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物流REITがやっと下げ止まり?FIT価格は?

またも1か月半ぶりの更新。皆様、如何お過ごしでしょうか?東証REIT指数がなかなか下がってこないので書く気も出てこないのですが、昨今の物流REITのさげっぷりは久々にワクワクしてきました。

三菱物流REITは昨日まで2勝23敗でPO投資口の受渡日になってようやく上昇。三井不動産ロジスティクスも12日ぶりに反発。7日に上場したばかりの伊藤忠ロジも上場価格103,000円から90,000円までジェットコースターのように下落。社長はさぞかし胃が痛いことだと思います。両社ともP/NAVが9倍割ったところで何とか反発。この辺は見ている人は見ているということでしょうか。

今の物流REITの利回りは4%~5.5%。このセクターは本質的に賃料上昇の可能性はゼロなので物件取得&POの成長ストーリーが命綱。2017年までは低いエクイティコストと巨大な物件取得パイプラインが評価されて、外部成長が極めて難しいオフィスやレジを尻目に我が世の春を謳歌してましたが、株価が一度下げ始めるとこのストーリーは崩壊します。2016年のホテルREITと同じです。インバウンドの頭打ちや供給過剰と言われて株価が急落しましたが、どこのホテルREITもファンダメンタルズは引き続きしっかりしてます。なのにイメージだけで大きく売られて、外部成長ができなくなりました。株価頼みの成長ってほんと怖い。

物流REITは反発したけど、FTSEのイベントあるしPOもこの勢いだと続きそうなので、HFが戻り売りするか微妙なところ。十分な値幅取れているし、価格のプレミアム感はほぼ吐き出したので手仕舞いしてくれそうだけど、NBFのP/NAV1.2倍に目をつけたりしないやろか。こういう二極化したときって悪い方にサヤ寄せされるもんですよね。

もう一つ暗い話があるとすればインフラファンド。FIT価格の切り下げと系統入札の小口化のニュースがありました。既稼働施設を抱える上場インフラにはあんまり関係ないし、当面のパイプラインにも影響はほとんどない。ただ、開発でキャピタルサイクルしているスポンサーは焦ってるかも。その辺、長期目線でインフラファンドを育てようとしてるか、ただのゴミ箱かで運営方針が大きく変わってきそう。クソみたいなファイナンスでもお金集まってくるのが悪い。

本日の騰落率トップは大和ハウスリート(2018年6月8日)

東証リート指数 1736.49pt 前日比-0.35%
大和ハウスリート投資法人 前日比+0.65%
ラサールロジポート投資法人 前日比-1.34%

ラージSQで安く始まったあと、ジリジリと戻して終わりかと思いきや最後に売りが出て行って来い。これ、無理ゲーじゃないですかね。

トップは大和ハウスリート。4月以降、初めてのトップです。ビ・ライフとニューシティレジデンスが合併して大和ハウスレジシャルになって、そこからさらに大和ハウスリートと合併しました。大和ハウスがどこから絡んだのかもはや覚えておりません。トビアス・ブラウン、懐かしいですね。元気してるんでしょうか。

物流施設のパイプラインが山ほどあるけど、住宅の価格と商業の立地がどうにも投資家受けせず、パッとするようなしないような評価が難しいREIT。内部留保がこれだけあっても冴えないってのは総合型の限界を示しているのかも。バリュエーションにグロースを織り込むのが難しい。みんなどうしてるんやろか

 

本日の騰落率トップは三菱地所物流(2018年6月7日)

東証リート指数 1742.64pt 前日比-0.29%
三菱地所物流リート投資法人 前日比+1.76%
いちごオフィスリート投資法人 前日比-0.71%

何と言うか、J-REITは置いてけぼりの一日。下がってない分、こんな感じでも悪くはないのだけど。

ワーストのいちごオフィスはずっと上昇してたので一休み。トップの地所物流はずっとこの辺でうろうろしてんなと。

本日の騰落率トップは日本ヘルスケア(2018年6月5日)

東証リート指数 1735.68pt 前日比+0.73%
日本ヘルスケア投資法人 前日比+1.41%
野村不動産マスター投資法人 前日比-0.91%

マザーズ落ちてるなあと思ってら一日が終わった感じです。

トップは日本ヘルスケア。投資口価格としては全然上昇してないのに、材料も全然ないのに今年度で4回目のトップ。後場からずっと右肩上がり。野村マスターはずっと低調なままでした。大型株はしばらく上がると反動も大きい。抜けると一気に行くことも多いけど。

本日の騰落率トップはアクティビア(2018年6月4日)

東証リート指数 1735.68pt 前日比+0.73%
アクティビア・プロパティーズ投資法人 前日比+2.06%
ザイマックス・リート投資法人 前日比-0.70%

タカラレーベン・インフラの投資口交付は特に激しい動きもなく通過。出来高は大盛り上がりで新株の半分をこなしたのかな。インデックスイベントがないってのも斬新で良いですね!

J-REITは金曜日の売りが残ってそうなスタートから見事に切り返し。もうちょっと売りが出てくるかと思いきや1700pt前半では地銀も売りにくいのかも。ETFも強かったし地合は引き続きよさそう。そんな中でトップはアクティビア。5月14日以来です。NBFやJREに比べるとそれ以外のオフィスREITの上げが鈍い状況が続いてるのに、このわけわからんタイミングで大きく上昇。コンフォリアがFTSE組入で買われた(本日2番目の上昇率)のは分かりますが、なんでアクティビア?東急プラザ表参道で今年もヤッホーブルーイングによるビアテラス開催が評価されたのか。

アクティビアそのものは、ヒューリック同様に、後発組REIT特有の手厚いスポンサーサポートがあり、稼働率、外部成長ともに好調。立派だけどどことなく空回りしている東急プラザ銀座を買うのかどうかが気になりますが、それ以外はちゃんと資本市場と会話しつつ成長軌道から外れてないように思います。2017年11月のPOではA-FLAG北心斎橋、デックス東京ビーチ、コマーシャルモール博多という微妙だけど収益はまあ安定してるという物件だったし。