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Chart Break! 東証REIT指数が年初来安値を一瞬更新

今日はとあるセミナーでトラウマをほじくり返され続けました。inzaiです、こんばんわ。いやもうほんとヤレヤレ売りとかナンピン禁止とか心が痛い。

そんな反省が活きてきそうなくらい荒れかけているのがJ-REIT市場。今日は4月14日に付けた1726.89ptを一瞬だけ割りました。そこでピタッと止まったのは面白かったのですが、戻りも限定的で愛でたくサポートラインをがっつり下回ることに。ここが2番底という可能性もゼロではないです。でもチャイナショックのあとのサポートラインや2014年10月の上放れとかそういう節目をブレイクするまさに転換点となる可能性もあります。出来高は5月末すら上回っており何の抵抗もなくズルズルという感じではないのは良い事ではあるものの月半ばだとまだ毎月分配型の売りも残ってそうだし、ここで自然に反発というのは期待していいのか微妙。昨日書いた阪急リート&アクティビアも下落継続だし今のJ-REITはまさに落ちてきたナイフ。ここで掴むのは勇気いります。ずーーーとJ-REITにはネガティブでしたがこの辺からそろそろ真面目に分析してポジション作り始めてもいいのかなと思い始めてきた水準。やっときたよー。

本日は奇しくもFOMC待ちで期待100%織り込み済みの割には今年最大級に米債のポジションが偏ってますし、先ほどのCPIはまさかの大幅下ブレでドル安進行。もうどっちに行ってもおかしくない状況で、ひょっとすると頭を整理するためにポジションを手仕舞いラッシュが来たりなんてワクワクしてます。サプライズインデックスがボロボロの割りにリスクオン状況が続いているのでやっぱりマクロに逆らっちゃいかんなあと動きになったりしませんかね?

 

インベスコの自己投資口買いおめ!そして5月決算銘柄…

信じられないことにもうすぐ今年も半分終わり。inzaiです、こんばんわ。去年も同じこと書いてた気がします。

にしても毎月分配型投信からの資金流出、まじでしんどい。大量供給とか金利上昇に備えていたら思わぬところから伏兵です。国交省と金融庁ってほんと仲悪い。昨年一昨年のIPOラッシュが酷いことになって国交省だって反省していて、せっかく関係各所と調整して実質的に利用不可だった自己投資口の解禁までこぎつけてこれから少しずつマーケットも回復していくかもしれないと思ってたら、金融庁財務省サイドからこれですよ。REITをターゲットとしたとしか思えないあの警告。日銀、政府、国交省が頑張ってバブルを維持しようとしていたところに、思い切り足を引っ張り始めました。財務省としてはいつまでもこんなジャブジャブな市場なんて不健全と思ったのかもしれませんが、さすが役人、嫌がらせのタイミングはピカイチ。救いがないのは彼らは彼らなりの正義を貫き通しているだけなんですよね。まさに正義の反対また違う正義ってやつです。はあ。

そんな中、インベスコが自己投資口買いを発表。7月20日までの約1ヶ月間に上限8億円を買い入れ。発行済投資口数の1.23%を取得・償却すれば分配金は1%上昇する算段です。投資口価格がBPUもしくはNAVを下回る場合に買い入れることを言明しており、足元のNAV倍率は0.88倍なのでまだ買い入れ余地はあるものの、本日既に1%超上昇しているので、買入可能投資口数は既に減ってます。減った口数だけ分配金上昇率が低下するので要注意。

興味深いのはそのタイミングと金額。取得した期に償却しなければならないこと、取得価格がBPU、NAVを下回る必要があるので、なるべく最新のBSが望ましいことを考えると決算発表と同時にアナウンスすることになりそうです。あと今回の8億円という金額は減価償却費とほぼ同額で使い切った感じになります。1%程度の取得ならLTVにもほとんど響きませんし(0.5%くらい)悪い判断ではないですけど、CAPEXを毎期1億円くらい計上していることを考えると、キャッシュフローはマイナス。基本的には物件売却をセットにしないと永続的な実施はちょっと難しいかも。物件売却益を吐き出さないといけないJ-REITの税制度はほんとクソですね。売却益を留保できるなら、鑑定価格より高く売却し、物件取得でNOIを維持しつつ、さらに自己投資口買いもできるという最高の財務戦略が出来るのに、何にも出来ません。ここまで何も出来ないJ-REIT制度は日本くらいです。売却益は全部吐き出せとか日本くらいですよ。こんなんだからアジアの先進国で一番物価安いとか言われるわけで云々。

本日ちょっと面白かったのは、自己投資口買いを発表したインベスコは上昇したのに他のNAV倍率1倍割れ銘柄はさほど反応しなかったこと。そもそも最初の計画発表時点で多くの中小型銘柄は買われてしまってたのはありますが、この動きが自己投資口の影響をきっちり計算してあんまり効果ないと判断していて、短期筋がニュースに反応しただけか、ただそこまでお金が回らなかっただけか。

それよりもアクティビアと阪急リートですよ。5月の権利落ちからアクティビアは12営業日で上昇はわずか1日、阪急もずるずると6%超の下落。配当落ちの3倍くらい落ちてます。ファイナンス懸念なのかホテル懸念なのか、テナント退去懸念なのか。アクティビアは新橋のヤマダ電機が退去発表しましたけどあんなのずっとガラガラで系列店舗入れたり迷走していただけで時間の問題だったわけで特にサプライズないです。まあ、他の物件もかなり景気感応度が高いというか定量供給の影響を受けやすいものが多いですがちょっと極端です。あーしんど。6月決算銘柄もこんな動きだったらマジで禿げ上がります。

今月の更新は1回だけですか

J-REITマーケットがつまらない。inzaiです、こんばんわ。じりじり上値を切り下げるし、下がったと思ったら今日みたいに最後にするっと戻ってくるし、J-REITの決算は目新しいものないし、ラサールロジは強いし、いちごインフラもいつのまにか95000円超えたし、何と言うか良く分からないマーケットです。

時間軸が今まで以上に間延びしているというか、バリュエーション面で上にも下にも行き過ぎているという意味では3年くらい前のマーケットに戻りつつあるのかな。なんだか微妙に焦点が合いません。じゃあ配当狙うかと思うと、4月に続いて5月も権利落ち銘柄が急落し、ほんと配当なんて取らないほうがマシなマーケット。個人も機関投資家もみんなで配当取りにいってやられてんのかよと。そら一部の銘柄はPOしてくるでしょう警戒したくなる気持も分かりますけど、もう何がどうなってんのやら。7月権利落ちで言えばアドバンスレジデンスの利回りが3.4%でイオンリートが4.8%。アドバンスレジデンスの3年分とイオンリートの2年分が同じくらい。どっちも成長することないだろうし、こんなところでそこまで差をつけるか?という感じ。消去法的には住宅以外買うものないことは認めますよ。特にダウンサイドでがっつりやられたらサラリーマンとしては失格ですし、でもアメリカだって売られ続けたオフィス商業にリバーサルが入りつつあるんだからJ-REITだって戻っても良いのではないか。一頃はNBF、JRE以外の銘柄で作ったETF買いたいなんて話もありましたが、いまは住宅REITも除けば4.5%くらいのETFの完成ですからね。はよ作ってほしいもんです。

なんにせよ、昨日は浮動株イベントがようやく終わり、今日は訳の分からない銘柄入替で大盛り上がり。落ち着く気配がまったくありません。投信からは大量の資金流出が続き、それをカバーするようにETFの大量設定。正直なんでこの中途半端に割高な水準でJ-REITのETFの残高が増えまくっているのかまるで分かりません。投信の解約が一巡すればまたJ-REITに戻ってくると踏んでいるのでしょうか。それで銘柄間格差が縮小すると思いきやまったく正反対。エクセレント、森ヒルズあたりはえぐかった。

個別ニュースではアクティビアの新橋プレイスからヤマダ電機が撤退。インバウンド特化してすぐ止めたり、九十九電気になったり、訳分かんない状況でしたが無事退去。一瞬大井町かと思ってアレどうすんの?と冷や汗かきましたがあれはヒューリックリートでした。あの立地であれば選択肢はあるのですが、マルチにするかシングルにするか、周辺のテナントミックス見ると手間かかりそうだなあとも思う。売っちゃうのもありじゃないですかね。

 

あとそういえば東急リートからNTTデータが退去。大量供給の影響が出るとすると格落ちSクラスとA、Bクラスの優良テナント。いかにもって感じです。とりあえずは総合、オフィスはディフェンス重視を強いられますがNAV倍率0.93倍まで落ちてます。自社株買いしないかな。みんな何を狙っているのやら。

不動産格差 (日経プレミアシリーズ)

ソーラー発電所の現実&直近のJ-REIT市場

ドライバーがどうにも調子悪い。inzaiです、こんにちは。先週まで腕の力みが抜けていたのに、今週はトップの位置が決まらず、柔軟性に欠けるフォームに逆戻り。日課の素振りを怠るとすぐこれです。肩凝るとフォームが崩れます。

週末のネットは土曜日経の1面に出ていた再エネ失効の話で盛り上がり。そもそも昨年の規制変更時から1/3は落ちると言われており、具体的な数字は経産省が4月21日に出しているリリースであり何を今更感ありますし、タカラレーベンインフラのPO目論見書でも認定7600万kwに対し平成42年度の導入見込みは5500万kwとかなり落ちる見通しになっていることから特に新しいニュースではありません。

経産省のリリースからわざわざ3週間遅らせて日経が1面に持ってきたのは、タカラレーベンインフラのPOに合わせて来た、なんてことはないと思うのですがどうなんでしょう。こんな嫌がらせしても意味ないように見えますが、経産省、財務省、東証の足の引っ張り合いはJ-REITでも同じ。それがインフラファンドでも行われているのではないかとついつい勘繰ってしまいます。

それよりも太陽光と言えばこっちの方が面白い。結構やばそうなソーラー発電所が見つかる。かなり雑な工事も多いのではなんて言われてましたが、山肌削ってこんな急傾斜に立てるとかマジですか。

たけのことか可愛いもんです。

で、認定失効が影響あるかどうかで言えば、特に問題ないです。上記事例は極端ですけども、短期開発売り切り型の案件も多く、コンサルによっては誰も手を挙げず何回も回ってくる、不動産では良く見る光景が繰り広げられていました。そういうよろしくない案件だけは関係者全員が懸念しており、無事に失効を迎えたことはむしろ喜ばしい。急激な開発案件増加で家計負担も馬鹿馬鹿しいくらい増えており、ここでブレーキ踏んだのは英断です。失効してでも(要は新しいFIT価格)時間をかけてじっくり取り組んだ方が総合的に収益性が改善する案件もありますし、これで再エネ移行が失敗したとかそういうのはまったくありません。

悩ましいのは2点。

既稼動案件の希少性が高まってインフラファンドの取得価格が上昇するかもしれません。今回のタカラレーベンインフラは3月取得予定をわざわざ5月に仕切り直した(スポンサーが下方修正出しました)のはそういうロジックもあるのではないかと。ラサールロジポートはLTV38.7%から45%に引き上げれば巡航DPUは10%成長すると言っているのに、タカラレーベンインフラは資産倍増ファイナンス&LTVを45.4%から51.4%に引き上げてそれでもDPUの成長は+16.7%。しかも固都税含むと伸びは鈍化。ほほうという感じですね。なおタカラレーベンはこの売却のマージンが40%超。それなのに株価ほとんど反応してません。

あとは今回の失効で太陽光の周辺ビジネスがどうなるか。しょっちゅう倒産の話が出ている太陽光ビジネスですが、そもそも作ったらしばらくメンテ不要なのでそらそうよという話。今回の件で見通しが狂う会社なんてないと思ってますが、それでもゼロとは言えない。パネルはいずれ定期的な交換需要が発生するので10年くらい我慢すれば良いだけの話(きついけど)だけど開発業者は縮小するだけなんで畳んだもの勝ち。事業者潰れても全然株価に影響ないので問題ないでしょうけどいずれ人手不足の話がボディーブローのようにインフラファンドに効いてこなければ良いけども心配です。

J-REITは戻り一巡感。毎月分配型投信は公募投信上位15本のうち11本を占めており(残りはETF3本と3ヶ月型1本)、金融庁長官のコメントによる売り止めの影響を4月にもろに受けましたが何とか戻ってきました。これからの月中の分配期間にどんな影響があるのか。少なくともプラスの影響はない一方で、J-REITの純粋パッシブにお金が入ってきてくれればそれが根付いてくれれば、J-REITとしては最高の展開です。そうすれば、投信だと3.5%の分配金しか出ないけど、個別で買えば4%、5%台の優良銘柄もゴロゴロしてることに気付いてくれる人も多いでしょうし、押し目買いには大きな期待が持てます。J-REITには順張りなんて要らないんですよ。投信に比べて利回りが高い分、とにかく逆張りして資金コントロールしておけば同じくらいのパフォーマンスは問題なく出ます。余ったお金で海外REITでも買っておけば良いんです。

J-REITはこういうプレスリリースを集めてくれるTwitterもあるので情報収集も簡単です(宣伝)

なお某Mコンサルからはこの本を薦めてもらいました。概念的に把握でき分かりやすい。
太陽光発電システムの設計と施工

東証REIT指数がついに1,750pt割れ!

上がる要素がない。inzaiです、こんばんわ。なんとかこの1週間は1760ptを維持してましたが、今日はズルズルっと行きました。年初来安値おめ!年初からずっとネガティブだったこのブログも少しはやる気が出てきました。

利回りで見るとそんなに悪くはなく、東証REIT指数の分配金利回りが3.9%弱。スポンサーの名前が良くて資産規模は上位に劣る、いわゆる準大手と言われる銘柄が軒並み4%です。5.5%を超える銘柄もちらほらありますが、ここら辺は分配金の水準を維持できるか微妙なところ。パンパンの稼働率、下がりきった金利コスト、高いまま落ちて来ない現物不動産価格、忍び寄る修繕コストの積み上がり、各セクターのシクリカルなピークアウト。訳分かんない下方修正は例外としても、バッファのない小型にとっては下方圧力が強いですし、大型銘柄にとっても向かい風が吹いているのは間違いありません。前回のピークアウトの時は、大型銘柄はポートフォリオ分散効いているから大丈夫とか言ってて、NBFの下方修正からガタガタって来ました。少なくとも、今回も大量供給に対して備えていたREITなんてのは聞いたことないので、風の吹くままに影響を受けるのではないかと。

と言っても、それまでには一山、二山あるはずです。住宅REITが買われすぎな一方、意外と新築オフィスのリーシング状況が良い、物流も既存物件はあまり影響が感じられない。このあたりのロングショートの巻き戻し、そしてそこからの再度、Fly-to-Qualityとか普通にありそうですよね。

そういうバラつき感に加えて、今日も勉強会でそういう話があったのですが需要を食い尽くしたあとの売りって本当に怖い。とことんまで売られます。J-REITは2011年からながーい上げ相場の材料がほとんど滅失しました。日銀だけです。そろそろ地銀も買い尽くしたんじゃないかと思いますが彼はほんと気まぐれとしか思えないのでなんとも。そういうわけでJ-REITはお値段の手頃感は出てきましたけど、将来の不透明感が大きく安い感じがしません。4%は十分なのでアンダーウェイトの分だけ少しずつ買い戻していきたいけども、エマージングREITも欧州REITも調整しているので目移りしてしまいます。

毎度のことながらこの雑誌見ると胃が痛くなります。。。
不動産受験新報 2017年 04 月号 [雑誌]