J-REIT」カテゴリーアーカイブ

というわけであとがき&所感

inzaiです、こんばんわ。というわけでREITについて語る機会を頂戴した全チン51号、楽しんでいただけましたでしょうか?

え?有料noteはちょっと嫌???でも、まあ、そうですよね、お気持ち分かります。別に私にお金入ってくるわけじゃないし、1st EditionでたばっかりのData Center Handbook(1.4万円)の方が勉強になるかもというのは理解できます。でも、結構気合入れて参加しましたよ?

それはともかく、スポンサーの中の人、REITの中の人、こんな気合入ったREIT関連のnote書いているリアル世界観さんとのディスカッションは楽しかったです。2時間×2回のディスカッションと十分な時間があったにも関わらず、専門家ばかりなので話の転回(展開じゃなくて)も早く十分に語り切れないところもありましたが、それでも最終稿に至るまでかなり削ってあのボリュームですからね。なまじキャリアが長いとREITとはなんぞやってどこから話せばいい分からなくて、このブログでも触れる機会がなかったのですが、4人もいてディスカッションの軸があるとやりやすかった。不完全燃焼になったところはこのブログでたまにネタにしようかなと思ったり。

この話を頂戴したきっかけはクソ物件オブザイヤー2020リート・ファンド賞受賞記念投稿 Jリートはゴミ箱なのか?永久保存版、なわけですが、その記念投稿だって酒飲みながらジャイアントキリング読んでて、ちらっとTwitter見たら「あれ受賞してる?ゴミ箱?いやいやゴミ箱なめんなよ!」というノリで書き上げたもの。それから忘れたころにデベ夫人さんから「興味あります?」みたいな話を頂戴して、なんの打ち合わせもないまま「さあやりますか」みたいなノリで、ああ思い出しました、15時以降に開始しましょうと言われたので、15時で良いのかな?連絡来てないよね?と思いつつ全宅ツイは怖い人ばかりなので15時にセットしてたら、アンニュイさんが来なくて「え?時間決まってないよね?15時以降なんで夕方かと思ってた」みたいなこと言われて、なにここ?インド?ベトナム?不動産屋さんってこんなの?みんなB型かよみたいな、こういうノリ久々でほんとあっという間に時間が過ぎました。こういうイベントが人生でまだ残ってるとか長生きしてよかった。

今回こういう機会があって最近つくづく思うのが、情報の流れがまた変わって来たなと。インターネット黎明期までは、マス層にリーチしてる新聞、TV、ラジオのオールドメディアが力持ってて、でも世の中の流れはあるべき方向にしかいかない歪な世界があって、その後、ググレカスに代表されるような正しい情報はネットで探せば落ちている時代になって、良識ある人にとってはとても良い流れだった。でも、キュレーションサイトに代表されるクソサイト、嘘情報が検索トップに来るようになってネット変じゃね?という感じなり、さらにスマホ全盛期でSNS、要はTwitter、インスタ、noteのようなプラットフォームが軸になり、それはそれでよかったけど、そこも情報商売組が入ってきて、さらに各プラットフォームの断絶が激しくなって、今はちゃんとした人がちゃんと情報発信して、それを望む人が受け取るのが少しずつ難しくなってきてる気がします。このサイトがちゃんとしてるなんて口が裂けても言えませんが、情報の受け取り手としてバイアスのかかってない情報を探すことが難しくなってきてる。このブログの頻度が落ちているのは、それとはあまり関係なくとにかく仕事が忙しい、週末も実家帰らなけばならない、みたいなのもあるのですが、いや、やっぱりなんかどこに向かって情報を発信しても情報が発散してる感じが更新の遅れに繋がってるのは事実です。

まとまりがなくなりましたけど、このブログは今後もニュートラルな運営を続けて、J-REIT市場が急落すればテンション上がって更新頻度が上がるはずです。どうぞ末永くお付き合いくださいませ。

週刊全宅ツイに参加しました!よろしくお願いします。

全宅ツイからいらっしゃった方、初めまして。inzaiです。

そして、従前からこのブログを見てくださってる方、おはようございます。冒頭の挨拶がなんのことか分からないと思いますので説明いたしますと、不動産専門家が匿名であれやこれや語る全宅ツイのnoteにお誘いいただき、REIT特集である今週号に参加しました。途中から有料ですが、このブログでは書くことのないREITとは何ぞやという基本的なところから、昨年のNBFの大型ファイナンスでどんなことを考えていたのか、過去最大級のボリューム(らしい)で語っておりますので、ご一読いただき、ぜひ有料コンテンツも購入いただき、そして寄付コメントで感想など述べていただきますと私が大喜びします。買っていただいても私にお金が入るわけではありませんが、REITこそが個人投資家向けの最高の金融商品だと思ってこのブログを続けている人間からすると、過去最大の売上を叩き出してJ-REITの認知度を少しでも向上させたいと思ってます。恐らく税込540円くらいだと思うのですが、ドラフトはA4で25ページくらいあり、ファシリテーターのデベ夫人、アンニュイさんが、もう一人のJ-REIT関連ゲストのリアル世界観さんと私から上手く情報を引き出してくれ、それなりにエンジョイいただけるかと。全宅メンバーではない私の参加はこれが最初で最後です。よろしくお願いします!何卒宜しくお願い致します!!(必死)

さて、全宅ツイ読者様向けに、簡単に説明しますと、このサイトはJ-REIT中心の資産運用ブログです。コンテンツの目次はこちら、頑張っているがブログ、その中でもJ-REIT分析は個別銘柄分析を中心に気合が入ってます。

個別記事で言うと、クソ物件オブザイヤー2020リート・ファンド賞受賞記念投稿 Jリートはゴミ箱なのか?永久保存版2021年J-REIT10大予想、とかご覧いただけるとこのブログが目指す方向をなんとなくイメージいただけるかと。

全チン有料向けコンテンツの最終行でパスワードつけて、久々のJ-REITオヌヌメランキングなぞ作成しようかとも思ったのですが、日々の更新が難しい中でそこまではさすがに難しく、これまで長くお付き合いいただいてる方もいらっしゃるので、それやる時は普通にやるのかなーと。

いずれにせよJ-REITが大きく動いた時は(昨年のコロナ騒動の時とか)仕事で死にそうになっててもかなりの確率で更新しますので、そういう時はこのブログを思い出してくれると嬉しいです。

 

さてREITは好調ですが、来年度に向けてどうするか

花粉症が落ち着いてきて体調が改善傾向。inzaiです、こんにちわ。数年前まで、寝る前のリラックス法とか意味わかんない、風呂入って歯を磨いて布団に包まれば数分で寝れるでしょ、と思ってましたが、最近は仕事の重圧が大きくなってきてるせいか、単にこれが寄る年波という奴なのか、速やかに睡眠導入できないことが増えてきました。数日リラックスすれば、寝れるようになりますが、数週間ずっと仕事でピリピリしてたら脳みその切り替えが鈍くなって眠りが浅く疲れがたまりやすくなります。しかも花粉症の季節にこれってもうほんと働くの無理一歩手前。以上、ブログ更新頻度が著しく落ちている理由でした。

J-REITは激しく売られた東証REIT指数2000ptを再び超えてきました。正直上手く行き過ぎている感じが少しあります。住宅銘柄の強気な見通し、どの銘柄でも見られる物件売却による利益水準の維持(そして価格)、NBFの南青山や福岡リートのそこそこの主要物件の売却に見られる極めて合理的な判断など、投資家の期待に応える動きが続いておりそら評価されるだろうなとは思うのです。それはそうだろうと。

ただ、自然体で運営するからこそ長期的な目線で運用できポテンシャルを最大化できるという面もあるので、短視眼的な動きが必ずしもバリュエーションの伸びを正当化できるか微妙なところ。これまで、そういう投資家の期待よりも自社の利益、理屈優先でやってきたからREITが伸び悩んできたのも事実なんですが、それは本気を出せば俺たちすごいぜ、分かってる人は分かってるだろうけどいうのがなくなるのは、コロナが正常化したときにどうなのかな、うまく切り替えることができるのかな、そういう不安があります。ただでさえ、ESGの小手先な対応に過度に頑張りかけてるREIT銘柄が増えてる中でどうなのかなー。

東証REIT指数は1940pt超えへ!!

inzaiです、こんばんわ。東証REIT指数の全面高が止まりません、ってか日経平均30,000円超えだしビットコインも半導体株も強い。上値目途が存在しないいわゆる「壊れたマーケット」になってて皆さんウハウハなのではないでしょうか。これでコロナが収束すると娯楽系にはお金がすごい勢いで流れていきそうです。それを見越してホテルの株価もうなぎ登り。ファンダメンタルズは全然追いついてないので株式投資やってる人とそうでない人の二極化がさらに進んでます。

こうなると政策変更、増税等の政治的な圧力が気になりますが、それを早めに見越すのも株式市場。日本株はピークアウトした雰囲気はあまりない(とは言え指数の割に上がってない銘柄も多い)ですが、米株はテスラしかり再エネ系しかりちょっと調整が長引いてます。金融緩和の引き締めが止まった場合に逆噴射しそうな、実需が追い付いてない話題銘柄が弱い。株なんて常に上がりすぎて下がりすぎるものですがポジションは少しずつ調整していくのが生き残るコツなんじゃないでしょうか(と自分に言い聞かせる)

 

12月末の三鬼商事オフィス空室率と予想大会の結果発表!&オフィスREIT

緊急事態宣言で飲食店支援が急務。inzaiです、こんばんわ。神楽坂の飲食店を支えるべく日夜テイクアウトを注文しています。嫁さんも乗り気で夫婦仲にも効いてます。それでも日々、閉店する店が増えており軽子坂なんて3割しか残ってないのではないか。文化の火が消えていってる。

さて、2020年7月に集計した2020年末の三鬼商事都心5区空室率予想大会の答え合わせです。アンケート中はGOTOトラベルとGOTOイートでテコ入れされつつあった日本経済と見えないワクチン開発への絶望が入り混じった局面でしたが、現実の年末は無常。ワクチンが出来上がったものの日本への供給は後回しとなり、コロナ第三波と緊急事態宣言目前でお先真っ暗。そんな中で発表された2020年末の三鬼商事の都心5区オフィス空室率は4.49%

アンケート中に確認できた数値は6月末の1.97%でしたから随分と上昇しました。一番近いのはショーンさんの4.08%、二番手がとっくさん@おふぃす屋さんの4.07%。ちなみにとっくさんはオフィス空室率予測を生業とするプロなのでnoteを買うといいです。4.49%より高い予想は5.0%と32.88%なので如何に予想外に悪化したのか分かります。本大会では副賞も用意していたのですが、さすがに40bp以上乖離しているのはニアピンどころかグリーンにも乗ってないよということで、次回以降に持ち越しといたします。

しっかし、オフィスセクターの動きはマジ分かんねえというのが本音。シクリカルに弱い新横浜ではトーセイリートの旗艦物件である新横浜センタービルから富士通コワーコが退去なんて話もありますが、空室率は2.85%と悪化幅は限定的で賃料は未だに上昇してます。

よりグレードの高い東京オフィスを対象とするCBREの3Q空室率は0.9%と1Qの0.6%から僅かな悪化。潜在空室率は2.2%→4.4%なのでこちらもそれなりに悪化してますが、ここから半年先はマジで分かんない。

確かなことは、2020年初までのクソ強いオフィス需要を引っ張っていたのはインバウンドとITベンチャー、そしてホテルとレジの開発によるオフィス滅失でした。通常時であれば普通のサステイナブルなテナントは入らないビルですらテナントが入居してしまってたわけで、その反動で一気に空室率が上昇したと考えるべきでしょう。なので空室率が1%台から3.5%までの上昇はREITからすると稼働率面では無視しても良いかなと。不自然に賃料上がってよかったねー、ボーナス期間だったねー、みたいな。

なのでこの半年は履いてた下駄が脱げただけ。ここから先は、大企業がようやくオフィスをどう構えるか戦略を固めて、本格的に床を減らしに来るでしょう。更に2022年以降はクオリティの高いオフィスの供給が2026年まで続くわけで、その中には「予定通り」Sクラスビルに数年~5年入居して新規ビルに移るテナントもいます。本格的な玉突きがいよいよ始まります。シクリカルに弱いはずなのに頑張ってるエリアが崩壊するとすればこれから。

ただこれまでと違って読みにくいのは、2012年以降のオフィス苦境を知ってるデベロッパーが「開発するならハイスペック。大規模ハイスペックならテナントは埋められる」と言わんばかりに、Sクラスビルばかり供給しようとしてくること。3.5万円払えるテナントが少ないことは既にコロナ前に証明されてしまったわけで大規模ハイスペックビル間の競争がどうなるのか、そして大規模ハイスペックビルから2段階落ちるJ-REITが保有するA-ビルにどんな影響があるのか。

普通に考えればS→A→A-と影響があるもんですが、Sがこれだけ多いとどうなるのかな。六本木ヒルズあたりの賃料が3万フラットになれば良いのか?そんなわけないよな。やっぱコアエリア以外のなんちゃってSクラスの賃料をAに落として頑張るしかないのかな。実際、豊洲ってそんな感じだよな。でもデベロッパーは新築オフィスの賃料下げないよな。あとA-に頑張って入ってるテナントがAに移転できるわけないよな。もちろんクラス間で完璧に断絶されてるわけじゃないけど、今までより断絶感あるなあとか、ぶっちゃけ住宅の方が賃料取れそうだけどこれって2011年あたりの都心物件全滅の前触れと同じ状況じゃないとか、色々考えてしまいます。

いまJ-REITで一番割安なのはオフィスREITですがそれは市況悪化懸念というよりそういう先の読みにくさが大きいのかもしれません。ケネディクスオフィスやプレミアは相当保守的に業績予想を作っており、分配金をあと10%くらい保守的に見れば歴史的な低迷期に並ぶくらいです。賃料の下落、ダウンタイムを含めると瞬間風速的にはもうちょっと下がりますが、それでも4.5%-5.5%の銘柄がゴロゴロしているのはなんだろう。押し目待ちなのか。いや、確かに地雷を沢山抱えたオフィスREITもあるのでその選別は大事ですが、いつも通り見えない敵と戦っているJ-REITになってきているのかもしれません。

あと近いうちに2021年末オフィス空室率予想大会やりますので是非ともご参加ください。