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逆張りか順張りか

毎度ながらこの時期は忙しい。inzaiです。こんばんわ。J-REITは上値切り下げつつずっと抵抗帯になってた1900ptを抜けて上ヒゲ出して、逆張りを標榜するブログとしてここで書かないといつ書くんだと思いつつ、帰途についたものの風呂入って一息ついたら12時で、明日7時から仕事だよ無理無理と力付きました。

結果的には、NBFとJREが本日朝から急落したけど、きっちりテクニカルで反発して何とも言えない一日。2月から海外の強烈な買いが続いているので、Good Fridayで連休となるこの週末前後は面白い動きになるんだろうなと思ってみてましたが、ちょっとおもしろすぎんよ!ここで上手く儲けられたら痛快だろうなあ。

過熱感で言えば下に行きそうですが、連休明けの海外勢も怖い。連休で頭冷えて買ってこない可能性もあるものの、4月前の駆け込みがあると思うとちょっとわくわくします。4月以降の地銀の買いは分かりません。ここから買ってどれだけ儲けられると思っているのか。彼らがここ数年間でやってきたことを普通に考えると3%の利回りで埋めようと思ったら5倍くらいポジション張らなきゃならんのじゃないかな。そんなポジション取らんでしょ。

かくいう私は、ブログを書く暇ないと言いながら久々のフルポジです。キャッシュ多めで動きたくない、と書いてから米国利上げが鈍ったタイミングで内需関連と米国REITとエマージングに張ってます。そして、本日ポジション落とそうと思いましたけど朝からトラブって余裕がありませんでした。成り行きでがっつり売って儲かるほど益は出てません。明日は海外休みだし、ETFのスプレッドさえ開かなければ何とかなるはず。完全に乗りだけで攻めたのであまり気持ちのいいポジションでもないですしね。

ただ、J-REITだけは上がれば売りだけど、下がったら無理して売らなくても良いかなあと。他は一度落とす。3月は配当取りの動きで不安定な動きになることが多い気がして、その傾向はまだ続きそう。無理してポジション作る気もありません。スターアジアとか最近のPOとか書きたいことは沢山あるのに。

J-REIT分析 2016年2月21日

ここから先は米国株の調子次第かなあ。inzaiです、こんばんわ。昨年11月から調整幅は相当なものですが、利上げ初期の調整としては歴史的にも普通の値幅に留まっております。ただ、リセッションに突っ込むとあと20%くらい下がる、というのがこれまでの歴史の動きです。

なので警戒せざるを得ない、と言いますかここから短期間で米国の景気が持ち直す訳がない。選挙戦の真っ最中だし、そもそもトランプ、クリントン、サンダースで何がどうなると言うのか。国を背負ってる感じがまるでしない。オバマはまだ国の代表、という雰囲気もありましたが、他のメンツはなんとも我が強いと言うかこの微妙なバランスで成り立っているグローバルな政治情勢を上手く乗り切れると思いません。

それでもブッシュに比べるとマシだし、オバマが極端にバランス型だったので(文化的に失敗できない大統領だったというのもあるでしょうけど)国としてはその反動もあってああいうメンツが支持されていると思えば、強いアメリカが蘇ってくるかも、という期待もあるのですが、やっぱ現実的にはせいぜい一気に孤立主義に傾くリスクが高まるとしか思えません。その場合、みんな沈んでアメリカだけ現状維持で、なんとも言えないアメリカの独り勝ちになる可能性も出てきます。

そういうことをうだうだと考えると、キャッシュを多めに持ったまま動きたくないわけでございます。1月17日にポジション調整してても下がったらやっぱり辛い、というところから117円、111円でドルを買いヘッジした他は、不動産、自動車、アジアREITあたりをチョロっと買い増したくらい。戻り局面で不動産はあっさり手放して、今ここ。マザーズの空振りはちょっと勿体なかったかなと思いますが、2月に入ってからはほとんど動いてません。世間では4.5億円を溶かした方もいらっしゃるようですが、私は眠るのがもったいないくらいでそこそこエンジョイしております。

と、そうは言っても昨年のピーク時比では年収分くらいは溶かしております。J-REITも20%下落してたらと思うとぞっとする。あと毎月分配型の投信。下落局面ですごいことになるのは目に見えてましたがいざ目の前にするとインパクト大。そもそも設定時の基準価額から上昇する可能性が低い商品設計で、下がっても運用はされているので配当とプレミアム分は稼いでいるし、損出しには持ってこい(NISAで買うものではない)の商品ではありますが、トリプルエンジンとか基準価額3000円なのに毎月100円出しててこれから先、どうなるのかすごい楽しみです。

そんな中、J-REITは今日も日経さんにネガティブな記事が書かれてましたが、非常に堅調なパフォーマンスをたたき出しております。配当だけでは説明しにくいちょっと行きすぎな銘柄があるのも事実。でも耳を澄ませばバブルの足音がしてきている気がしなくもないし、下がってない商品をわざわざ売るバカがどこにいるんじゃい!と言わんばかりの値動きです。しょうもないことを長々と書いていたら時間がなくなったのでより一層のショートコメントです。数値は価格、1月17日比の騰落率、配当利回りです。

8951 日本ビルファンド投資法人 649,000 4.3% 2.55%
12月期の決算良好。次の見通しは控え目な気もします。

8952 ジャパンリアルエステイト投資法人 658,000 3.1% 2.48%
とりあえず下がったら買っとけ的な。

8953 日本リテールファンド投資法人 261,200 2.6% 3.23%
一時に比べるとまともな評価に。でもそこまでか?

8954 オリックス不動産投資法人 169,100 0.8% 3.30%
逆に一時に比べると微妙に低い。ホテルを言いだすタイミングが悪かったか。

8955 日本プライムリアルティ投資法人 442,500 2.3% 3.00%
決算は特に材料もなく。

8956 プレミア投資法人 137,100 1.9% 3.36%
グランパークのシンガポールレストランでは1日70羽の鶏が捌かれるそうですよ(豆

8957 東急リアル・エステート投資法人 163,600 15.8% 3.01%
すごい強かった。

8958 グローバル・ワン不動産投資法人 448,000 5.5% 3.30%
もうここまで織り込むのかと。

8960 ユナイテッド・アーバン投資法人 173,800 5.7% 3.39%
アップサイドを織り込みにくい雰囲気。なぜ?

8961 森トラスト総合リート投資法人 201,100 0.5% 3.49%
日経では弱気なコメントがでてました。ちょっとびっくり。

8963 インヴィンシブル投資法人 69,800 -4.9% 3.64%
悩ましい動き。

8964 フロンティア不動産投資法人 503,000 2.9% 3.82%
すっきりしない。

8966 平和不動産リート投資法人 89,300 7.6% 3.98%
やや出遅れ感もありました。

8967 日本ロジスティクスファンド投資法人 242,600 1.3% 3.32%
物流は期待薄になってます。

8968 福岡リート投資法人 196,900 0.1% 3.56%
インバウンドの反動に悩まされてます。歩合も多いしね。

8972 ケネディクス・オフィス投資法人 635,000 4.3% 3.28%
ほんとマーケットは絶妙な値決めしますね。

8973 積水ハウス・SIレジデンシャル投資法人 117,500 14.2% 3.61%
値動きだけ見ると誰かが投げたんでしょう。

8975 いちごオフィスリート投資法人 82,300 -7.4% 4.23%
うーん、もうひと頑張りほしい。

8976 大和証券オフィス投資法人 712,000 3.5% 2.77%
流れ来てるなあ。

8977 阪急リート投資法人 134,800 3.4% 3.85%
強いと思わせてマーケットに付いていけないの繰り返し。

8979 スターツプロシード投資法人 165,400 -2.1% 4.87%
うん。いつも通り。

8982 トップリート投資法人 433,500 -0.1% 4.57%
この銘柄に投資して負けたら言い訳できないし。

8984 大和ハウス・レジデンシャル投資法人 243,100 -1.6% 3.70%
レジは完全に置いてけぼり。

8985 ジャパン・ホテル・リート投資法人 92,000 1.0% 3.61%
伸びきれないけど売りこなし中。

8986 日本賃貸住宅投資法人 85,700 5.2% 3.97%
4%の壁。

8987 ジャパンエクセレント投資法人 143,700 7.3% 3.51%
こんなもん。

3226 日本アコモデーションファンド投資法人 424,500 -1.5% 3.67%
住宅REITには3.5%の壁が。

3227 MCUBS MidCity投資法人 340,000 -4.4% 4.08%
産業ファンドの東雲買ってくれませんか?

3234 森ヒルズリート投資法人 164,100 7.9% 3.10%
気持ちちょっと出遅れ。大和オフィスに負けちゃうかー。

3249 産業ファンド投資法人 525,000 -6.6% 3.60%
そういうリスクを含んだ銘柄です。たまにはあるさ。これからもあるかもしれませんけど。

3263 大和ハウスリート投資法人 469,000 1.1% 3.81%
2月決算。どうなるのか。

3269 アドバンス・レジデンス投資法人 276,200 6.0% 3.30%
やっぱりマーケットはちょっと歪んでるよなあと。

3278 ケネディクス・レジデンシャル投資法人 305,500 9.0% 4.01%
70bpかー。

3279 アクティビア・プロパティーズ投資法人 560,000 3.7% 3.07%
社長のファン急増で人気化か。

3281 GLP投資法人 121,300 3.6% 3.81%
ついにマイナス金利。でも、あのインパクトはそこじゃない。当局と業界でうまくまとめてくれると思いますけど。

3282 コンフォリア・レジデンシャル投資法人 230,000 6.3% 3.70%
40bp。そんなもんかな。

3283 日本プロロジスリート投資法人 241,300 12.9% 3.27%
持ち直してきました。20万円割れとかどう考えてもおかしいだろうと。

3287 星野リゾート・リート投資法人 1,320,000 10.3% 3.16%
こちらも持ち直し。インバウンド銘柄ではないと言ってるとか。

3290 SIA不動産投資法人 430,000 -4.1% 5.14%
みずほ信託プレミアムは剥がれました。

3292 イオンリート投資法人 132,200 5.4% 4.11%
本体があの決算だったのとあの物件取得価格ではねー。

3295 ヒューリックリート投資法人 181,200 3.5% 3.14%
気づいたら下がってて気づいたら上がってる銘柄。

3296 日本リート投資法人 275,900 0.5% 5.12%
Twitterで何かとネタにされるリート。

3298 インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人 99,500 -3.6% 5.11%
日本リートと同じでは報われない。

3308 日本ヘルスケア投資法人 170,500 0.2% 4.76%
もう良く分からないです。このセクターは当面材料もでないんじゃいか。

3309 積水ハウス・リート投資法人 128,100 -1.7% 3.80%
悪くない。

3451 トーセイ・リート投資法人 112,500 -1.9% 5.43%
IPO価格近辺では粘る。

3453 ケネディクス商業リート投資法人 261,700 6.8% 4.65%
良いのか悪いのか。次のファイナンス次第。

3455 ヘルスケア&メディカル投資法人 102,000 -0.3% 4.12%
だからよくわから(ry

3459 サムティ・レジデンシャル投資法人 85,800 3.9% 6.04%
すいません、この銘柄は良く分からないので利回りは今期×2で出してます。固定資産税は含まれているようですが全額かどうか分かりません。目論見書見るの面倒ですし。

3460 ジャパン・シニアリビング投資法人 137,900 1.0% 3.88%

3462 野村不動産マスターファンド投資法人 152,700 3.2% 3.55%
面白いところにいます。

3463 いちごホテルリート投資法人 121,000 -11.5% 3.75%
すごい上に行って戻ってきました。なんだったんだあれは。大量保有たくさんでてますね。おもちゃか。

3466 ラサールロジポート投資法人 106,900 なし 3.93%
ボチボチの船出。

日本株が暴落、今年何度目なのか

ろくに親孝行してませんでしたが日本郵政グループ株を買うのだけは死ぬ気で止めました。inzaiです、こんばんわ。2015年の新規投資も絶対やるなと言ったのもファインプレーだと思ってますがその忠告が素直に聞きいれられたのかは分かりません。

今日も今日とてよく下がります。昨日の17000円での粘り腰はなんだったのか、ってか昨夜夕方からの急変は何なのか。レポートだけでここまで下がるって投げに近い動きとは思いますが、とりあえず115円、16000円割れってのが2月に来るなんてまったく覚悟してない領域でしたので、ここら辺はずっとリアルタイムで見ておきたい気分です、とか書いてたら突っ込んできてますな。

日本郵政グループのIPOから始まったこのマイナス金利の協奏曲。ほんと色々と凄い。10年後あたりには911と同じで陰謀論とか書かれてそうです。外部要因も1月に中国株の暴落ふたたび、2月にディストレスの整理が一巡したと思わせておいてもう一回南欧とかほんと苦しい。この2つは速やかに手を打ったと思わせておいて、やはり徹底的にやるには色々と時間が足りなかったということでしょう。国家レベルの膿みがそんなにスムースに出るわけないということですか。次はエマージングの通貨危機とアメリカのCLO暴発、そしてゆっくりと日本のデフレ再来で幕を閉じる。そんなハリウッド級の展開が用意されてるのかもしれません。増税と追加緩和、郵貯EXITがセットなのは読めてて個人向け国債あたりをリストラして財務健全化くらいまではあるかと思っておりましたが、マイナス金利で歳出削減は分かりませんでした。あとメトロを上場させなかったのもちょっと意外。そこは東京と国の争いがあったのでしょうかね。

J-REITもこうなると無傷では済まないでしょうね。POのない退屈な時間を満喫できるといいなあ。

ラサールロジポートでござーる…

そういうのあったなあと思ったら意外に設定が細かくてびっくりしました。inzaiです、こんにちは。バザールでござーるのデザイナーってだんご三兄弟と同じだったんですね。全然知りませんでした。

無事に払込価格も決まって運用会社の人も一安心のラサールロジポート、いちごホテルの時も書きましたがほんとIPOの情報が充実するようになりました。色んな人が色んなこと書くので情報が多いほど良いってもんではありませんけど、ケネディクスレジデンシャルの時ってほんとに上場すんの?ってくらい情報なかったです。客観的な数値データが入手できるようになっただけでも有難い。今でもそこらへんの情報格差は何んとかならんのかいと思いますが、それでもましになったあと思います。

専門サイトも東京IPOくらいしかなかったのがLet’s IPOが始まっていたり、マザーズが冷え込んでもこれくらいの情報の厚みはずっと欲しいところです。

このラサールロジポート、第一印象はと言うと、相模原、橋本の取得価格が高い!東扇島が古い!北柏の流山のPMってトーセイかよ!日本のラサールって思ったよりビジネス小さい!の4点です。

それでも配当利回りが4.2%ということもありIPO発表直後は割安感に欠けるようにみえるプロロジス、GLPあたりが大きく売られましたが、仮条件は目論見書記載の10万円に対し下に幅を取った92,000円~100,000円。マイナス金利直後に申込があったことから難なく10万円で決まってますけども、この経緯を見ると今後も山あり谷ありの道のりになるのではないでしょうか。

最大の懸念点はラサールがデベロッパーではなくてファンドであること。ファンド系の運用がデベロッパー系の運用に必ず劣るとは思いませんが、ことJ-REITでは高い評価を得られてません。SIAしかりインベスコしかり、2008年前の新興不動産系しかり。ラサールも2008年から2011年まで、アセットマネージャーズの後を継いでラサールリートという商業REITに取り組んでました。そして日本リテールファンドに吸収されました。残っているのはケネディクスくらい。こちらも苦労したものの規模を大きくすることで(あと影のスポンサーにも面倒見てもらって)今の立場を築き上げました。そういうのを見るとどうしてもグループ全体のAUMがデベ系に比べて見劣りするファンドは小さなマイナス点が積み重なっていって苦労していることが多いです。

ラサールはプロロジスと並んでいわゆる先進的物流施設では日本のパイオニアではありましたが(と目論見書にも書かれてます)ファンド系の宿命として出口でJ-REITに物件売却しているため(GLP、日本ロジスティクス、福岡、産業ファンドなど)、現在のAUMはプロロジス、GLPに大きく劣後しており、今後、外資系や国内金融系からまとまって取得すればその差を埋めることは不可能ではありませんが、その状況はこれからも変わらない可能性が高いです。背景は知りませんけども橋本、相模原が三菱地所との合弁というのもそういったところをついつい連想してしまいます。

幸いIPOの価格が10万円で決まったので上場時のLTVは30%台後半。これを引き上げれば配当利回りは4.5%まで伸ばすことも可能ですが、ガバナンスが効かないその時の取得価格がどうなるのか想像もつきません。彼らは今後もファンド形式でエクイティを集めねばならず、そうすると現在スポンサーが抱えている物件をIPOの時より低い値段で入れてくることは大事なお客さんの信頼を失うことに直結します。産業ファンドのように小粒な物件を集めることもしないでしょうし、東扇島のように利回りが取れる物件もマーケットには存在しないでしょう(ある意味ではあればオーパーツだと思ってます)。さてどうしたものか。

ラサールのNOI利回りは4.9%、プロロジスのNOI利回りは5.5%。でも配当利回りはプロロジス3.32%、GLPが3.79%。ラサールとはIPO相応のギャップがあります。その時のマーケットの状況次第でしょうなあ。

マイナス金利とJ-REIT

いつになく先物市場で12時22分の戦いが盛り上がっていると思ったらこれです。さすがに日銀と言えども民間銀行に何の打診もなくマイナス金利に踏み切ることはできなかったということなんでしょう。会見の黒田さんがいつになくふわふわと無責任感な雰囲気が強かったのは自分がやりたくてやったわけじゃないからなのかぶーたれているのか、もう自分に責任が負える範囲を超えたと吹っ切れたのか、(普通の人には見えないところで)言いだしっぺが自分じゃないから今後の責任は取らなくて良いことに安堵しているかならなのか、実は替え玉なのか。inzaiです、こんにんわ。なお私は24分に日経がリークしたときは(と言っても既に似た話は報道されてましたが)笑ってました。その後は地獄でした。いや歴史的瞬間に立ち会えたわけですから考えようによっては天国か。

マイナス金利の詳細については色々と考察も出てますので省略しますけども、極一部とはいえキャッシュというか余剰資金の価値が日本の歴史上、類を見ないほど低下していることになります。余剰資金が不要ということはすなわちお金が余っている。でも、日銀は追加緩和の継続でこれからもお金をジャブジャブにしてきます。2011年以降、お金が余って余ってがしょーがねーなー、ちょっとくらい投資したり、賃金に回したりするかーと会社や個人が考えを切り替える水準をずっーっと模索しています。

従来、経済主体はお金を使いたくても使えない存在であったのに、現状に満足し、将来に悲観した結果、国民が縮小経済を選び、資産の保有リターンがマイナスというリスクリターン的にはどうしようもない状態になったので、それを何とかしようと日銀だけが頑張っております。社会構造的には既得権益の膨張と身分の不安定化という歴史上、幾度となく繰り返されてきた経済の破たん要因が顕在化しているだけです。それに対して、一番手っ取り早く社会の摩擦を起こさず実行できる金融政策がフル活動しているといこうことです。

構造改革が進むことに加えて日本の国債利払いが減ることで財政健全化の道筋が明確になることを淡く期待してますが、今まで出来なかったことに今更期待するのは非合理ですし、世の中の流れに逆らって勝てる投資なんてのは私には出来ません。綺麗ごとで良いなら「人だって財産なんだから、賃上げはコストではなくて将来への投資と考えるべき」と声高にアピールしたいですが、一部の少数精鋭で頑張っている企業にのみ可能な判断であり、普通の会社はやっぱり8割は働かないアリなので無理です。

個人的には、今できることは緩和に乗じた資産の蓄積くらいかなと思ってます。どうやってマイナス金利から自分の資産を守るかよりもどうやって増やすか。国債利回りが0.3%から0.15%に下がってもたかだか-0.15%ですが、支払実額からすると半額になるわけなんで、今更レバレッジをかける気はありませんが、取れるリスクは取ってもいいかなと。要は今まで通りリスク分散しながら粛々とやっていこうかなと。ここでレバレッジかけられるなら既にかけているという話。

ついにマイナス金利への扉が開いたとはいえ、そこでは欧州の国々か苦しい顔して奮闘しています。ドイツ、フランス、オランダ、スウェーデンは5年債までマイナス金利に突っ込んでおり、スイスは10年債までマイナスです。欧州では当初こそ株高、景気改善が確認されたものの歴史上の実験だったマイナス金利政策の効果が薄れており、マイナス金利の長期化を織り込む局面に入っております。テロとかで外部環境が悪化した?そんなこと言ったら2014年はディストレスの処分が一気に進んだことで効果あっただけでそもそも普通の経済状態ではマイナス金利は効かないかもしれませんよ。答えの出ない議論はともかくとして、そういう意味では株価も負債コストもある程度はトラックレコードがあります。論理的にも実証的にも考えることは沢山できます。

J-REITは1月31日に不動産セクターの10%に続いて5.6%と久々の大幅上昇。2010年以降だと5番目だが6番目くらいの記録です。リバウンドじゃない上昇という意味では一番かもしれません。

興味深いことに(ただの偶然とも言いますが)NBFの終値は622,000円。これは2014年のハロウィン緩和の終値とまったく同一です。翌11月4日の寄りは659,000円で、終値は609,000円。この寄り値はバーナンキショック前の大幅上昇相場で記録して以来の最高値で、NBFにとっては不名誉な3年間の証でもあります。

では他の銘柄の2014年10月末対比の株価はこんな感じ。イオンはPO発表で急落、物流リートは2015年後半からボロボロなので下位に来るのは分かりますが、エクセレントや東急リートが下位でこんな数字なのはハロウィンに大きく上昇してたから?最近調子良かったのでもっと上かと思っておりまいた。

一方でホテル、プレミア、MCUBSが上位なのはそもそも2015年のパフォーマンスがとても良かったのでさもありなん。リテール、アクティビアは昨年12月から好調なので分かります。グローバルワンとかアコモが記憶ありません。あのとき既にアコモは見切られてましたっけ?

なんしかマイナス金利は不動産にはプラスです。負債コスト、不動産のバリュエーション、投資家の要求利回り、すべてがプラスに働きます。いま不動産を所有している個人が一度は転売を経験するくらいまでバブルになってくれるといいなあ。うちのマンションも1億円なら売ってもいいです。

ただ過度な期待は禁物です。追加緩和がなく900億円のままだからなんて話ではなく、不動産業にはもうそんなに実弾回ってこないのではないかなあという気がします。預金金利がマイナスにならない限り個人のお金はまだ動かないでしょうし、REITや不動産が預金の代わりになるとは思えないし、長短金利がこれだけ潰れている日本でマイナス金利に突入したからと言って不動産の利回りがあと1%も潰れるとは思えないんですがどうなんでしょう。NBFの利回りは2.55%でこれが2%まで突っ込むのか。インデックスの利回りが3.5%でこれが3%まで突っ込むのか。どちらかいうと後者はありそうな気もします。ファンダメンタルズがついてこないなかでどこまでいけるかなあ。でも不動産バブルは期待してます。

個人的には短期的にはペイオフ減額とふるさと納税の拡大(ダイレクトに地方にお金流せるのは大きい)、長期的には401kの拡大と多様化(インフラファンドとかね)、年金の減額と支払開始の早期化、延命治療の任意化と不妊治療の補助拡大あたりのロードマップを示してほしいなあ。いま年末に出版された日本‐呪縛の構図って本を読んでますが、アメリカ人にとって問題点と解決策が自明でも動かない日本人の脳味噌ほど不可解なものはないとか書かれてます。MSの元エコノミストも同じこと言ってましたな。この本、一文一文が練り込まれていて重いですけどこういう文章書きたいなあ。

3283 日本プロロジスリート投資法人 -17.4%
3296 日本リート投資法人 -14.8%
3292 イオンリート投資法人 -11.3%
8987 ジャパンエクセレント投資法人 -9.2%
8966 平和不動産リート投資法人 -9.0%
8957 東急リアル・エステート投資法人 -8.5%
8979 スターツプロシード投資法人 -7.1%
3263 大和ハウスリート投資法人 -6.9%
3281 GLP投資法人 -6.8%
8960 ユナイテッド・アーバン投資法人 -6.1%
8973 積水ハウス・SIレジデンシャル投資法人 -5.6%
8982 トップリート投資法人 -5.5%
8968 福岡リート投資法人 -5.5%
8964 フロンティア不動産投資法人 -4.7%
3278 ケネディクス・レジデンシャル投資法人 -4.4%
8967 日本ロジスティクスファンド投資法人 -4.3%
3234 森ヒルズリート投資法人 -2.6%
3269 アドバンス・レジデンス投資法人 -0.3%
8951 日本ビルファンド投資法人 0.0%
8961 森トラスト総合リート投資法人 0.4%
3298 インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人 2.0%
8977 阪急リート投資法人 2.5%
8972 ケネディクス・オフィス投資法人 2.9%
3282 コンフォリア・レジデンシャル投資法人 3.9%
3295 ヒューリックリート投資法人 4.8%
8952 ジャパンリアルエステイト投資法人 4.9%
8984 大和ハウス・レジデンシャル投資法人 5.1%
8986 日本賃貸住宅投資法人 5.3%
8955 日本プライムリアルティ投資法人 5.5%
8975 いちごオフィスリート投資法人 6.2%
3226 日本アコモデーションファンド投資法人 6.3%
3287 星野リゾート・リート投資法人 6.4%
3290 SIA不動産投資法人 6.8%
8954 オリックス不動産投資法人 13.4%
8953 日本リテールファンド投資法人 13.9%
8976 大和証券オフィス投資法人 15.8%
3279 アクティビア・プロパティーズ投資法人 19.5%
8958 グローバル・ワン不動産投資法人 23.0%
3249 産業ファンド投資法人 23.5%
3227 MCUBS MidCity投資法人 27.2%
8985 ジャパン・ホテル・リート投資法人 32.6%
8956 プレミア投資法人 37.4%
8963 インヴィンシブル投資法人 93.2%

記録なし。
3309 積水ハウス・リート投資法人
3451 トーセイ・リート投資法人
3308 日本ヘルスケア投資法人
3453 ケネディクス商業リート投資法人
3455 ヘルスケア&メディカル投資法人
3459 サムティ・レジデンシャル投資法人
3460 ジャパン・シニアリビング投資法人
3462 野村不動産マスターファンド投資法人
3463 いちごホテルリート投資法人