。ってかマーケットのREITに対する要求レベルが高すぎます。スポンサー関連だからと言ってそんなにほいほい上手くできるかと。世田谷BSは今のマーケット環境ならなんとか落ち着くかなと。主力の渋谷商業はこれでダメなら何してもあかんやろと。

8958 グローバル・ワン 715000円 5.31% 693億円
新・近・大を掲げる孤高のオフィスREIT。やっと物件入替が進んで数年間のトンネルから出ることができました。振り返ると森ビルとの提携とか神懸かり的なタイミングでしたね。課題は大手町のテコ入れ。ちなみに配当利回りはEPUベースなので売却益除いた中長期的な水準は今の株価だとせいぜい3.3%から3.4%くらいです。お気を付けください。

8959 野村不動産オフィス 489000円 4.09% 1822億円
もはやマンションデベロッパー化しつつある野村不動産系のオフィスREIT。あえて言うなら古・近・中のポートフォリオ。骨を切らせて肉を断つ前回のPOから持ち直してきました。あそこまで売られたらまあそうだろうと。同時に書いてるように一生忘れません。仮にオフィスの二極化が進行するとしたらまっ先にダメージ食らうREITです。

8960 ユナイテッド 151300円 3.64% 3601億円
丸紅系の総合型REIT。良くも悪くも節操がないというかまさに商社っぽいREITです。好きな人は少ない、嫌いな人はとことん嫌いということで株価はよく乱高下してます。12月はあわや14万円割れまで突っ込んでいきましたが、それが終わるといつも通りの水準に。オフィスREITへの期待先行でこの半年は高めにの株価水準となってる印象があったのですが、やっぱ下がる時には下がるなあと。

8961 森トラスト総合 838000円 4.13% 2212億円
森トラストがスポンサーのオフィス中心の総合型REIT。ここは良くも悪くも非上場のスポンサー次第でどうとでもなるのですが、そのスポンサーがここ最近あんまり熱心ではないのが気がかり。来年以降、色々と大変な時期なのですがうまくサポートしてくれるのかしらん。スポンサーの今の姿勢からすると外部成長は無理でも内部成長はいくらでもサポートできるのですが、そこまできっちり頭が回るかどうか。。。

8963 インヴィンシブル 19430円 3.42% 306億円
禁じ手の第三社割当増資。分水嶺を一つ越えた感じ。これしか手はないし、きっとやるんだろうなと思ってましたが、ま、これしかなかったですもんね。景気が良くなっててよかった。

8964 フロンティア 520000円 3.64% 2579億円
三井不動産系の商業特化型REIT。ちょっとイオンリート意識されてるなと思ってましたが、権利落ち後ここまで一気に上がるとは思いませんでした。アベノミクス代表銘柄で、イオンを上手く売りさばけたとはいえ100万円の壁をものともせず。個人的には一番安心感のあるREITです。

8966 平和不動産リート 81000円 4.12% 711億円
PO前後のプライスアクション見て、これだけ頑張ってもマーケットは評価せんのかい!と思ってましたがいつのまにか8万円超えてきてました。スポンサーのイメージとは違ってオフィスREITというほどオフィス持ってないねん、という嘆きも聞こえてきそうですが、利回り見るとそれだけプレミアのLTVは強烈に意識されてるんだなあと痛感します。このREITに限ってはウルトラCもなさそうなので一歩一歩少しずつ良化するのを見守ることになるんだろうなあと。

8967 日本ロジスティクス 1115000円 3.27% 1851億円
わっほい!ここまで来ちゃったよ!というコメントしか出てこないです。やっとGLP、プロロジスとフェアバリュー近くまで評価されてきた感じですが、もうちょっと突っ込んだりしても全然不思議じゃないです。大型物件の供給増加で今後テナントの出入りは増えるかもしれませんが、時代とともにポートフォリオも変えようという意識が感じられる経営は好きです。正直濡れる。

8968 福岡リート 852000円 3.78% 1176億円
福岡オールスターズな商業中心のREIT。安定感は随一でダメな時は福岡エリアがダメな時と割り切れる。荒れるとしたら大分ですが、まあ博多の商業戦争でも何とかやってるし大丈夫と思いたい。とりあえずホテルとか住居とか買ってキャナルシティのウェイトをじりじり下げてます。他のREITが手を出した住宅は自重したのか負けたのか。自重してたのならGJ!です。

8972 ケネディクス 499500円 3.80% 1661億円
中小規模物件をそろえたオフィスREIT。大変な時期を乗り切ったことで今はある意味ボーナスタイム的な何か。既存投資家の屍を乗り越えた結果であることを素直に喜びたい。あと1年くらいは大丈夫だろうけど、ちょっと成長を織り込みに行くのが早すぎる気もする。内部留保も十分だし外部成長余力が大きいのも事実。

8973 積水ハウス・SI 512000円 4.18% 817億円
積水ハウスがスポンサーのほぼ住宅のREIT。商業とかちょっとあります。株価上昇も一巡と言うか他の住宅REITに追いついてしまったのでちょっと一休みもやむなしですが、ここから先のドライバがない。次の消費税見ながら行ったり来たりかなあと。

8975 いちご不動産 64500円 4.74% 657億円
独立系のオフィスREIT。内部留保あるんでどうとでも出来そうですし、物件入替でポートフォリオ奇麗にしたいところですがまだ資産規模が小さいので思い切った行動にでにくいのがネック。株価が上昇すれば打つ手も沢山あるんでしょうけど前回のPOが出来過ぎだったのである程度は様子見られる可能性も。ケネディクスが高いのかいちごが安いのか。ギャップ1%は大き杉内。

8976 大和証券オフィス 491500円 2.96% 1945億円
低いLTVを活用してその時々の素っ高値でビルを買い集めたところアベノミクスで大成功!!そうとしか表現できないREITですが結果が全てのこの世界。猛PUSHしてた時期もあった気がしますが、正直、私もちょっと見くびってました。でも、大和証券という企業の不動産マーケットの存在感を考えるとケネディクスみたいに玄人っぽい物件集めするより、ピカピカの物件を集める方が失敗しないのかもしれない。森ビルと並ぶバリュエーションになってしまった。。

8977 阪急リート 547000円 4.64% 575億円
年末か年始の番組で小林一三のエピソードやってましたね。大阪の名門、阪急電鉄がスポンサーのREITです。商業中心ですが、阪急本社とか西宮ガーデンズとかピカピカの物件もあります。天王洲は、、新しい所有者と頑張ってほしいです。もうちょっと物件買うかPOしないときついかなと。福岡リートと同じくらいでいいんじゃないかなあ。

8979 スターツプロシード 176000円 4.64% 255億円
マーケット層が厚い物件を揃えている、という意味ではここが一番信用できます。上から目線で申し訳ないですがほんと優良企業のスターツがスポンサーです。マーケットがどれだけ動いても大体収支の予想が付く。資産規模小さいからこんな状況になってますし、50bpの差というのは妥当なんかなと思います。

8982 トップリート 494000円 4.25% 869億円
住友信託がスポンサーのオフィス中心のREIT。10月決算銘柄であと1年くらいは大丈夫なのかなあという印象です。シングルテナントが多いのでその点はずーーっとプレミアム乗せられると思いますが、下はしばらく見なくて大丈夫かと。スポンサーフォーメーション含めて化ける要素はたくさんあると思うのですがこの環境では動きも鈍いかなあ。

8984 大和ハウス・レジ 419500円 4.01% 1568億円
特に心配してませんが、スポンサーの大和ハウスが色んなところで突っ込み気味なのが気掛かりです。成長力は限定的であるものの、4%前半の利回りで十分と思うんですが、ベンチマークプレイヤーからすると頭の痛いところかもしれません。

8985 ジャパン・ホテル 50400円 3.76% 1321億円
2万円台の時にスーパーオヌヌメし続けましたが、その甲斐があった(涙)。私的にはフリーランチと言ってもいいくらいの株価動向でした。ここから先の数字は前年対比で考えると厳しいですし、消費税の影響、賃上げの影響、もろもろはあるかも。でも、これだけ上がったのはマーケットのホテルアレルギーが少しは消えたということなんでしょう。ダウンサイドが少ない運営は好きです。

8986 日本賃貸住宅 64500円 4.90% 951億円
他の住宅REITに比べると経済合理性の悪い物件が多いので常に評価は辛め。外部成長をどうするか。一番悩ましいのはこのREITなんでしょう。新規取得物件はガチで取りに行ってるだけに50bpのファイナンスコストって大きいのよねえ。

8987 エクセレント 123300円 3.97% 1387億円
テナント退去の噂は常に出てるので特段気にしませんが、こういう局面で置いて行かれるのは興和不動産が地味すぎるのがいかんのか?確かにIR含めてやる気のなさというか新鮮味がないのはネガティブですが、いつも通りじゃまいか。名門っちゃ名門ですが、みずほ系のデベはみんなそう言われるのも事実。

3226 日本アコモ 708000円 4.06% 1633億円
この時点で5700文字超えてます。三井不動産系の住宅REIT。大川端の含み損があんなでもこのバリュエーション。一時期に比べると神通力は明らかに落ちてきているというか他のREITが運営がこなれてきたというべきか。でもこのブログでは全力で住宅REITを応援するコンテンツを準備中です。

3227 MIDリート 234600円 5.16% 431億円
手遅れならんうちに次の手をと思いたいが、手遅れにならん限り次の手を打たないのも日本企業の特色です。京橋+松下ってのかいかんよなあと。相応の折り込みだとは思ってますが正直、交通事故が怖い。

3234 森ヒルズリート 698000円 2.97% 1933億円
65万円からここまで重かったですね。EPSの成長力という意味ではもっとも安心して見てられるREITです。やっすいわーって言ってた時期が懐かしい。今はまあこんなもんだと思います。当面は森ビルが賃料払うからなあ。まさに社債みたいなもんです。3%って考えると安いのか。

3240 野村不動産レジ 545000円 4.50% 876億円
なんでこうなってしまったのか。高値買いがボディブローのように効いている。いっそのこと非上場化して全部プラウドとオハナの分譲マンションにしてしまったらどうなのか。

3249 産業ファンド 877000円 3.64% 1372億円
個人的にあの話は一長一短だと思うのですが、マーケットとしてはネガティブ一色だったということで。この際、三菱商事グループであることをもっとアピールしては如何かなと思う一方、どうしようもない物件を普通の利回りでバリュエーションしてしまうのが目に見えている。EPS伸ばせるかは分らんですが、ある意味では何もしてない割にもっとも出遅れ状態にあるREITかもしれません。

3263 大和ハウスリート 790000円 3.91% 968億円
大和ハウスリートがスポンサーの物流中心+商業のREIT。大和ハウスの商業ってあんまり聞いたことがない?まあ造る方が主ですし、そんなにブランド化も成功してないのでさもありなん。財閥系に比べると見劣りする感はありますが、運営自体はオリックスと似たり寄ったりかなあと。物流は長期固定で特に問題なし。何か問題あってもまあ吸収できるレベルだろうと思ふ。

3269 アドバンス・レジ 227000円 3.96% 2815億円
ついに住宅REIT最低利回りまで躍り出てしまった伊藤忠系の住宅REIT。お父さんは本当に嬉しい。これまでのところ一番誠意を感じられる運営なのでぜひともこのままのADRでいてほしい。現物マーケットがこれだけ過熱しててもこれ以上の突っ込みは限定的なので1年くらい何もしなくてもそんなに手遅れにはならないし、みんなもそんなに冷たくならないと思ってます。実務の人はそうもいかないんだろうけど。

3278 ケネディクス・レジ 227600円 5.12% 550億円
意外に上昇しきれないケネディクス系の住宅REIT。なんででしょうかね。単純計算すると利回り5%越えてますが、色々コスト考えると正直利回り水準はもっと低いです。特に色がないREITなんで彼らがうまく行くときは日本賃貸とかスターツも問題なく付いていけるんじゃないかなあと。

3279 アクティビア 829000円 3.74% 2059億円
東急不動産系の商業、オフィスREIT。好き嫌いが激しいというかこのREITのどこに着目するかでバリュエーションが全然変わってくるせいか株価もとても荒っぽいです。でもなんだかんだで中堅+アルファのREITは4.2%まではあっという間でもそれより下には突っ込まなかったのが2013年だったような気がします。先日のPOもなかなか衝撃的な内容でした。でもああいうのは嫌いじゃないです。なんだかんだで現物マーケットで広いですよね。

3281 GLP 102800円 4.12% 2156億円
利益超過分配込の分配金なのであまり鵜呑みにできないとこもありますが、シンガポール政府公社がスポンサーなんでかなりがめつい分、バリュエーションはまあ悪くない水準にある時が多いです。物件面、LTV面でちょっとプロロジスに劣るかなあというのが本音。2014年はどんなアクセルの踏み方をするのだろうか。

3282 コンフォリア・レジ 742000円 4.37% 500億円
東急不動産系の住宅REIT。利回り格差はまさにそんなもんだと思います。東急不動産は今年牙を剥くのかどうか。今まで通りの付き合い方だと嬉しいのですが、規模が小さい分、REITアンフレンドリーなPOをしようもんならダメージもそれなりに大きいような。サイズの分、ディスカウントされている気もしますけども。

3283 日本プロロジス 1006000円 3.63% 3146億円
もはや物流リート代表。米プロロジスのノウハウをファイナンス面でも叩きつけられた感じです。あのスピードで成長するとはちょっとびっくりでしたが、やり方がやり方なんで多少のスピードダウンはやむなし。このままだとスポンサーの開発が追い付かない。一定の成長率が見込めるREITってのはやはり高評価されます。

3285 野村不動産マスター 108400円 4.76% 1805億円
こんなもんだろうなあと思います。野村オフィスよりも次の一歩が見えにくいのが難点。企業文化からもそこが見えていれば一気に攻めることができる会社だと思うのですが、ただいまお悩み中なのかなと思ってしまう。

3287 星野リゾート 663000円 3.98% 134億円
なんだかんだ言っても投資機会ってあるんだなあと星野RとイオンRで思いました。世の中不思議だ。どっかで星野リゾートが目立った失敗するまでは大丈夫でしょう。まだニッチなところでしか勝負してませんし、小さな苦労もあるようですが、問題あるようには思えない。

3290 SIA不動産 401500円 4.69% 302億円
何が悪いって情報ダダ漏れだったのが本当に悪どい。まあ話を拡散させるのはたいていバイサイドの人間だったりするので、あの手の人はほんと反省してほしい。

3292 イオンリート 129200円 3.71% 1227億円
インデックスイベントを経てやっと日本リテールファンドと同じくらいの利回りになりました。こっちの方がやや割安な感じ。なんしか目線が固まるまで時間を要すると思いますが、12万円以下にはならないかなあと。なんであんな割安なところで放置されていたんだろうか(とか言ってると落ちてくる)。

Jリートフェア2013 行ってきました!少しだけ希望が。。。

た17時半過ぎに知り合いから電話で「どーすか最近?そいやJリートフェア2013
行きますか?」と言われて思い出しました。

 

そうそう申し込んでたなと。精神的に朝イチは無理だが、イベントだし行かざるを得ない、ぶっちゃけ、家出る直前まで「あーやっぱ止めようかなあ」とか思ってました、ごめんなさい。

 

というわけで義務感100%で参加したのですが、明らかに来場者の年齢層が若返ってました。いつも見かける美男美女のカップルはともかくとして(てか色んな意味で目立つ)、業界研究してる風の大学生もともかくとして、ZAIとか億の近道とか買ってそうな方々がいつもより多かったのが印象的。

 

各REITのブースの構成は相変わらず説明会資料+ノベルティ、スペースは狭っ苦しいし、しかもブースの並び順が相変わらず意図の分らない順序でゴチャゴチャしてるし、無料のランチもいつものサンドイッチとコッペパンですが、なんとなくいつもと違う感じがありました。

 

私自身がここ1ヵ月ひたすらアウトプットを強いられてきた反動もあるのか(ブログなんて書けませんよ)、各REITの説明会も熱意がこもっていてスムースに話がインプットできましたし、少なくとも私が参加した時間帯はどこも社長さんが来てました。こういうのすっごい大事。

 

金融商品の性なんでしょうがありませんが、上昇したからJ-REITが注目され、保有銘柄が上昇したから投資家の方がこういうフェスに興味を示してくれてるわけで、じゃあ明日からJ-REITがドカドカ上がるかと言われれば、これだけで新規投資家が増えるわけありませんし、それは過去の経験からもほぼ間違いない。でも理解が進むことで押し目買いとか保有してない銘柄に興味を示してくれると嬉しいです。特に東証REIT指数1200ptくらいで買ってくれると嬉しい。あと私のブースでQ&Aコーナー作ってくれたら気合いれて資料作っていきますよ。でも覆面でお願いしますね!

 

そいや参加を取りやめた森トラストリートは結局公募増資の発表はなかったですね。あのタイミングでの不自然な行動は絶対にフラグと思ったのですが、いずれにしろあれだけLTV上げてればやらざるをえないでしょう。配当金をどこで落ち着かせるのか17500円維持できるのかなあ。

 

【やるのか?】GPIFがJ-REITを取得する模様!?【やっちゃうのか?】

3段ロケットの3段目点火!

 

ファイアー!!

 

といった感じのマーケットでしたが皆さんいかがお過ごしでしょうか?inzaiです。

 

J-REITがこんななので気分は良いですが、仕事がかつてないほど忙しい、というかギリギリの綱渡りの連続で神経がすりへりまくりです。3連休なんか休みまくり。寝不足ではないのですが、とにかく休養取らないと気力が戻ってこない。年なのかなあ。

 

ちなみにGPIF出動は本当の意味で3段目、あとは慣性で飛んでいくしかないわけで重力とか摩擦とか本当に大丈夫か?大気圏抜けてんのか?という不安はかなり大きいです。要は将来像をどうしっかり見せるか、見えなくなれば不安だけど、見えれば安心する。オリンピックもそうですが、そこの透明度だけで動いてる相場なんで下期も当面はしんどいのでしょう。

 

本日のネタだった法人税軽減とかGPIFの資産配分見直しとか目新しさ皆無ですが、そのネタをあそこまで堂々と言い切れるあたりが逆に新鮮でした。あれ?おれが知らない新しい何かなのか?的な意味で。あそこまで極端な動きをするってことは何だかんだでJ-REITに潜在的な需要あるんですかね?反応の速さ、突っ込み加減といいヘッジファンドの香りしかしなかったのですが。

 

J-REIT分析 2013年8月18日(年末に向けて)

ほぼ2週間ぶりのブログです。こんばんわ!!!

 

空元気のinzaiです。そもそもポジション傾けたくないなあという基本スタンスにこのボラティリティ。どうしろと言うのか。前向きにポジション作ろうかという気持ちもあったのですが、ここまでトレンドが出ないとどうにもなりません。

 

どこの新聞のように「アベノミクスで不動産株が買われました」「短期的な利益確定で売られました」「アベノミクスで(ry」というコメントを交互に繰り返して許されるなら何も苦労はしないのですが、そんなことやってたらゴリゴリと利益と精神が削られていくので、こんな時は休むに限ります。

 

6月末にエマージング株とコモディティをばっさり切ったのはブログの通りでして、その判断は中国株以外は間違ってなかったと思ってますが、本音で言えばその中国が誤発注で爆騰としたときはちょっと後悔しかけてました。短期的には買い時だけど中長期的には改めて仕込み所を探る時期と思ってたのにー、と。ただ、その後の不良債権増加の銀行決算を見るとまあ逃げて間違いではなかったのかなと(心ブレまくり)。

 

とはいえ、星野リゾートが上場したあたりからほとんどポジションポジション取ってませんので、年末に向けてそろそろ真面目に分析でも始めようかなっという今日この頃です。

 

NBFなどの6月決算銘柄の決算発表がほぼ一巡し今年前半を振り返る材料が揃いましたが、J-REITってのは何と言うかこう貪欲さに欠けるなあと。特にNBFとJREは海外投資家の期待を大きく裏切る取得ペースの遅さ。この投資口価格水準なんだからガンガン買っちゃえよYOU!と言った投資家がいるのかいないのか知りませんが、NBF、JREともに何も目ぼしい動きがないままもうすぐ9月になってしまうなんで誰も思ってなかったでしょう。

 

JPRなんて何かを勘違いされたかのような株価水準で10年に一度のチャンスで産業ファンドのように開発案件買ってスポンサーの負債を一掃してしまえば良かったのに坊主。なにか本命物件のリーシングアップを待ってたのかもしれませんが、投資家の期待に答え続けないと落ちてしまう株価だけどそれはそれで構わないと思ってたのか。

 

ここ5年で酸いも甘いも経験したJ-REITらしいと言えばJ-REITらしい投資行動ではあるんです。内部留保を作れないJ-REITからすると株価が高いところでファイナンスしたところで次が難しくなるだけ。それだったら中期的な目線で毎年一定の水準で物件を買っていくほうがREITに資する。そう割り切ってしまうのもあり。そしてJ-RETIからすればそれこそが有言実行。外国人の期待に戸惑っていた社長の方が多いという話もまま聞きます。LTVを水準を引き下げつつ、市場が温まってきたところでずっと我慢してた売り主から出てくる物件を拾う。それがもっとも安全運転なのは分りますが、このままだと1500pt超えで指数安定は期待薄かなと思います。

 

なんだかんだ言ってもアメリカと比べて不動産のマーケット層が薄いのがJ-REITにとって良くも悪くも思い切った行動を妨げてます。US‐REITは中堅でも2000億円単位で私募ファンドのバルク買うとかそんな規模の話は2週間に一回は聞きますが、日本ではそんなの出てきませんもん。入札やっても同じような連中がいて大きな案件になればなるほど、入札よりもババ抜きに近い感じになってしまう。古いところだとJTの東品川、今年だと日本プロロジス、ソニービル、渋谷フラッグ、軍艦ビルなんかが代表的な売買事例でしょうけど、お金出せばこのくらいのビルがガンガン買える国ではない。渋谷フラッグの価格を出せるならどの物件でも買えると思うんですけど、売主の心の底では「いま売ったら同じレベルの物件は二度と買えないかも」という気持ちがあるんでしょうか。

 

J-REITの投資家需給で言えばやはりNISAに注目したいところ。確実に税負担がありそうな高配当型は一定のニーズがあるはずなので、グローバルREITともどもお金は流れるんじゃないかと。ここでノーロードのインデックスファンドなんてまず売れないはず。J-REITに回すお金は余った資金を回すのか保有している投信を解約するのかでシナリオは変わってきますが、ここら辺で仕込んでおけば1月2月はおいしい思いをできそうなんで、個人的にはそこで確定した利益をNISAに回そうかなと思ってます。百万円で得られる利益なんてたかだか知れてますし、上がっても上がらなくてもその分の調整は4月以降にありそう。

 

個別銘柄の動向を見ていくと先日決算発表したNBFは今年12月期が17300円で来年6月期がドカンと落ちて16000円。これは三井生命がお茶の水から出ていく影響などもありますが、むしろ大口2件を考慮してもこの程度というのは安心感があります。ファイナンスするのかどうかは、テナントの埋め戻しの感触を試しつつになるんでしょうけど2年後17500円ってのは堅い水準なのかなかと。

 

一方、JREは有楽町電気ビルジングが固定資産から棚卸に振り替えられたときは「まじ勘弁」と思いましたが、非上場REITが買ってくれたんで良しとしたい。どうせ東新宿か西新宿のオフィスが区分で入ってくるでしょうから投資家の期待が急速に改善するとは思えないので、いいとこ16000円くらいか。NBFとJREがマーケット引っ張ってくれないとなあ。

 

住宅REITは消費税次第、最近株価が重たいのはこの影響が大きいんじゃないかと。5%くらいは配当金を圧迫するイメージでしょうか。案外きつい。分譲マンションはまちがいなく息切れするでしょうが投げ売りはもうちょっと先。そんなに心配はしてません。

 

と書いてきましたが、やっぱりセクター毎に話をしてもしょうがありませんね。やっぱいつも通りオヌヌメランキングの方がしっくりきます。

 

あと、なんだかんだ言ってもアメリカ様次第ですよ。利上げモードはまじ辛い。J-REITよりもシンガポールとオーストラリアに直撃するだろうからそれから考えても遅くないでしょうし一巡すればREITも再び配当商品として魅力的になると思うんですがまだ我慢でしょうか。