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2月銘柄の決算発表出てますが…

あれだけボラティリティが上昇すれば反動あっても不思議じゃないんでしょうけど、世界のREITの足並みが揃わなくなってきましたね。なんだか目まぐるしい。そして底堅い。25日線にぶつかっても何事もなさそうな動きは気持ち悪い。inzaiです、こんばんわ。

詳細は語りませんが、2月決算が発表されており、コロナの影響はあまり織り込まず。売却益で余裕があるところが多い影響もありますが、賃料不払いは見込まず。目立つのは福岡リートの歩合剥落とOneの稼働率低下くらいですか。分からないので織り込まないというのは理解できますが足元ので支払猶予依頼はどこも来ているはずで契約更新は織り込まずくらいの豪快な水準でも良いと思うんですがね。うーむ。

J-REITのここからの長期的な見通し

緊急事態宣言から初めての週末。混乱してる感はないですが、スーパー、ドラッグストアで棚が空いてるのが気になります。買い占めがすっかり定着してニュースにならないだけなのか、じわじわと物流停滞が表に出てきているのか。日本だけで完結する物流なんてほとんどないので、見えないところで資源、原料の奪い合いになってるんじゃないでしょうか。ランチ後にコーヒー飲まず昼寝したら3時間爆睡、inzaiです、こんにちは。

現時点で、経済指標の落ち込みがリーマンショック以上ということもありお先真っ暗で、景気悪化を織り込んだ株式市場は世界恐慌レベルに乱高下。それに対し各国政府、中銀が巨額の財政投入を始めてます。何をどう評価し、J-REITがどっちに行くか予想するのは悩ましいところですね。

まず、巨額の財政投入については問題ありません。というか選択肢がこれしかないです。過去の政策の歴史を紐解くと景気の悪化を脱したのは全て財政投入のお陰、と言うか今よりも手探りで政策決めてる時代に税金投入をケチったせいで景気の谷が深く長期化してしまったというのが反省。リーマンショックなんて最たるもので何が起きているのか分からなかったので後手後手に回っているうちに辺り一面が焼け野原にになってしまった。コロナは極めて見えやすい敵であり、やることは明確。だからこれ以外の選択肢はない。手法、量の問題はあれど、中小企業への実質的な無制限融資に踏み切ったのはすごいとしか言いようがないです。それに伴うモラルハザードや悪しき前例を作ったという声もありますが、どんな形であれ摩擦は避けられないし、性悪主義に立つのか性善主義に立つのかという違い。私は、最近の雑なビジネスの乱立がバブルにしか思えなかったという話はさておき、ミクロレベルでは総じて正しい道にお金が流れていくだろうなあと思ってます。

ただ、J-REITを長期的に考える上で現状をまず正しく理解しようとすると、コロナショックが不況を引き起こし財政投入された云々という話ではなく、リーマンショック後に死んだ経済を正常化させるために各国中銀、各国政府が金融緩和という形で膨大な量のガソリンを注ぎ混んでる最中にコロナが引火してしまいガソリンが爆発し始めたということ。なのでまずガソリンの炎上を止めるために財政投入が必要。その上で、えーっとアベノミクス前がどういう状態で、コロナショックを防ぐために何をやって、これからどうなるんだっけ?という話。インフレ2%を目指し最後の手段としてバブル上等で劇薬を打ちアベノミクスを開始し、薄氷を歩き始めたのにその氷が割れてしまったかもしれない。そう、コロナショックで景気が悪化したのではなく、これはアベノミクス、というと語弊がありますね、現在の社会秩序と国家体制を維持するために西側社会が挑んだ停滞感を打破するための施策が頓挫した可能性があるということ。これから何が起こるのか。

とは言え、そういう根本的の前に色々考えることはあります。これまでの経済を支えてきた巨大IT企業は在庫ないから大丈夫かと思ってたら実はインターネットサービスの高度化で膨大なインフラコストを負担することになっており、経済停滞で広告料やシステム投資が減るとそのインフラコストを負担できなくなってしまうのではないか(リクルートの融資要請とかそういうことかな)とか、なんちゃらペイとかいう僅かな決済コストの削減を目指すことが正当化されてたこと自体が貨幣の信用に対する麻痺の顕在化でありバブルの象徴だったのではないかとか、BB以下の企業が社債発行で自社株買いとか頭おかしいよねとか、いやいややっぱりマイナス金利が究極的に頭お花畑の究極的な事例でしょとか。あとは他国の善意に頼る物流網はやっぱ国家の生殺与奪権を差し出す行為だったねとか色々ありますが、まあそんなところ。

もうちょっと本質的な話と言うか、今回感じたことをつらつら述べると、恐ろしいなと思ったのは人類は(少なくとも日本は)行き着くところまで行き着いてるなと。人口減&高齢化で国内需要が低下してるのは認識してきましたが、生活必需品の消費だけでは経済がここまで回らず、嗜好品の低迷がここまで低収入層に影響あるとは思わなかったです。

大量消費される生活必需品の生産側の従業員が低収入層であればここまで落ち込むことはなかったのでしょうが、もはやそういった安定だけが特徴の職業ですら狭き門なのが現実社会。要は全員が働かなくても供給能力は足りてて、働かなくても世の中回ってるからと言われてしまう世界。

となると不要なものを作って需要を喚起するしかないのですが、不要なものを買うほど豊かではないので、資本蓄積が生じない。本当にお金使わなくてもなんでも出来るようになってしまった。一昔前だとそういった不要というか嗜好品の市場で生きる人は本質的には山師であり、失敗すれば地味な仕事に戻って糊口をしのぐ生活をしていたはずが、大学出ても大学院を出てもその最低限の生活すら難しい。

産業革命が進めた分業化が行き着きた結果、人間は自分のために働く必要がなくなり、厳密には働くことができなくなってしまい、当然の帰結として貧しくなってしまいました。政策の問題じゃない。もっと大きな話。で、解決策は奪うしかなくなるわけで、国内で奪い合ってるのが現状と。

これから日本で起きることは高等教育を受けても生活が保障されない韓国やシンガポールのようなモデルがいよいよやってきたのと、オーストラリアのパースやシカゴで起きたことと同じで人が集まってるから仕事あるけどそもそもここに集まる必要ないので都市が衰退していくというアレなのかなあ。総中流社会の終焉と言うとありきたりな言い方ですが、本当にそうなってしまったんだろうなあ。

幸いにして、対外債務が少ない日本には鎖国という一発逆転の生き方もありますが、対外債権を放棄するのも非現実的なわけで。だったら実質的な鎖国と言う意味で社会主義になっちゃう?というのもありだと思うんですけどね。そうなると土地は強制収容、通貨価値はゼロになりますが、それ戦後にやってるからもう1回やれば良い。いや、現実的には中国の支配下になるのが一番手っ取り早いか。四国辺りを中国に貸与してみて上手く行けば日本も属国になるとか?

長々と述べましたが、要は長期的な話として世界が沈んでいってるのは変わらないので、J-REIT投資はこれまで通り慎重にやっていくしかない。そんで波が来たら乗ったり降りたり。で、ハイパーインフレの気配もあるのでJ-REITは最低限は保有しておき、一方で土地の権利がゼロになる革命リスクにも備えるってことですかね。冗談っぽく書いてますが、どんなリスクにも耐えらえる資産て自分自身の金融知識と教養で、次に汎用性高いのが金と土地。本質的にそれ以外は紙くずになるリスクを包有したものでしかないという割り切りも必要なのかもしれない。

超長期の話になったのでもう少し時間軸の短い話をいくつか。今のJ-REITはリーマンショックと同水準に調整を織り込んだ位置にあるという話を最近聞くようになってきましたが、あくまで価格を直線的に分析した話です。キャップレートで1%だったり、リーマンショックから半年後の比較だったり。現実はもっとややこしくて低下し切ったクレジットスプレット、上昇し切った稼働率、賃料水準はマーケットが上昇していっただけで実績値は置いて行かれてる感もあったのでOKですし、大半の銘柄のLTVは抑制的なんで悪くはない、そしてテナントが破綻してもまあリーマンショックの時もそうだったよね、面倒くさいけど終わりじゃないくらいの冷静さもあり、そういったこと考慮すると全体感としてはまず耐ショック的に1450ptあたりで調整一巡、あとは各REITの個別要因でプラスマイナスある感じ。

4月8日に書いたように鉄火場は一巡して下げ過ぎた銘柄は戻ってきてるし、一方で資金避難されてた大型オフィスは売られ始めました。あとは物流だけが底堅い。ただ、ダウンサイドのあるなし、割安割高は別の話なので、3月以降の下落局面で売られた理由、買われた理由が逆流する可能性もあるし、じゃあGLPと言わないでも値持ちの三井不ロジやプロロジスがPOしてお金が集まるかと言われれば割安感がないという理由叩き売られかねない。中小型銘柄が戻ってこないのはさもありなんだし、変な戻り方してる銘柄もない。そうなると傷ついた経済で上手くやっていける銘柄はどれか、要はファンダ的にダウンサイドがなくて売られ過ぎ銘柄がまず戻って、次に投資口価格水準次第でファイナンスできる銘柄(不動産の仕込み的にも価格的に投資家受け的にも)はなにかなーという話をするのかなと。ゴミ買って分配成長ゼロのファイナンスするのは勇気いるでしょうねえ。かと言って投資口価格が戻らないのに物件揃うかな。そうなると消去法で物流なんですが物流だけが平然と外部成長するマーケットの違和感あるなあと。

 

 

東証REIT指数は小幅安でも大型銘柄が総崩れ

今日は疲れているので短めに。inzaiです、こんばんわ。

J-REITは朝から大型銘柄が総崩れ(個別銘柄は後日アップ予定)。三鬼商事の数字が悪かったのも一因かもしれませんが朝から崩れてたからなあ。日興のレポートも効かなかった。

あと、振り返ると今回のクラッシュもやっぱり大幅安→大幅リバウンド→三日ほど小動きというパターン。最後のところで買えば損失限定できるんですがやっぱり下げてる途中で手を出しちゃいます。ここをもうちょっと我慢できればと思うのですがどう見ても安いとついつい買っちゃう。ここは今後の課題。NISA口座はリバウンド後に買えたのですが、ここは最初から直観とは違うトレーディング手法にしようと思ってたからで、こういう割り切りが必要なんでしょうね。仕事だと説明責任があるのでリスク分散するのですが、個人だと誰も止めてくれませんからねえ。難しい。あとはここから二番底をつけにいくか、ファンダを織り込む動きになるか。昨日書いたように、ここから先には需給以外でも動くと考えています。となるともう一回買い場が来ると考えています。上手く底値で拾った人が利食うタイミング来ると思うのですが。。。モーゲージREITだけは良く分かんないです。壊れた分、まだ戻りもあるような。ちょうど色んなプロダクトが25日トレンドラインにぶつかるタイミングだし波乱あっても不思議じゃない。ってかここをあっさり抜かれると早いかもなあ。次の押し目はシビアになる。

鉄火場はとりあえず一巡

すごい自粛感を感じる。今までにない何か熱い自粛感を。風・・・なんだろう吹いてきてる確実に。inzaiです、こんばんわ。さすがに人が減ってきましたね。飯田橋はいつもの1/4くらいです。ってか飯田橋に不要不急じゃないオフィスとかありますかね?

さてさて、まだボラティリティは残ってますが、売りが出れば買いが入るパターンが増え始めたJ-REIT。ちょっと安心感も出てきました。今日も朝からJPRが9%ほど売られたり荒れ模様と言えば荒れ模様ですが、その後の反発を見ていると海外からの朝の売りさえこなせば国内の下げ圧力は少ないという見方でしょうか。実際、ETFや公募投信はずっと買い越しだったのにあれだけ下げたJ-REITが異常だったわけで、そういった目に見えにくい需給は解消されてきたのが足元の状況かと。すなわち度胸と運があれば大きく稼げた鉄火場はとりあえず一段落という感じです。当ブログがずっと言ってた1450ptがサポートラインになったとも言えなくもないですが、まあまぐれです。ちょっとでも参考になってれば幸いでございます。

ここから先は外部要因とファンダメンタルズが中心になるかなと。売りが出れば買いも出るし、買いが出れば売りも出る地合いは続くでしょうけど、明日上がるかどうかではなく1週間後にどうなってるのか考えれば相応に報われるマーケット。そういう意味では今の水準は安くも高くもない。大手デベロッパーや商業施設が賃料減免のニュースが出始めたのはここ数日の話ですし、ホテルも本格的に閉鎖の話が広がってきました。それ自体はサプライズがなくネガティブな話を一度織り込んで下に行ったとは言え、戻ってきたことを考えるとそれなりに楽観的な空気もあります。東証REIT指数1600ptで取得してP/NAV倍率1倍を素直に超えるかな?下げ渋ってた住宅、物流が横ばいで大きく売られた商業や総合型が回復するシナリオはあるかもしれませんが、割安感が強いかどうかで言うとなんとも。買うには悪くないし、売るのはもったいないという意味では安いんでしょうけど、ボラティリティの対価としてはどうなのかなー。

国のサポートがあると言っても全ての企業が救われるとは限らない。既に従業員を解雇したニュースは出てきてますし、再開しようとしても人が戻ってこない業態もあるでしょう。そもそも1か月で緊急事態宣言が収束することなく、数回の山があると考えるのが自然。パニック的な金融機関の売りも止まったように見えますが、下がれば売るし、金利が上がれば売る。あと自粛モードの中で買い迎えるかというのもなんだか怪しい。そもそもコロナショック以降、まともな決算が出てませんですしね。来週から2月決算が始まるのでそれ見てからでも良いかなーと。少なくともポジティブサプライズはないと思いますが。。。

 

東証REIT指数は1,541.13pt(+8.59%)

上昇して楽観視してるわけじゃないですが、リーマンショックがなぜあれほど深い影響を与えたかというと不透明感、この一言に尽きます。数々の賞を獲得したこの本 フォールト・ラインズ 「大断層」が金融危機を再び招くには詳細に記載されてますが、人類史上最大規模のレバレッジが複雑に絡み合い、恐怖が恐怖を生んだのがリーマンショックだったわけで、今回のコロナショックは言わば普通の不況に分類されるのかなと。ただ、借金は悪、手元キャッシュは天から降ってくる、内部留保は贅肉、ROEこそ至高と言った情報技術の発達と言った過度に中銀の緩和スタンスに寄与した誤った経済、金融知識の広がりが未曽有のショックを呼び込んだのかなと。もちろん、傷あとはリスク許容度の低下という形で残りますが、株式市場は浅はかな投資家を一層したという形で少し健全になったのかなあと思ったり。